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あまりに酷似する北朝鮮と創価学会 両者への接し方で判る政治家の本性
月刊ロジスティックス・ビジネス
佐高信 経済評論家
中曽根康弘から福島瑞穂まで、あるいは、 小泉純一郎から田中真紀子まで、さまざまな 政治家にインタビューした早野透の『政治家 の本棚』(朝日新聞社)を取り出し、熊谷弘の 項を開いた。
「日本の政治カルチャーは、あまりにも薄くて軽くて、どうしようもないんじゃないかな という感じがするわけですよね。
人間の生き 方そのもの、そこを考えることがものすごく 衰弱しているという気がする。
混沌の時代と いうのは新しい芽吹き、息吹が出てきている わけで、自分たちは気がつかないだけかもし れない」 自らこの発言を、熊谷は自分の行動によって裏づけてしまった。
二〇〇二年暮れに民主党を離れ、保守新党を立ち上げたが、その軽さはどうしようもない。
十二月二六日付の『毎日新聞』が「熊谷氏 語録」を収録していて、秀逸だった。
たとえ ば、五月二三日の記者会見での公明党批判は こうである。
「政権に居座ることを自己目的にし、政治理 念もかなぐり捨て自民党より威張っている姿 をみると、ファシズムに走ろうとしているの ではないか」 当時、熊谷は民主党の国会対策委員長とし て、有事関連法案に賛成する公明党を「戦争党」と指弾していた。
与党になって、それま での主張を次々と変える公明党を私は「コウモリ党」と命名していたのだが、熊谷はさしずめ、「コウモリ議員」である。
『フォーラム 21 』という雑誌がある。
公明党 の支持母体の創価学会批判で知られる乙骨正 生が発行している雑誌だが、この「宗教と社会のかかわりを考える隔週刊誌」の十二月一 日号で、「創価学会と北朝鮮」の比較を特集している。
池田大作と金正日の個人崇拝をあお っている点で、両者はとてもよく似ていると いうのである。
北朝鮮の妙香山にある国際親善展覧館は 「偉大な首領様の高い国際的権威と、わが人民 と世界の革命的人民との間に結ばれた親善と 団結を示すための殿堂」で、一階から六階ま で数十の部屋や広間に、世界各国の元首など から金日成に贈られた品物が並べられている というが、海外の国や団体から勲章や学位等 を贈られて喜んでいる池田と酷似している。
ジャーナリストの溝口敦は、こう指摘した 上で、"賞賛乞食〞ともいうべき池田と金正日 の心理状態を次のように推測する。
「おそらく心理的には、自分に自信を持てない、アイデンティティが揺れている、そのた め権威ある第三者の承認や賞賛、讃仰で自分 自身を支えたいといった潜在願望が指摘され るはずである。
組織の運営上も、海外からの 賞賛は世界的に讃えられるリーダーに統率さ れているといった幻想や確信、満足感を人民 や信者会員に与える点で有用に違いない」 創価学会職員OBの座談会では、「本当にうちとそっくりだ」と、北朝鮮の映像を見ながら つぶやく創価学会幹部の声が紹介されている。
「偉大な将軍様」と崇められる金正日と、新 会則で「永遠の指導者」と位置づけられた池 田の類似を書くマスコミはない。
しかし、人文字とマスゲームについての次 の指摘を知れば、いささかならず恐ろしくな ってくる。
昭和三九年と四二年の二回、国立競技場で 学会のそれが行われた。
一回目は人文字の変 化を旗を振って指示したが、二回目はそれが 電光表示になって「動く人文字」が注目され た。
反響を呼んだその記録映画が全国にバラ まかれたが、その一つが北朝鮮に行ったのだ という。
学会の方が先だったのである。
それにしても、小泉首相は、かつて学会に 批判的なことを言いながら、統一補選の後で は、池田の写真をベタぼめするという変化を見せた。
熊谷弘の前に小泉が屈伏していたわけである。
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