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維新の「消せない傷」を忘れちゃいけない 大阪府のコロナ死亡率は全国ワースト
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/307142
2022/06/23 日刊ゲンダイ
コロナ禍に住民投票を強行(日本維新の会の大阪市長・松井一郎代表と大阪府知事・吉村洋文副代表=左)/(C)日刊ゲンダイ
加速する物価高への“無策”がたたり、直近の世論調査で岸田内閣の支持率は軒並み、ダウン。参院選比例区の投票先を尋ねても、自民は減少傾向だが、代わりに浮上しているのは日本維新の会である。
維新の支持率は立憲民主党を上回るケースも多い。現状では維新が比例代表の得票で立憲を超え、参院選後は野党内の主導権を握りかねない。
勢いづく維新は代表の松井大阪市長も副代表の吉村大阪府知事も街頭演説で大阪改革の実績をアピール。「大阪でできたことは全国でもできる」と訴えているが、有権者は「改革」とやらの正体を熟知した方がいい。
例えば2年を超えた新型コロナ禍で、大阪府は感染者の死亡者数、人口1万人あたりの死亡率ともに全国ワーストだ。維新が標榜する「身を切る改革」によって公的医療機関の廃止・再統合、予算削減や大幅な人員削減が重なり、医療縮減が惨憺たる結果を招いたことは否定できない。
地元医師会ともギクシャク
そしてあまり知られていないが、大阪府医師会との不仲も大きい。あの選り好みの激しい小池都知事ですら、東京都医師会とは良好な関係を構築。感染拡大時には尾崎治夫会長と何度も意見交換する姿が目立った。
「医師会との不仲の決定打は2020年秋、いわゆる『都構想』を巡る2度目の住民投票です。もともと、大阪府医師会は政令指定都市の大阪市廃止による医療サービス低下を懸念し、都構想には反対の立場で維新との関係が良くなかった。その上、維新がコロナ禍に住民投票を強行したことに猛反発。都構想の否決後も吉村・松井コンビはあまり医療現場の意見に聞く耳を持とうとせず、医師会との関係はギクシャクしたままです」(大阪府政関係者)
感染急拡大で府民が大変だった時期でさえ、吉村知事も松井市長も「都構想」反対の医師会に敵意を抱いていたのだろうか。そうだとすれば維新はメンツを優先し、府民の命や健康を軽視していたことになってしまう。
それでも吉村知事は感染拡大が生じるたび、在阪テレビ局をハシゴ出演。コロナ死ワーストの責任を問われることなく、「コロナ対策でよく頑張った」との印象操作で、こんな危険な政党が参院選でも得票を伸ばそうとしている状況は「悪夢」としか言いようがない。
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