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※2022年2月21日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2022年2月21日 日刊ゲンダイ2面
【寝言じゃないのか「出口戦略」】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) February 21, 2022
オミクロン死者急増 岸田政権に打つ手なし
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/t6qvnrIfCr
※文字起こし
新型コロナウイルス第6波は本当にピークを過ぎたのか。全国の新規感染者数は高止まり。遅れて増える重症者数は連日1400人超えが続き、死者数は200人を上回るハイペースが続く。オミクロン株の亜種「BA.2」への置き換わりによるリバウンド懸念も高まっている。20日のNHK「日曜討論」で日本医師会の中川俊男会長は、「名古屋からの報告では60人中8人がBA.2だったというビックリするような報告があるので、かなり広がっているのではないか」と警鐘を鳴らしていた。「〈岸田は慎重すぎる〉という批判は負う覚悟」と大見えを切っていた岸田首相は、与党や経済界から突き上げられた途端、来月以降の水際対策緩和を打ち出した。「出口」に向かってまっしぐらだが、大丈夫なのか。
17日に1カ月半ぶりとなる会見を開いた岸田は冒頭、政権のコロナ対策をこう振り返った。
「総理大臣に就任以来、常に危機管理の要諦である最悪の事態を想定してコロナ対応にあたってまいりました。特にオミクロン株については、発生当初から慎重の上にも慎重を期すという考えの下で対応を行ってまいりました。オミクロン株の科学的な性質が明らかとなっていない状況においては、そうでなければ国民の皆さんの命を守ることができないと判断したからであります」
そして、感染拡大のペースダウンについてとうとうと説明し、こうつないだ。
「コロナ対策の基本姿勢、慎重さは堅持しながら、同時に第6波の出口に向かって徐々に歩み始める。すなわち、次のフェーズへと段階的に準備を進めていくべきであると考えています」
それで「出口に向かう取り組み3点」に挙げたのが、まん延防止等重点措置の段階的解除、ワクチン3回目接種の加速、水際対策の緩和だ。とりわけ現行の水際対策には方々から批判が噴出していた。
国民にも広がる楽観バイアス |
WHO(世界保健機関)がオミクロン株を「懸念される変異株」(VOC)に指定すると、岸田は外国人の入国原則禁止を打ち出し、「G7で最も厳しい水準」とやたら胸を張っていたが、在日米軍が大穴となり、感染が急拡大。にもかかわらず、強化措置はダラダラ延長され、活動停滞に経済界はイラ立ち、事実上の留学生受け入れ拒否に国際的な非難を浴びていた。与党からも「国としての損失にもつながりかねない問題」(公明党の山口代表)と詰め寄られる始末。
水際緩和の実態は「歩み」とは程遠い「居直り」。オミクロン死者急増に岸田政権は打つ手なし。「出口戦略」なんて寝言じゃないのか。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「焦るあまりに楽観論を振りまき、対応を誤り、『出口』が先送りになる。政府は同じ過ちを何度繰り返すつもりなのか。この国のコロナ対策の最も大きな問題は政府に真摯な姿勢が見えず、後手後手の泥縄が常態化し、逃げに終始していることです。非常時における決定的な局面において、トップリーダーがことごとくメッセージ発信を不得手としているのも、この国の不幸が続く要因でしょう。岸田首相が『出口』に言及する前から国民の意識は緩んでいるように見えますし、重点措置が31都道府県で適用中にもかかわらず、緊張感を欠いている。ワクチンの3回目接種が遅々として進まないのも、国民の楽観バイアスが強まっているからでしょう」
実際、国内感染者の減少ペースは鈍い。参考になるのが、7日間平均の新規感染者数だ。8日にピークを迎えたとされる東京都はその後の7日間で18%減。一方、米ニューヨーク市のマンハッタン地区はピーク後7日間で52%減、南アフリカの最大都市ヨハネスブルクを抱えるハウテン州では7割も減少したという。激減を左右する要因のひとつとみられるのが、3回目のワクチン接種率だ。欧米と比べ、日本は致命的に遅れている。
