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※紙面抜粋
※2022年6月21日 日刊ゲンダイ2面
【円も株もメタメタだ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) June 21, 2022
どう落とし前をつけるのか 見るも無惨な岸田暴落
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/ehVv0z7lAi
※文字起こし
岸田首相が言う「新しい資本主義」とは、政治は何もしないことなのか。日本経済も金融も時代の波に翻弄され危機的状況なのに、アホみたいに傍観しているだけで、今や円も株もメタメタだ。
20日の日経平均株価は先週末から続落。下げ幅は一時、400円を超え、終値は2万5771円22銭と5月12日以来、約1カ月ぶりの安値を付けた。
東京外国為替市場の円相場も1ドル=134円台後半で取引され、節目の135円手前でギリギリ踏みとどまってはいるが、円安基調は止まる気配がない。
米連邦準備制度理事会(FRB)が15日に通常の3倍にあたる0.75%という異例の利上げに踏み切ったのに対し、日本の中央銀行は17日の金融政策決定会合で異次元緩和の継続を決めた。日米の金利差はますます広がり、円を売ってドルを買う動きが加速する。その円安が物価高として庶民生活を襲うのである。
国民生活が疲弊する中、20日に日銀の黒田総裁が官邸を訪れ、岸田と会談。金融政策の失敗を認めて引責辞任でもするのかと思ったら、ただの「意見交換」だという。
年収3501万円の黒田は物価高の生活への影響など感じていないのだろうし、だから「家計が値上げを受け入れている」なんて平然と言い放つ。ゴーマン・セレブ総裁に殊勝な反省を期待するだけムダだった。
会談後、黒田は「急速な円安の進行は企業の経営計画に非常に不確実性をもたらし、好ましくないと申し上げた」と話し「今後とも市場動向を注視し、政府と連携して適切に対応したい」と、まるで他人事なのだ。岸田からは「特別な言葉はなかった」とも言っていた。
まったく、岸田も金融政策の転換を迫るなり、何か言ったらどうなのか。だいたい、2人の意見交換は3月以来だ。円安と、それに伴う物価高の問題を3カ月も放置していたわけだ。
1週間で10兆円超の爆買い
「金融政策の要は中央銀行ですが、黒田総裁は異次元緩和をやめるつもりがないから、円安は止まらない。世界各国が物価高を抑制するために利上げに動いているのに、ナントカのひとつ覚えのように異次元緩和にしがみついている。中央銀行が思考停止に陥っているようです。それを容認している時点で、岸田首相も日銀の無策に加担している。円安はアベノミクスの後遺症で、自分は関係ないと逃げているのかもしれませんが、国民が物価高に苦しんでいるのを見て見ぬフリが許されるのでしょうか。アベノミクスの異次元緩和にケリをつけないかぎり、『新しい資本主義』に移行することもできないはずです」(経済アナリスト・菊池英博氏)
ロシアのウクライナ侵攻などに端を発する世界的なインフレ対策として、先進国は金融引き締めに躍起だ。FRBだけでなく、スイス国立銀行やイングランド銀行などの中央銀行も16日に利上げを発表した。
ところが日銀は、かたくなにゼロ金利政策を続ける姿勢だ。先週は欧米の利上げにつられて、日本の長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが一時、日銀が許容する0.25%を超えて0.265%に上昇する場面もあった。
すると、日銀は金利上昇を止めるために、指し値オペで国債を爆買いする。先週の国債買い入れ額はナント約10兆9000億円だ。先々週の約2兆3000億円からの増え方は異常で、金融政策の正常化はさらに遠のいてしまった。
アベノミクスを批判できない自民党政権のドツボ
「そうまでして金融緩和に固執するのは、黒田総裁と安倍元首相がアベノミクスの失敗を認めたくないからでしょう。新聞報道などによると、自民党議員がアベノミクスを批判すると安倍元首相に怒られる。怒りの電話がかかってくるそうじゃないですか。安倍元首相に請われて総裁に就いた黒田氏の在任中は、どんなことがあっても異次元緩和を続けるつもりなのです。岸田首相も忖度して、金融政策には触れようとしない。中央銀行が動かないならば、減税を実施するなど政府の側でやれる物価高対策もあるのに、岸田首相はロシアのせいにしているだけで、何の手も打とうとしない。ハッキリしているのは、自民党政権が続くかぎりアベノミクスの失敗を認められず、大企業と富裕層だけがいい思いをし、痛みは弱者に押し付けられる。そして、国民の富が海外に流出するのです」(菊池英博氏=前出)
異次元緩和はもう10年近くも続いている。国も企業もこれにどっぷり依存してきたため、抜け出せなくなってしまった。麻薬と同じだ。
現在、国債の発行残高は1000兆円を超え、その半分以上を日銀が保有している。金利がちょっと上がっただけで国の利払い額は激増し、日銀は債務超過に陥りかねない。ゼロ金利を前提にやってきた国内経済はパニックで、企業倒産も続出しそうだ。つまり、今さら利上げもできない“お手上げ”状態なのである。
このまま利上げしなければ円安によるインフレ地獄、利上げに踏み切れば財政破綻、どちらにしろ阿鼻叫喚なのだが、これがアベノミクスの成れの果てだ。一体、どう落とし前をつけるつもりなのか。
参院選に勝てば消費税増税か
「賃金も年金も減っている中での狂乱物価高は、もはや対症療法のゴマカシで乗り切れる段階ではありません。いつまでアベノミクスの異次元緩和で国民を苦しめるのか。自民党政権の無能ぶりは、もっとしっかりした野党があれば、政権交代が起きてもおかしくないくらいの状況ですよ。それでも来月の参院選で自民党を勝たせてしまえば、今後3年間は国政選挙がない。悪辣政権は今以上にやりたい放題になり、苦しい国民生活を顧みずに増税だって言い出しかねない。安倍元首相が強硬に主張する防衛費倍増を実現するには、消費税増税しかないからです。国民生活を守るためには、自民党政権に下野してもらうしかありません」(政治評論家・本澤二郎氏)
フランスで19日に行われた下院総選挙の決選投票では、今年4月に再選されたマクロン大統領の与党連合が改選前の346議席から245議席に減らし、過半数の289議席を大きく下回った。物価高に苦しむ国民の批判が与党に向けられたのだ。
5月のオーストラリア総選挙も物価高が争点だったが、最低賃金引き上げを訴えた野党が勝利し、9年ぶりの政権交代が実現。ドイツでも5月の州議会選で与党が連敗している。物価上昇率70%という異常なインフレに見舞われたトルコは、利上げをしない選択をしたエルドアン大統領の支持率が急落。来年の大統領選での再選が怪しくなってきた。
どこの国も、物価高に対して無能無策な政権には、国民が反乱を起こしている。その最も有効な手段が選挙だ。
22日、参院選が公示されるが、自民党に投票すれば、このまま大企業優遇の円安是認が続き、庶民生活は置き去りにされても文句は言えない。岸田は物価高対策とか言って、21日初会合の「物価・賃金・生活総合対策本部」を立ち上げたが、こんなものは選挙向けの“やってるフリ”だけだ。何もしない「新しい資本主義」の道連れで転落したくなければ、有権者が選挙で意思表示するしかない。
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