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東京新聞採点<本澤二郎の「日本の風景」(4388)
http://jlj0011.livedoor.blog/archives/32381830.html
2022年03月18日 jlj0011のblog
<政治に侮辱される市民の怒りを反映する紙面なのか>
この10余年の安倍・自公内閣の暴政に泣かされてきた、民衆の新聞離れは、いわば当然なのであろう。一昨日、3月16日付の東京新聞が郵便受けに置いてあった。朝日新聞の右傾化に失望して、新聞をやめたり、東京新聞に切り替えたりと人は様々だが、自業自得とはいえ新聞の購読者は、確実に激減している。新聞を読む余力がなくなった家庭も少なくない。
そういえば、先日、知り合いの東京在住の創価学会員が「聖教新聞をとって」と声をかけてきた。参院選向けか?と直感して、無神論者は丁重に、しかし断固として断った。理由を述べた。「公明党創価学会は太田ショウコウと山口那津男が、安倍と組んで戦争三法を強行した。いまの公明党は戦争党で、憲法違反政党。3年前の参院選では、沖縄から上京した野原善正が、ほとんど運動もせずに20万の票を集めた」と。知り合いは全く認識していなかった。カルト教団の怖さを印象付けたものだ。
戦争三法に対する正確な認識が、東京新聞にあるのかどうか。日本国憲法の平和主義と国際協調主義は、しっかりと貫徹されているのか。プーチンの戦争に便乗している安倍の清和会や、原子力ムラの清和会に対して、厳しい指摘報道をしているのか。
要は、民衆を侮辱するような暴政10年に対して、屈しない報道をする新聞なのか。ありていに言えば、読売やフジサンケイのような政府御用立ての広報紙か、それとは真逆の、主権者・大衆のための、勇気と正義の固まりのような新聞なのか。この点から、人気といわれる東京新聞を手に取ってみた。
<気になる衆院議長の原発推進活動を批判しないことに驚く>
大いに気になる記事を見つけた。9面総合面のベタ記事だが、公然と自民党原子力ムラを代表する「電力安定供給推進議員連盟」が、311フクシマの影響を受けて休眠中の原発を「再稼働せよ」と、安倍側近の萩生田光一経済産業相と松野博一官房長官に申し入れた、というのだ。
驚愕すべきは、公正中立のはずの衆院議長の細田博之が、この異様な議連の会長なのだ。反原発主権者に対する冒涜だ。侮辱政治の典型例である。
かりそめにも国権の最高機関のトップは、周囲を身ぎれいにして就任するものである。自公3分の2のおごりを見て取れる。このことについて、29行の記事中、全く触れていない。
しかも、原発再稼働の強要は、ヒロシマ・ナガサキとフクシマの教訓を背景にした操業停止に触れる。「プーチンの核」報道に便乗するのも甚だしい、との指摘も強い。プーチンのウクライナの原発攻撃は、小泉純一郎らが叫んでいる原発ゼロを正当化させている。原発はすべて廃炉にすることが正しい。自然エネルギーでも、十分に電力を賄える時代なのだから。
16日深夜の福島沖の巨大地震は、東電フクシマ第一、第二の原発のみならず、東海村や六ケ所村の原発の崩壊危機を、新たに人々に植え付けた。
原子力ムラの狙いは、カネと票を生み出す電力会社の意向に沿った行動であろう。議連の要請を受けた萩生田と松野は、共に安倍の清和会メンバーである。これ一つ見ても、安倍の暴政が、岸田内閣においても貫徹されていることが分かる。自公内閣の正体は、安倍から菅へ、ついで岸田と、単なる看板をスゲ替えただけであることが明白である。
<「画竜点睛を欠く」ことならなければいいのだが>
1面では、安倍のプーチン戦争便乗組ががなり立てる「非核三原則」見直し論を取り上げ、見出しで「被爆国の重い国是」と踏ん張った点はいいのだが、安倍・原子力ムラ批判が消えいていた。
ついでに言うと、5面の社説を1面の肩においてはどうか。社説は1本がいい。2本だと、社説事態が散漫になりやすい。
なお議連の記事は、通信社が配信してきたものかもしれない。その場合、東京新聞編集局の威信をかけて、加工して掲載すべきだろう。この点で、廃刊となった東京タイムズは失敗した。
<侮辱罪の厳罰化を押しつぶせる大衆の新聞になれるか>
ジャーナリストの本分は、戦争を阻止することに最大の貢献をしなければならない。戦争をさせないことだ。これが民意・天意である。ヒロシマ・ナガサキの教訓が生きる日本国憲法の立場だ。断固として死守する新聞の倫理である。
安倍と自公による戦争三法に屈した新聞テレビは、次なる「侮辱罪の厳罰化」はどうか。阻止する義務を有している。
庭先の梅の花は、咲いたと思ったら、もう散っている。桜も同じだ。人生は短い。新聞も1日1日が勝負である。権力に屈せず、法制審議会の危うさを国民に暴いてもらいたい。首都圏紙への期待でもある。
2022年3月18日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
本澤先生
日刊ゲンダイのデジタル記事です。
貼り付けました。 八千代、青柳
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302514
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