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※2022年2月4日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2022年2月4日 日刊ゲンダイ2面
【人が消えた繁華街】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) February 4, 2022
「キシダメノミクス」に怨嗟の声
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/q4Zqzrkaln
※文字起こし
「コロナ克服のめどをしっかりつけてから経済のV字回復を目指す。コロナと経済、二兎を追うという手法もあるが、メリハリをつけて、集中治療、早期回復型のアプローチをとる」
岸田首相が東京都内で開かれた講演でそう語ったのは昨年12月23日だった。ところが、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大の勢いは1カ月以上経った今も増え続ける一方。「克服のめど」が立つどころか、もはや手が付けられない状態に陥っていると言っていいだろう。
3日は、東京都の新型コロナのモニタリング会議が医療提供体制の警戒レベルを約4カ月ぶりに4段階のうちで最も深刻な「逼迫している」に引き上げたほか、和歌山県が5日から27日まで新たに「まん延防止等重点措置」の適用地域になることが決まった。
重点措置の対象は35都道府県に拡大し、現在のペースで「オミクロン株」の感染が続いた場合、都内の来週の1日当たりの新規感染者数は約2万5000人に上るというから驚愕だが、それでも政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部長」の肩書を持つ岸田は意地でも「緊急事態宣言」を発令する気はないらしい。岸田は1月31日の衆院予算委で、感染拡大に伴う東京都への緊急事態宣言の発令について、「少なくとも現時点で政府としては検討していない」と答弁。おとといの同予算委でも立憲民主の長妻議員から「従来であれば(宣言を)出している局面だと思うが、なぜ今回は検討すらしないのか」と問われた岸田は「まん延防止等重点措置の効果等を確認した上で、今後の事態の推移を見極めながら考えていく」と答え、従来の姿勢を崩さなかった。
コロナも経済もすべてが中途半端だ
松野官房長官も会見で、「緊急事態宣言は強度の私権制限を伴い、社会経済への影響が大きい。一定の客観的指標を満たせば機械的に発出するという運用にはなじまない」と説明していたが、それでは一体、何のために宣言発令のための「客観的指標」を決めたのか。
緊急事態宣言が発令されれば、都道府県知事は飲食店への休業要請やイベントの人数制限などが可能になる。「人流抑制に意味はない」と安易に考え、今のようにダラダラとマンボーを続け、自主規制で乗り越えようと楽観視しているのであれば言語道断。感染拡大に歯止めはかからず、医療体制の逼迫は避けられないだろう。
それだけじゃない。社会生活の維持に欠かせない保育や介護などの現場では感染者と濃厚接触者の急増で運営がストップ。その影響が企業や家庭にも広がってきた。
「コロナを克服してV字回復」「コロナと経済、二兎を追う」と気勢を上げるのは結構だが、このままだと「コロナ克服」も「経済のV字回復」も夢のまた夢。すべてが中途半端ではないか。
福田赳夫元首相の秘書を務めた中原義正氏がこう言う。
「岸田首相は『コロナ対策やります』『経済立て直します』と、ただ言っているだけ。どうやって、と具体策を問われると『検討します』。これでは話にならない。何が問題なのか。政策の優先順位は何か。そういったことが全く頭に入っておらず、国民もそろそろ岸田政権の無為無策に気付き始めるだろう」
まん延防止どころかまん延拡大が今の政策だ |
シャッターが閉まり、薄暗くなった店の前を行く当てもなくうろつく人影……。夕方から夜にかけ、人が消えた繁華街に集まる人たちは、ネット上で「居酒屋難民」などと呼ばれている。
開いている店が見つからないために仕方なく路上でたむろし、飲み仲間らと缶ビールや日本酒などを片手にどんちゃん騒ぎ。これでは店は潰れ、路上飲みしている人を介してコロナ感染も広がる──という最悪の展開になりかねない。
「まん延防止」でなく、「まん延拡大」で、こんな状況のどこが「コロナと経済の二兎を追う」政策なのか。まさに「二兎を追う者は一兎をも得ず」と呼ぶべき愚策そのものだろう。
そもそも総裁選や衆院選であれだけ声高に叫んでいた目玉の経済政策はどこに消えたのか。「新しい資本主義」「成長と分配の好循環」「デジタル田園都市国家構想」……。安倍元首相の「アベノミクス」を踏襲しつつも、「岸田カラー」を打ち出そうと対抗して掲げられた「キシダノミクス」。「令和の所得倍増」なんて言って、まるでバラ色の経済政策が矢継ぎ早に示されるのではないかと国民の期待感も膨らんでいたが、結局、具体的な中身についてはいまだにサッパリ分からない。
コロナ対策と同様、経済も岸田がのんびり構えている間に状況がどんどん悪化。生鮮食品を除いた消費者物価指数は昨年9月から4カ月連続で前年を上回り、11月と12月は前年同月比で0.5%上昇。日銀のアンケートでは、物価が1年前と比べて「上がった」と答えた人の割合は77%で、2015年以来の高い水準となった。企業収益が回復し、賃金が上昇した上での物価上昇であればともかく、そんな景気のいい話はちっともない。それでいて、ガソリンや加工食品を中心に生活必需品の値上げが相次いでいるから、今後ますます家計を直撃するのは間違いない。
岸田の優柔不断が今の元凶だ
そんな「悪い物価上昇」に苦しむ国民生活にさらなる追い打ちをかけているのが円安だ。1月の為替市場では一時1ドル=116円台を付け、約5年ぶりの円安水準に。米国の利上げで今後も日米間の金利差が開けば、円安に拍車がかかるのは避けられず、市場では、米国などの動きと連動して日銀も現行の金融緩和策を見直すのではないか──との観測が広がっていたのだが、日銀の若田部副総裁は3日のオンライン形式の講演で、こうした見方を「時期尚早」と否定。
金融政策についても「修正は全く考えていない」と突っぱねていたが、そりゃあそうだろう。アベノミクスの大失敗に続き、何が何だか分からないキシダノミクスも掛け声倒れで終わる可能性が強いからだ。
化けの皮が剥がれた今のメタメタ日本経済で、日銀が軌道修正に動けば何が起きるか分からない。進行する円安に打つ手もなく、株価は暴落続き。「キシダメノミクス」に対する怨嗟の声が市場で広がるのも無理はない。
埼玉大学名誉教授の相澤幸悦氏(経済学、金融論)がこう言う。
「岸田首相は緊急事態宣言を出さないというよりも、すでに経済悪化の状況を受け、出せないというのが正確な見方でしょう。コロナと経済は、二兎を追うものではなく、コロナは国民の生命にかかわることなのです。ならば、まずはコロナ対策に重点を置く。首相として、いろいろなオプションからこれだと思う政策を決断して実行する。しかし、岸田首相はそれができない。聞くのはいいが、フラフラして決められないのでしょう。優柔不断なのです。どっちつかずだから企業も市場も様子見となるのです。この状態が続くと株価も物価もどうなるか分かりません」
本来なら曖昧模糊とした岸田政権の経済愚策を問いただすのは野党の役目だが、国会質疑はなぜか及び腰。不幸になるのは庶民だ。
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