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「憎しみ」の包囲網を構想する米バイデン大統領はさながらドンキホーテ 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/305722
2022/05/26 日刊ゲンダイ
ドン・キホーテとサンチョ・パンサ(日米首脳会談)/(代表撮影)
外交は、平たく言えば、国と国とのお付き合いだから、人と人とのお付き合いと同じで、その根底には「愛」がなければいけない。できるだけ相手のいいところを見つけて、そこを大いに褒め上げて付き合うようにすれば、敵を少なくし味方を増やすことができる。
米バイデン大統領は「外交通」と言われているが、本当にそうか。私には、この人はどこへ行っても「憎しみ」をあおって敵を増やそうとしているようにしか見えない。
現にウクライナ戦争では、戦争をこんなにまであおってどうするのかと思えば、「プーチンを権力の座にとどまらせない」(バイデン)、「ロシアを弱体化させる」(オースティン米国防長官)などの発言が出てきた。つまりはロシアという人口で世界9位、経済規模で11位(ちなみに核兵器数は世界一!)の国を丸ごと国際舞台から抹殺しようとしているかのようで、これでは世の中、収まりがつくわけがない。
さて、そのバイデンが今度は韓国と日本を訪れて、中国や北朝鮮に対する「憎しみ」の包囲網をアジアにつくりたいから尹錫悦大統領と岸田文雄首相に手伝えというわけである。要するにバイデンは、21世紀の世界の基本構図を「民主主義と専制主義の戦い」と捉え、ロシアと中国(それに北朝鮮)をひとくくりに専制主義と呼んで冷戦時代の旧「共産陣営」のようなものとして復活させ、それに対して雄々しく立ち向かう民主主義、すなわち旧「自由陣営」の揺るぎないリーダーとして米国を蘇らせたいと思っているらしいことが分かる。
だが、これは時代錯誤以外の何物でもなく、実現の見込みはない。彼は昨年3月末、就任後最初の記者会見で「世界一の大国になろうとする中国の野望は、自分が大統領である限り達成させない」と宣言したが、中国の経済規模が2030年にも米国を追い越すのは、中国の野望のせいではなく世界経済の自然な流れであって、バイデン一人が歯を食いしばれば止められるというものではない。
バイデンは旧「共産陣営」という幻影に向かって突撃するドンキホーテで、岸田はそれをいさめるでもなく突き従っていくサンチョ・パンサ役というお粗末の一幕である。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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