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候補者アンケート無回答で批判 生稲晃子が「9条改憲」にだけ「賛成」と回答していた理由! 安倍晋三に尻尾振り極右勢力の仲間入り
https://lite-ra.com/2022/07/post-6206.html
2022.07.01 生稲晃子がアンケートで「9条改憲」だけ回答していた理由! リテラ
自民党HPより
参院選の東京選挙区で、自民党の目玉候補として出馬している元おニャン子クラブの生稲晃子氏。マスコミの序盤情勢調査などでは同じく自民党の朝日健太郎とともに優勢と伝えているが、NHKの候補者アンケートで「無回答」を連発したことによりネット上で批判を浴び、謝罪に追い込まれたばかり。だが、その謝罪にも疑義を呈する声があがり、「#生稲晃子に投票する意味が分からない」なるハッシュタグが拡散される事態となっている。
当然だろう。そもそも生稲氏は乳がんサバイバーとして「社会保障の充実」を掲げているが、NHKの候補者アンケートでは全26問中21問で「回答しない」を選択。社会保障にかんする質問にも答えない一方、「憲法改正の要否」や「9条改正し自衛隊明記の賛否」、「緊急事態条項創設で憲法改正の賛否」という質問には「改正する必要がある」「賛成」と回答していたのだ。
自身の政治課題として掲げている社会保障の質問には答えず、さらには「岸田政権の評価」についての質問にさえ無回答だというのに、改憲にかんする質問にだけはしっかり「賛成」と回答する──。これではたんなる極右議員を目指しているようにしか見えないが、この件にネット上で批判が巻き起こると、28日になって生稲氏はTwitter上に動画をアップ。「私とチーム間との情報共有が徹底されておらず、このようなことを招いてしまいました」と謝罪し、新たにアンケートに対して回答をおこなったのだ。
まったくこんな話を誰が信じるだろう。生稲陣営も「事務局責任者の処理ミス」と説明しているが、ならばどうして改憲関連の質問にはしっかり回答していたのか。実際、2016年の参院選に自民党から全国比例で立候補し当選した元SPEEDの今井絵理子氏も、朝日新聞と毎日新聞の候補者アンケートですべての質問に「無回答」を貫いて批判を浴びていた。ようするに、自民党は今井氏の「元SPEED」という知名度だけを利用し、政治家として目指すビジョンは一切示させようとはしなかったのだ。
では、なぜ今回、生稲氏の場合には「無回答」を貫かず、改憲関連の質問にははっきりと回答をおこなったのか。それは、生稲氏が「安倍晋三の肝いり」候補だからにほかならない。
■生稲晃子の周りは安倍一派だらけ 改めての回答も安倍忖度の極右色丸出し
実際、今回の参院選で生稲氏を自民党が新人として擁立したのは、現職で安倍派の中川雅治・元環境相が引退するためで、後任として生稲氏を担ぎ出したのは、自民都連会長を務める萩生田光一・経産相と世耕弘成・自民参院幹事長という安倍元首相の側近連中。安倍派中堅も「安倍、世耕両氏に恥をかかせるわけにはいかない。安倍派は一丸となって生稲氏をやる」(毎日新聞4月29日付)と話しているとおり、公示日の生稲氏の街頭演説に安倍氏が直々に駆けつける力の入れようだ。
さらに、生稲陣営の選対本部長を務めるのは、やはり安倍元首相の最側近である下村博文・元文科相。下村氏といえば、国民に約束した加計学園からの「ヤミ献金200万円」疑惑についての説明からいまだ逃げつづけている身であり、そんな人物が選対本部長を務めている時点でどうかしているのだが、それはともかく、下村氏は安倍氏が首相在任中に自民党の憲法改正推進本部長に充てたように改憲派の筆頭でもあるゴリゴリの極右である。
つまり、生稲氏が今回、社会保障の質問には回答しない一方で改憲関連の質問にだけははっきりと「改憲すべき」と回答した背景には、安倍元首相と安倍が率いる自民党極右勢力の存在があると見て間違いないだろう。
政策なんて何も考えていなかった生稲本人が当選後の安倍派入りを見据えて、この質問だけは答えたのか、あるいは、安倍元首相の取り巻きがすでに生稲陣営に送り込まれていて、代わりに回答したのか。詳細はわからないが、少なくとも、今回の一件は生稲議員が当選後、安倍元首相が率いる自民党極右勢力の仲間になることを如実に証明したといえるだろう。
実際、生稲氏の「安倍色」は、批判を浴びて回答し直した候補者アンケートにも如実にあらわれている。
実際、当初のアンケートでは「回答しない」と答えていた「防衛費をどうすべきか」という質問には「ある程度増やすべき」とし、「「敵基地攻撃能力」保有の賛否」にいたっては「賛成」と回答。また、「選択的夫婦別姓の賛否」についても賛成・反対には明確に答えず、「まずは通称使用の拡大」などと安倍派極右議員らと同様の主張を繰り出し、挙げ句、「同性婚の賛否」については明確に「反対」と回答しているのだ。
■今井絵理子も三原じゅん子も……元アイドルを極右政策の旗振り役にしてきた自民党
選挙戦では「社会保障の充実」を謳っておいて、国会議員になった暁には安倍派の一員、極右議員の仲間として、女性や性的少数者の声を無視し、改憲と軍備拡張に突き進むための駒になる──。うんざりさせられるやり口だが、思えば、自民党の元アイドル候補はこれまでもことごとく同じようなやり口で、極右勢力の手駒になってきた。
同じ元アイドル出身である今井絵理子氏なども、議員になる前の2015年に安保法制が議論されていた際は「今の日本の流れを拝見すると、どこかプチ戦争なら賛成!みたいに見える」「戦争は何があってもダメ」とツイート、出馬時も看板政策は「障害者と家族の立場から社会を変えたい」というものだったが、初当選後は極右政策を次々支持。今回の参院選の候補者アンケートでは「「敵基地攻撃能力」保有賛否」に「どちらかといえば賛成」と回答し、「憲法改正の要否」も「改正する必要がある」、「9条改正し自衛隊明記の賛否」「緊急事態条項創設で憲法改正の賛否」には「賛成」と回答している。
三原じゅん子氏も自身の経験からがん対策を看板にしてきたが、国会では安倍元首相の太鼓持ちとして存在感を発揮。予算委員会の質問のなかで「ご紹介したいのが、日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇であります」と言い出したり、安倍首相の問責決議案への反対演説では野党に「恥を知れ!」と啖呵を切るなど、醜態を晒しつづけている。
もし今回の参院選で生稲氏が当選すれば、第2の今井氏、三原氏となるのは確実だろう。いや、安倍元首相のイエスマンぶりはこれまでの2人以上だから、改憲を一気に推し進める「安倍の手先」となるのは明々白々。国民には、くれぐれも「元アイドル」という知名度で候補者を選ばず、本質を見極めてもらいたい。
(編集部)
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