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神宮外苑の樹齢100年に及ぶ木が1000本伐採へ…小池都知事の「再開発」とは何か 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/302677
2022/03/18 日刊ゲンダイ
神宮外苑のイチョウ並木(C)日刊ゲンダイ
明治以降、来日した多くの外国人が、日本社会が自然を愛する社会であることに感激した。
日伊文化交流に大きく寄与したイタリアの日本学者フォスコ・マライーニは奈良の都を見て、「西欧の都市は要塞から出発し、宮殿はいかめしさを持っているが、奈良の都は自然との一体だ」と指摘した。彼は伊勢神宮についても、「ここには大きな建物、モニュメントがあるわけではない。飾り気のない小屋があるだけである。しかし神社に行く道で丘陵があり、川の流れがあり、杉の並木があり、自然との一体がある」と記載している。
ドイツの建築家ブルーノ・タウトは桂離宮を訪れ、「障子を開けると絵のような庭が家の一部をなす」と書いた。
ロシア人ジャーナリストのオフチンニコフは、「中国人は倫理学が宗教の代わりを務めているが、日本は美学が中心で、それも自然への愛だ」と指摘した。
第2次世界大戦前に訪日した多くの外国人は、日本の自然の豊かさと自然を大切にする心に感動し、そうした気持ちは、その後の東京の都市づくりにも生かされた。
東京新聞によると、神宮外苑は、内苑と一体で1926(大正15)年に整備され、造園学者らが100年後を思い描いて緑をつくったという。
<内苑は自然の力で成長する「人の入らない森」を目指し、外苑は「人々が集う庭園」を意図した。造営当時、敷地の中心の芝生広場を囲うように疎林を配し、さらにその周辺に森を築いた。外に向かって濃くなる「緑のグラデーション」だ。イチョウ、スダジイ、シラカシ、ヒマラヤスギ、ケヤキ、アカマツ…。どこにどんな木を植えるかも意図がある>
ところが今、その樹齢100年にも及ぶ木が約1000本も切り倒されようとしている。
「再開発」と称され、小池都知事の承認も得ている。大規模マンションの建設があるらしく、新聞の折り込み広告の宣伝文句はこうある。
<神宮外苑再開発エリア 地上23階建免震タワーレジデンス><2DK 専有面積66.28平方メートル><販売価格1億9300万円>……。
「再開発」とは何か。この問題を取り上げた私のブログに次のようなコメントが寄せられた。
<個人の利益極大化の為に公共の財産をどんどん切り売りされている>
「再開発」という響きのいい言葉の実態は、人々の集う空間を特定人物に売り渡すことである。都民は小池知事のにこやかな顔にだまされているのではないか。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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