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子どもコロナ感染 東京「4週間で倍増」の想定外…国や都に打つ手なくピークアウト見えず
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/301005
2022/02/07 日刊ゲンダイ
子どもたちの命を守ることに最優先の対策を(C)共同通信社
新型コロナの感染拡大はいつ終わるのか──。東京都は連日、2万人近い新規陽性者数が確認されている惨状だ。今月初旬にはピークアウトを迎えるとの予測が出ているが、“想定外の事態”に先は見通せない。
6日の都内の新規感染者数は1万7526人。日曜日としては過去最多を更新した。6日までの7日間平均は1万8128人で前週の約1.2倍。まだまだ拡大傾向が続いている。
内閣官房の「COVID-19AI・シミュレーションプロジェクト」に参加する名古屋工業大の平田晃正教授の予測によると、都内は今週前半にもピークを迎えるという。「山の頂上が見えてきた」と一息つきたいところだが、想定外なのは子どもの感染爆発だ。
都のモニタリング会議(3日開催)の資料によると、先月4日から31日までの4週間で、全世代の新規陽性者のうち10代以下の占める割合は12.5%(4〜10日)から24.3%(25〜31日)へと、ほぼ倍増。同期間におけるその他の年代の伸び率は60代以上が1.48倍、40〜50代が1.23倍、20〜30代が0.66倍だから、10代以下の感染者が断トツで増えている。
昭和大医学部客員教授の二木芳人氏(臨床感染症学)がこう言う。
「感染拡大から5〜6週間後にピークアウトした海外の事例を踏まえると、都内の新規陽性者数も今週中にはピークを迎えるのではないか。しかし、ピークが来ても欧米のようにスッと下がるとは考えにくい。高齢者や子どもに感染が広がっているため、減少するまで時間がかかるでしょう」
「オミクロン株のスピードに追い付けない」
都内の濃厚接触者の感染経路は「同居」が最多で、次いで高齢者施設や保育・学校などの教育施設を含む「施設等」。子どもが感染拡大の要因になっている可能性がある一方、全国的に休校や学級閉鎖が相次ぐ中でも都内は休校が0.7%、学年・学級閉鎖が16.4%(先月26日時点)にとどまる。休校割合は最小の0.4%(岡山県)並みだ。
「本来なら行政が子どものいる家庭に検査キットを配布し、毎日検査をさせた上で通学させるのが理想ですが、今は検査すら満足にできない。一斉休校は必要ないが、クラスに1人でも感染者が出たら学級閉鎖をするくらいでないと、オミクロン株の感染スピードに追い付けない。子どもの命を守ることを最優先に、部分的な休校や学級閉鎖など積極的な対策が必要です」(二木芳人氏)
国も都も子ども感染に打つ手なしだ。黙って嵐が過ぎ去るのを待つしかないのか。
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