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※補足 サンデー毎日 2022年7月10日号 抜粋
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※サンデー毎日 紙面文字起こし
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7.10 参院選 125議席当落完全予測
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最激戦区 東京は最後の1議席に民意≠ェ見える
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首都ならではの選挙区事情とは
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ジャーナリスト・鈴木哲夫
1億200万円。参院選の供託金300万円を参院選東京選挙区の候補者数「34」に単純にかけた金額だ。前回の20人を上回る候補が立ち、全国最多6議席を争う文字通りの最激戦区。だが、残り議席≠巡る動きを見ると、時の民意≠フ姿が見えてくる。
「完全防備のマンションだから中に誰が住んでいるかも分からない。東京の有権者は何を考えているか分からない。宇宙人を相手にしているようなもの」
自民党大御所でOBの亀井静香氏は、かつて東京の難しさを私にそう語った。
流動人口の圧倒的多さも選挙戦に相当の影響を与える。大企業が集中する東京で、転勤族はだいたい3年周期で変わる。衆院の任期は4年、参院は6年。つまり、選挙運動で回っている地域の有権者は次の選挙には、もう「そこにはいない」となることもあるのだ。「23区の私鉄の駅周辺の地域によっては、4年間で半分もの住民が入れ替わるところもある」(都選管)
すると何が起きるか。
「選挙区に密着する政治課題。主要道路を整備するとか施設を造ると言っても、『いずれ引っ越すから関係ない』ということになる。すると、彼らは正に今の政治全般の話題を争点にする」(自民党選対幹部)
つまり「風」が吹きやすいということ。そして、その時々の日本の政治全般への民意の指標と捉えることができるのだ。そんな東京選挙区の戦況はどうか。
自民党や立憲民主党、公明党が定期的に行ってきた情勢調査を総合すると、公示後も上位に大きな変化はない。しかし、残り議席を巡る動きは流動的になってきた。東京の当選ラインは投票率にもよるが、50万票と言われている。
「今回まず優位に立つ上位の3人。まず公明の竹谷とし子氏と立憲の蓮舫氏。竹谷氏は昨秋の総選挙で基礎票を固め直した支持団体の創価学会が、今回も手堅く当選ラインは超える。蓮舫氏は立憲選対に『自分の力でやる。組織応援はもう一人の立憲候補を支えてほしい』と実績や強さを見せている。100万票は無理かもしれないが強い。そして、もう一人がうち(自民)の2人の『どちらか』。もう少し情勢を見る必要がある」(自民党元選対幹部)
「どちらか」の実態はこうだ。自民は現職の朝日健太郎氏と新人の生稲晃子氏の2人を擁立。東京の組織票は最低120万票と言われ、きちんと割れば2人とも楽々当選する計算だ。だが、この「票割り」はいつも苦心してきた。今回も紆余(うよ)曲折を辿(たど)っている。自民党都連関係者が明かした。
「知名度のある生稲氏を空中戦=A朝日氏を組織戦≠ニ大きく分けてやっていた。だが、生稲氏を立てたのが最大派閥の清和会(安倍派)で、都連会長の萩生田(はぎうだ)光一経済産業相も清和会。朝日氏の選挙をやっていた都議や区議も、清和会の影響力で生稲氏に行っている人が多い。そこで、朝日陣営にも『しっかりとした派閥、組織が必要』と、都連が麻生太郎副総裁の麻生派に『朝日氏を集中的にやってもらえないか』と頼んだ。水面下では、そうした割り当てに必死だ」
ただ、朝日氏は無派閥で菅義偉前首相が後見人。政権運営では何かと対立した麻生氏と菅氏が、果たして仲良く折り合えるのか。
「そこで先月末、2人が会って食事をしながら話をしてくれた。『なぜ、この時期に』と臆測も飛んだが、実は参院選の協力体制を話していた。麻生氏が朝日氏を応援すれば、当選後は麻生派に入るのかとか、とにかく自民が勝つため、どんな協力ができるか話し合ったというのが会合の真相」(前出の都連関係者)
票割り次第で、自民の「どちらか」が先に当確。もう一人が残る3議席で当選を狙う構図になる。
その3議席に絡む候補は共産党の山添拓氏。全国で200万票はかき集めるとも言われる、れいわ新選組の山本太郎氏。小池百合子都知事の与党・都民ファーストの会(国政はファーストの会)の荒木千陽(ちはる)氏。昨秋総選挙で躍進した日本維新の会の海老沢由紀氏。
政党調査を総合的に見ると、山添氏がやや優位。共産は東京で約30万票の基礎票がある。野党がピリッとしない時には、政権との対決色が鮮明で一貫している共産に、無党派の票が乗るのが東京の特徴だ。
カギ握る小池知事の全力応援
残り2議席のうち、荒木氏のカギを握るのは、何と言っても小池氏の動きだ。定例記者会見では参院選へのスタンスを聞かれ、「それぞれ(の候補)が訴えること」とはぐらかした。いやいや、全力で荒木氏の応援に前面に立っている。
小池氏は都議会自民党への配慮などもあり、公然と活動していなかった。だが、5月末から小池氏は荒木氏と二人三脚で週末、都内のあらゆる会合を1日何カ所も回ってきていた。
「回りくどいやりかたですが、小池知事が大々的に応援に立つと、都政軽視などと批判されたりする。会合には知事が来る告知もせず、偶然立ち寄ったように見せ、荒木氏が数分後に入ってきて並ばずに入れ替わる。事前に2人できちんと時間も合わせ、徹底してきた」(都民フ都議)
小池氏を古くから知る永田町関係者はこう語る。
「小池さんは荒木さんの両親にも連絡し、『国会議員にしたい』と伝えたようだ。小池さんが国会議員時代から仕えてきた荒木さんに絶大なる信頼を寄せ、唯一心を許せる存在。突然、荒木さんに電話し、夜遅くても自宅に誘い、本音や愚痴を聞いてもらうことなどしょっちゅうだったようだ」
見方はさまざまだ。小池氏による荒木氏の全力応援≠ヘ「国政への転身も考え、先に荒木氏に『国会で準備をしておいて』ということ」とは都庁幹部。対して、自民ベテラン議員は「昨年体調を崩すなどした小池氏は、年齢的にも国政へ燃えているようには思えない。政治活動を逆算しているのではないか。荒木氏の地位だけはしっかり作っておいてやりたいではないか」。
「残り議席」を巡り、どんな「風」が東京で吹き、今の政治に対して、民意はどう出るだろうか。
すずき・てつお 1958年生まれ。ジャーナリスト。テレビ西日本、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経てフリー。豊富な政治家人脈で永田町の舞台裏を描く。テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活躍。近著『戦争を知っている最後の政治家 中曽根康弘の言葉』『石破茂の「頭の中」』
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※7.10 参院選 125議席当落完全予測は文字起こし中です。後ほど投稿の予定です。
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