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元記事http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/2051024.html
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「私が訴えたいことは、今の政治・マスコミ・教育からうそ、デマ、偽善、欺瞞(ぎまん)を払拭(ふっしょく)すること」。今参議院選挙の政見放送での歯に衣着せぬ訴えで全国から話題を集めているのが、埼玉選挙区から無所属で立候補する新人、高橋易資(やすし)氏(65)である。ユーチューブから削除された動画は再生回数20万を超えていた。SNS上だけでなく、現実世界でも人気を急速に集めている。
「中途半端なことを言う人たちでは政治は動かせない」
7月6日夕方、JR大宮駅西口広場には演説する高橋氏を50人ほどが取り囲んでいた。高橋は無所属で立候補した理由を明かす。
「どっかの党に入って立候補すれば、こういう所でお話しする場合も国会で発言する場合も、党の方針に従ったことしか言えません。それでは本当に今の政治を直せない。今の既成政党は、自民党も公明党も立憲民主も共産党も、みんなワクチン打て打てになってるわけです」
演説を聞いているのは、スタッフと選挙ボランティアの他、政見放送を見て駆け付けた首都圏在住者や、たまたま通り掛かって高橋氏と気づき足を止めた人も含まれる。政見放送は、さまざまな団体や個人によってネット上にアップされている。ユーチューブから削除された動画の再生回数は20万回を超えていた。
注目を集めている理由は、どこにも忖度(そんたく)しない率直な主張にある。政見放送の冒頭、次の問題提起をした。
「『コロナは怖い感染症』のうそ、『コロナワクチンは安全』のデマ、『おじいさん、おばあちゃんさんのためにお孫さんへワクチンを』の偽善、『自己責任』の欺瞞、『温暖化で地球が破壊される』のデマ、『再エネでCO2排出ゼロ』のウソ、『ウクライナはかわいそう』の偽善、『国の借金を次世代に残さない』の欺瞞、『右派左派二元論』の欺瞞などなど、今の日本はうそ・デマ・偽善・欺瞞であふれている。このままでは日本は立ち行かなくなる」
掲げる政策には、次のものが並ぶ。「マスク外して子供の未来を守ろう!」「遺伝子ワクチン被害者救済、再発防止」「うその緊急事態宣言で国民の自由や命を奪う改憲反対」「2024年パンデミック条約反対」「戦時当事国への武器資金提供直ちに中止、外国の戦争に日本を巻き込ませない」など。
SDGsに反対するのは技術者としての知識と良心から。「政府が打ち出す CO2削減目標を仮に達成したとすれば、2030年に人口マイナス30%、2050年に日本は消滅する」と科学に基づく主張をする。
WHO中心のパンデミック条約を締結すると、この国際機関の指示で日本でもロックダウンやワクチン強制接種が行われることになる。そのとき日本は完全に主権を失うと警告する。同条約は2024年に審議が予定される。「日本政府がWHOの指示に従うということは、日本国民が民間企業の支配下に置かれること」と強調する。このような主張は与野党・諸派含め、どの政党からも出て来ない。
出馬動機について筆者が改めて問うと、次のように補足した。「この状況で中途半端なことを言う人たちでは、政治は動かせないと思った。はっきり物を言う必要がある」。前回2019年の参院選では投票率が50%を切った。特に首都圏近郊の投票率は低い。どこにも入れる所がないというのは、よくある有権者の嘆きである。その受け皿になろうと考えた。
大きな視点で言えば、高橋氏の出馬はグローバル企業独裁への反抗という側面がある。エンジニアとして貢献した本田技研を早期退職した。理由は経営方針の転換への失望だった 営業者の本田宗一郎氏はレースへの参加に情熱を燃やし、会社はこれを実現するために研さんを積む従業員と家族のための組織だった。ところが小泉政権以降、株主のための会社という考え方がホンダにも襲ってきた。「グローバル資本主義を推進してきたのが自民党。こんなに味気ない社会にしていいのか」と批判する。
経済政策においては若者の非正規雇用禁止や若年母親への定額給付金なども掲げる。「税制に端的に示されるように、法人を優遇して自然人(個人としての人間)が生きにくくなっている。個人と法人のバランスを直さねば」と訴える。
「このままでは社会はどうなるのでしょうか」と筆者が問うと、「日本は主権がなくなる。国民生活はじわじわと締め付けられていくでしょう」と危機感をあらわにした。
日に日に増える賛同者
テレビから政見放送が流れるごとに、聴衆は増えている。選対本部長に聞くと「おととい(7月4日)まで1人、2人しか聴衆がいなかった」と告白する。6日の大宮駅前も演説開始時は人垣がなかったが、時間がたつにつれ、足を止める人が増えた。今では、選挙に協力したいとの申し出も多数寄せられている。
「ポスター張りをしたいとの電話がひっきりなしに来るようになった」。埼玉県内の選挙ポスター掲示板は1万2695カ所に上る。政党の動員力がなければ、全て張ることは不可能だ。無所属の立候補者は、大票田のターミナル駅前や繁華街、自宅の近所だけ張れればいいと諦めるのが普通だ。
6日の大宮駅前では、ポスター張りを志願する市民が列をなした。そこで高橋氏がポスターを渡す「授与式」が執り行われた。「ポスター張りは初めて」と言う女性や「今朝届いたポスター30部を張って来た」と、さらに10部をもらう女性。「休みの土曜日になりますが、張って来ます」と50部を受け取る男性の姿も。
掲示板の番号は10番。「キャプテン翼の背番号です」と、間違えないよう選対本部長がくぎを刺す。
駅前に円陣ができると、声を掛けてくる人々も現れる。おしゃれな服装をした20代の男性が、高橋氏に握手を求めてきた。会社帰りにたまたま演説する姿を見つけたという。感激した様子で、「高橋さんのことはツイッターで知りました。悪事を全部暴露してほしい」と期待を寄せる。しばらくすると仲間6人が加わり、演説を見守った。
黄色い声も飛んで来た。「高橋易資さんですか」。本人と知って飛び跳ねる女子生徒2人組がいた。演説が終わると、駆け寄る。「初めまして、学校で有名な高橋さん」。高橋氏が「学校の教育も変えていくからね」と応じると、女生徒は「校則を無くしてください」と嘆願した。
筆者が高橋氏にインタビューしていると、「投票して来た」と言う男性が通り掛かった。「高橋さんの選挙公報が一番まともでした」と納得した表情を見せた。
高橋氏は若者に次のメッセージを発した。「うそやデマがはびこっている所では、個人の努力は報われない。政治はあくまで環境づくり。それをやらなければ。その中で、皆さんが努力して自分の人生を輝かせてほしい」。
今参院選では埼玉選挙区に15人が立候補する。2018年の公職選挙法改正で定数が6人から8人に増えた。改選は1増で、4つの席を争う。
欺瞞に満ちたわが国の政治が改まるかどうか。高橋氏のメッセージが広がるかどうかにかかっている。
抗議により再アップされた政見放送
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