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※紙面抜粋
※2022年6月29日 日刊ゲンダイ2面
【有権者は許していいのか】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) June 29, 2022
茂木ドーカツ放言には鉄槌が必要
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/c7sTsZPKtU
※文字起こし
「そうだ、そうだ!」。27日、札幌市内で行われた共産党の志位和夫委員長の街頭演説の最中、有権者から一段と大きな拍手と声援が飛ぶ場面があった。志位が26日に放送されたNHK「日曜討論」に出演した自民党の茂木敏充幹事長の暴言を取り上げ、こう切り捨てた時だ。
「(茂木幹事長は)『消費税を減税したら、年金が3割カットになる』と言った。これは恫喝だ」
志位が「ドーカツ」という踏み込んだ表現を使ったのも無理はないだろう。茂木はこう言い放っていたからだ。
「皆さんからお預かりしている消費税。これは年金、介護、医療、そして子育て支援、社会保障の大切な財源。野党の皆さんがおっしゃるように下げるとなると、年金財源を3割カットしなければなりません」
消費税減税を掲げる立憲民主党や共産党などの野党幹部をにらみつけ、その態度や表情はチンピラヤクザそのもの。茂木は安倍政権で大臣だった時も、予算委の閣僚席からしょっちゅう、質問に立つ野党議員や政府参考人として答弁する官僚らを恫喝していたが、こんな勘違い男が公党の、しかも与党の幹事長というのだから呆れてしまう。政治評論家の本澤二郎氏は「驕り高ぶりも極まれり、ではないか」と指摘していたが、その通りだろう。
ネット上でも批判の声は広がるばかりだ。
岸田政権の質の悪さが透けて見えた
そもそも年金支給額と消費税減税は直接、関係がない。年金の支給額は物価と賃金変動を考慮して毎年、改定されているためで、マイナス改定された本年度は6月から前年度比0.4%減。年金の伸びについては、物価や賃金よりも低く抑えるマクロ経済スライドが導入されているから、今のような物価高が続けば高齢者の実質の手取りは来年も間違いなく減るだろう。
つまり、消費税減税しなくても、年金の支給額はすでにカットされているわけで、茂木の発言は嘘八百。さらに言えば、茂木は「大切な社会保障の財源」とか言っていたが、消費税は使途が決まった目的税ではない。
安倍晋三元首相も2019年1月の施政方針演説で、消費増税分の8割を「借金返済」に充てていたことを明かしていたではないか。
年金カット、医療負担増、あらゆる商品、サービスの物価急騰……など生活苦に喘ぐ国民生活のことなど、まるで眼中になく、「消費税減税したら社会保障費が足りなくなって死ぬよ。それでもいいのか?」「ゴチャゴチャ言わずに、黙って俺たちの言うことを聞け」と言わんばかり。茂木発言は「恫喝」よりも、むしろ「脅迫」「恐喝」という言葉の方がピタリ当てはまるのではないかと思えてくる。
政治評論家の森田実氏がこう言う。
「能力のない権力主義者の人物が、政権与党の大黒柱である幹事長に就いている。こういう最悪な状況は過去の政権でもなかったでしょう。(茂木発言は)岸田政権の質の悪さが透けて見えたように感じます」
政治的無関心が日常生活の平穏を奪う
茂木発言が国民を愚弄しているのは「消費税減税したら年金カットするゾ」と脅しながら、岸田政権が防衛費倍増を掲げていることだ。自民党は防衛費について「GDP比2%以上」「5年以内」を掲げ、同党の高市早苗政調会長は民放番組に出演した際、敵の射程圏外から攻撃可能な「スタンド・オフ・ミサイル(長距離巡航ミサイル)」の導入などを念頭にしつつ、「必要なものを積み上げていったら、どちらにしても10兆円規模になっていく」と言っていたが、このベラボーに膨らみ続ける軍事費の財源は一体どうするのか。
誰がどう考えても、防衛費を倍増させれば、当然、そのシワ寄せがどこかに向かうわけで、それを避けるためには、さらなる消費増税や、社会保障費の削減につながりかねないだろう。
それなのに自民党は選挙に影響があるからなのか、軍事費増大のマイナス面については何も言わないから卑怯だ。防衛費増の財源は一切明かさないくせに、減税については嘘で固めて断固拒否。繰り返すが、年金、医療、介護、子育て支援といった人々の暮らしや生存権に直接関わる予算を平気でバンバン切り捨てる一方で、米国などから言い値で武器を爆買いする。この姿勢こそ「庶民の敵」政権である自民党の正体なのだ。
安倍以上に「安倍カラー」が強くなる岸田
大新聞・テレビでは早くも<自民・公明が改選過半数超え>などと報道しているが、冗談ではない。茂木発言は長期政権の「驕り」が生んだのは間違いなく、今こそ鉄槌が必要。大メディアの予想通り、この先も自公安泰となれば、長期独裁のロシアや中国と何ら変わらなくなるだろう。今度の参院選は「この茂木発言が流れを変えた」という選挙結果にしなければ、庶民はむしり取られるだけで報われない。有権者はそんな最悪な展開を許してはダメなのだ。
それに、傲慢になっているのは茂木だけじゃない。首相就任時こそ、極右・嘘つきという「安倍カラー」の払拭に必死だった岸田文雄首相も、参院選勝利を確信して気が緩んだのか、どんどんやりたい放題になっている。
軍事予算増に加え、敵基地攻撃能力の保有まで言い出し、「国民の声を聞く」などと言っていた「憲法改正」にも前のめり。さらに円安、物価高で株式相場が乱高下する中、「貯蓄から投資へ」などと呼び掛けている。
もはや、本家の安倍以上に「安倍カラー」が強くなっていると言っていいが、こうなったのも大メディアが長期政権の下で批判の精神を忘れ、国民の間に政治的無関心と全体主義の風潮が急激に広がっているからだろう。
1990年代後半、フランスでは人種差別や排外主義を唱える極右政党の国民戦線が台頭。この状況に危機感を覚えた心理学者フランク・パブロフは「茶色の朝」を出版。政治的無関心が徐々に人々の平穏な生活を奪い、気付いた時は後戻りできなくなる──と警鐘を鳴らした内容だが、今度の参院選でまた自公政権を「信任」したら、日本も「茶色の朝」になりかねないのだ。
政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う。
「岸田首相には明確な立ち位置や政権ビジョンが何もない。参院選前に掲げたスローガンは歴代自民党政権のパクリです。選挙後に果たして独自色を打ち出してくるのか。それとも、何もないだけに今以上に右派勢力に取り込まれるのか。国民にとっても今度の選挙は重要なのです」
あらためて有権者は怒りの声を上げるべきだ。
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