首相官邸ホームページによると、全体の接種率はいまだ12.6%(18日時点)。岸田は15日の政府・与党連絡会議で、「VRS(ワクチン接種記録システム)への入力ベースで前日からの増加回数が約110万回となった」「私自身が陣頭指揮を執り、全ての手段をフル稼働させる」とドヤ顔だったが、目標とする「1日100万回」の安定化は道半ば。医療従事者や高齢者ら計3752万人の接種を今月中に終える計画だが、打ち終えたのは1300万人あまり。このペースでいくと、未達必至だ。
異常な「陽性率5割」で感染状況は藪の中 |
岸田は会見でノロノロ接種について「わが国においては、諸外国に比べてワクチンの1回目、2回目の接種の開始が遅かったという事情がありました」などと、性懲りもなく前政権に責任転嫁していたが、前倒し接種にブレーキをかけたのは後藤厚労相や堀内ワクチン担当相だ。厚労省の専門家分科会は昨年11月15日、「自治体の判断で6カ月以上も可能」としたが、翌16日に後藤は「原則8カ月以上、自由に地域の判断に応じて6カ月前に前倒しすることを認めるものではない」と説明。堀内も同日の会見で「現在の感染状況で6カ月間隔を前提に準備する必要はない」と言い切った。その後、両大臣は官邸を訪問。岸田が「原則8カ月」を自治体に丁寧に説明するよう指示したとNHKは報じている。
この国の悪しき伝統でもあり、官僚の好物でもある“横並び”を推し進めた結果、急拡大するオミクロン株になす術なし。医療提供体制はアッという間に逼迫し、検査なしで医師が診断する「みなし陽性」の容認により、自宅療養者は過去最多の57万人超に達した。重症化しにくいとされる若者に至っては受診控えを推奨。全国の陽性率は50%前後だ。WHOは国や地域による感染制御を判断する目安として陽性率「5%未満」を基準と示していることからも、異常な数値なのは明らかだ。感染状況の正確なデータは藪の中と言っていい。
増える一方の自宅療養、死者数は連日過去最多、ワクチンは遅々として進まず、検査もできていないくせに、岸田はコロナ対策を自画自賛。与党や経済界からの要求に右往左往した揚げ句、早々と「出口」などと言い出しているが、果たしてそんな状況なのか。
戦後最悪のゆでガエル野党 |
内閣支持率の下落傾向に拍車がかかっている。毎日新聞の世論調査(19日実施)では政権発足以降最低に落ち込んだ。前回1月調査と比べ、支持率は7ポイント減の45%。不支持率は10ポイント増の46%に上昇し、不支持が支持を逆転した。政権のコロナ対策を「評価する」との回答は4ポイント減の27%で、12ポイント増の51%となった「評価しない」を大幅に下回る。ワクチン接種が「遅いと思う」は63%に上った。時事通信の調査(11〜14日実施)でも支持率は前月比8.3ポイント減の43.4%に急落した。安倍・菅コンビの意見を聞いて揺れる政権を目の当たりにすれば、国民の不満と不安はなおさら高まるというものだ。
岸田は9日に安倍元首相、10日に菅前首相と面会。危機管理の対応について「指南」を受けたと解説されている。菅は面会後、「(ワクチンの接種態勢が)整ってからではなくて、途中で問題が起きても(ワクチンを)早く多くの人にやってもらったほうがいい」などと助言したと披露していたが、「敗軍の将は兵を語らず」という古書の教えには不案内なのか。コロナ失策で追い詰められ、政権をブン投げた連中の「敗戦の弁」を聞いたところで役に立つのか。検証に基づいた「助言」であれば傾聴に値するが、何ら反省もせず、むしろ過去を美化している輩どもだ。トンと聞かなくなった「岸田ノート」にありがたくメモしたのか。だとしたら、資源の無駄遣いにもつながる。
「岸田首相の尻に火がついても、野党はどうしようもないですから自民党は楽なものですよ。来年度予算案は現行憲法下では2番目の早さで衆院を通過する見通しです。戦後、野党第1党がこれほどダメだったことはない。本当にけしからん。国民に視線が向いていれば、政府のコロナ失策を徹底追及し、1カ月くらい国会を空転させるくらいの気概で臨むところでしょう。野党はもはやゆでガエルです」(政治評論家の本澤二郎氏)
21日の衆院予算委員会は岸田らが出席して集中審議と締めくくり質疑を実施し、予算案を採決。あすの衆院本会議で採決されて参院に送付される流れで、憲法の規定で年度内成立は確実。国会がグダグダでは国民生活が顧みられることはない。
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