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権力にすり寄るゆ党はいらない
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2022年7月 6日 植草一秀の『知られざる真実』
7月10日の参院選投票日まで残り3日間。
各種調査では与党の堅調、維新の伸長が伝えられている。
壊憲勢力が参院でも3分の2議席を獲得すると憲法改定が現実の問題になる。
衆院の任期満了は2025年10月。
次の参院選は2025年の夏。
衆院解散がなければ国政選挙が空白になる3年間が到来する。
この3年間に政権与党が暴走するリスクは大きい。
壊憲
原発稼働
経済の弱肉強食化
が推進される可能性が高い。
本当の地獄は参院選の後にやってくる。
2013年7月参院選と同じことが発生する。
日本崩壊の引き金を引いたのが2010年7月の参院選だった。
2009年8月30日の衆院総選挙で日本の主権者は偉業を成し遂げた。
民衆が民衆の意思で日本政治を刷新した。
鳩山由紀夫内閣樹立という金字塔が打ち立てられた。
鳩山内閣は日本政治刷新の明確な方針を明示した。
この政権が存続し、2010年参院選で衆参ねじれを解消していたなら、日本の進路は明確に転換した。
しかし、鳩山内閣はわずか8ヵ月で破壊された。
破壊した主役は民主党内部に潜んでいた。
鳩山内閣は、1.米国による支配、2.官僚による支配、3.大資本による支配を打破しようとした。
1.米国による支配打破の象徴が普天間の国外・県外移設方針だった。
日本政治を支配し続けてきた米国・官僚・大資本の米官業トライアングルは鳩山内閣が日本政治を長期支配することを恐れた。
尖兵として動いたのが民主党内に潜伏した対米隷属勢力。
鳩山内閣は民主党内対米隷属勢力によって破壊された。
鳩山内閣から権力を強奪した菅直人内閣は日本支配勢力の傀儡政権だった。
6月8日に発足した菅直人内閣は直後の2020年6月17日に参院選公約発表会見を行い、消費税率を10%に引き上げる方針を明示した。
そして、7月11日の参院選で惨敗。
日本政治を暗転させた。
日本支配勢力傀儡の菅直人内閣、野田佳彦内閣を経て、2012年12月の野田佳彦自爆解散によって安倍自民党に大政が奉還された。
そして、2013年7月参院選で逆にねじれが解消。
日本政治暗黒時代が本格始動した。
2021年10月衆院総選挙は日本政治刷新のチャンスだった。
ところが、野党中核の立憲民主党が腰砕けになり、チャンスを台無しにした。
立憲民主党は「与野党対決」でなく「与党すり寄り」スタンスを示した。
このために立憲民主党が惨敗。
自公政治に盤石の基盤を与えることになった。
日本政治を刷新するには、現与党に正面から対峙する政治勢力が野党中核に位置し、強固な野党共闘を構築するしかない。
これを妨害するためにCIAが動いてきた。
CIAが何よりも注力してきたのが「御用労働組合」の活用。
かつては民社党の支援母体として「同盟」を創設。
現在は、「同盟」の系譜を引く「連合六産別」に野党共闘破壊のミッションを負わせ、国民民主党を支配下に置き、立憲民主党の弱体化に注力した。
しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし。
立憲民主党が破壊されることによって新たな本格野党登場の基盤が整うことになる。
自公にすり寄る「ゆ党」を強固に支援する主権者など存在しない。
政権与党に正面から対峙する本格野党こそ求められている。
今回参院選の意義は「ゆ党」淘汰にある。
政権与党にすり寄る「ゆ党」に存在意義はない。
「ゆ党」が崩壊することによって本格野党が新たに生まれる素地が生まれる。
立憲民主党の創造的破壊に意義を見い出すしかない。
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