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※紙面抜粋
※文字起こし
いったいこの男は、何様なのか。3日の朝日新聞を読んだ読者は、さすがに、怒り、呆れ返ったに違いない。安倍晋三元首相のふざけ切った態度が詳細に書かれていたからだ。
<安倍氏「アベノミクスをなんだと」>とのタイトルが掲げられた1面の記事は、生々しい。「アベノミクス」をめぐり、自民党議員を恫喝したという。
舞台となったのは、自民党の「財政健全化推進本部」だ。岸田総裁直轄の組織である。政府の「骨太の方針」に自分たちの経済政策を反映させようとメンバーが議論を重ねていた。提言案には、次の一文が盛り込まれていた。
<近年、多くの経済政策が実施されてきたが、結果として過去30年間のわが国の経済成長は主要先進国の中で最低レベル>。また、<初任給は30年前とあまり変わらず、国際的には人件費で見ても「安い日本」となりつつある>との分析も記されていた。いずれも、客観的な事実を書いただけのものだ。
ところが、提言案を“アベノミクス批判”だと受け止めた安倍晋三は、5月19日、推進本部の事務局長をしている自民党議員に電話をかけ、怒気をはらんだ声で「君はアベノミクスを批判するのか?」と脅し、「周りはアベノミクスの批判だと言っているぞ」と迫ったという。
電話を切ったあとも、「誰があんなバカな提言を書いたんだ」と周囲に言い捨て、「安い日本という表現もおかしい。アベノミクスをなんだと思っているんだ」と、怒りをぶちまけたという。
その後、安倍の息のかかった議員が推進本部で「『安い日本』という自虐的な表現はやめてほしい」などと注文をつけ、結局、一連の文言は提言案から削除されてしまったという。
しかし、「安い日本」も「経済成長は最低レベル」も、紛れもない事実だ。なのに、元首相が“気に入らない”と恫喝し、提言から消えるなんて、こんなバカなことが許されるのか。
「アベノミクスが失敗に終わったことは、もはや隠しようがない事実です。庶民にはまったく恩恵がなかった。なにしろ、2021年の実質賃金指数は、安倍政権が発足した2012年を下回っている。非正規労働者が4割に達するなど、格差を拡大させただけでした。でも、8年間も総理をやりながらレガシーがない安倍さんは、アベノミクスまで否定されると存在を全否定されることになるので、嘘でもいいから“アベノミクスは成功だった”ということにしたいのでしょう」(立正大名誉教授・金子勝氏)
この男、どう考えても、常軌を逸している。
「負の遺産」だけのアベ政治
そもそも、安倍晋三は、デカイ顔をしていられる立場じゃないはずだ。
新型コロナが手に負えなくなり、途中で政権を投げ出した無責任男は、とっくに政界から引退しているのが当たり前である。8年間のアベ政治によって、どれだけ日本社会が破壊されたのか分かっているのか。
過去、スキャンダルが発覚した政権はいくつもあったが、安倍政権のように「森友疑惑」「加計疑惑」「桜疑惑」と、3つも疑惑が発覚した政権は、史上、初めてだ。しかも、いずれも政権のスキャンダルではなく、安倍個人の疑惑である。
「桜疑惑」では国会で平然と118回も嘘をついていたことが、あとから発覚した。「森友疑惑」では、安倍夫妻を守るために公文書の改ざんまで行われ、近畿財務局の職員が自殺に追い込まれている。
3つの疑惑について、いまだに「説明責任」を果たしていない。
さらに、「地球儀俯瞰外交」などとエラソーに胸を張っていたが、外交成果もゼロだった。拉致問題は解決せず、北方領土も返還されなかった。北方領土は返還されるどころか、ロシアへの要求を「4島」から「2島」に切り下げたうえ、プーチン大統領に巨額なカネを巻き上げられてしまったのだから話にならない。アベ外交の失敗は、歴史に刻まれる日本外交の汚点だろう。
「アベノミクスにしろ、アベ外交にしろ、日本はアベ政治の“負の遺産”を残された格好です。アベ政治には沖縄を敵視するなど、逆らう者は徹底的に叩くという恐ろしさもあった。日本社会が分断されたことも大きいでしょう」(金子勝氏=前出)
普通の神経をしていたら、国民に申し訳なくて、人前に出られないはずである。
暗躍続ける無反省男
ところが、反省し、おとなしくしているどころか、自分の影響力を見せつけようと暗躍しているのだから度し難い。
「アベノミクスを批判するのか?」と、自民党議員を脅すだけでなく、安全保障についても口を挟みまくっている。
防衛費については、現状のGDP比1%から「2%を超える額が必要」と発言し、骨太の方針に明記すべきだと注文までつけている。さらに、岸田首相が日米首脳会談で「防衛費の相当な増額」と発言したことを引き合いに、「6兆円後半から7兆円が見えるぐらいが相当な額ではないか」「財源は国債で賄えばいい」と、完全に総理の指南役気取りである。
さすがに、これには自民党内からも、勝手な発言を繰り返す安倍に対して、「誰も手を付けられない。困った人だ」という声が上がっているという。
最近はこれ見よがしに、麻生副総裁や、菅前首相、二階元幹事長といった“大物”との会食を繰り返している。
菅に対しては、「派閥・グループ化に踏み切ればすぐに人が集まるだろう」と、派閥結成をけしかけたそうだ。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「安倍晋三という男には、本当に反省というものがない。岸田首相がやることなすこと、すべてに口を出している印象です。異常なまでに発言を繰り返しているのは、自己顕示欲と同時に、危機感もあるのだと思う。夏の参院選で大勝したら、岸田政権は盤石になり、安倍派を冷遇する可能性がある。そうなれば、安倍氏の求心力は一気に低下します。だから『オレは健在だ』と口うるさく岸田首相にアピールしているのではないか」
コロナ禍のさなかで政権をぶん投げておきながら、まだ「裏のドン」を気取るつもりか。
岸田政権ごと下野が必要
安倍晋三の勝手なふるまいを許している岸田もどうかしている。そもそも、内閣発足時に掲げた「新しい資本主義」は、「新自由主義=アベノミクス」からの脱却が目玉だったはずだ。国民も、格差を拡大させたアベノミクスからの方向転換を期待していた。
ところが、いつの間にか、アベノミクスをそのまま継承しているのだから信じられない。「骨太の方針」の原案に、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「成長戦略」と明記しているのだから論外である。
国会で「アベノミクスと一言一句同じだ」と追及された岸田は、「官民共同で経済成長を目指すのが新しい資本主義だ。アベノミクスとは全く異なる」と言い繕っていたが、苦しい言い訳だ。
「岸田首相が当初、掲げていた『成長より分配重視』という理念は間違っていなかった。宏池会政権への期待もあった。ところが、政権発足から1年足らずでこのザマです。結局、自民党政権は、誰が総理になっても、安倍氏のような人物が跋扈している限り、中身は変わらないということでしょう。この国を変えるには、腐った自民党を下野させるしかないのではないか」(本澤二郎氏=前出)
これ以上、破廉恥元首相の好き勝手を許してはダメだ。
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