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原発推進の片棒担ぐ民主転向組
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2022年2月 2日 植草一秀の『知られざる真実』
欧州連合(EU)欧州委員会が本年1月、発電時に二酸化炭素を出さない原発を地球温暖化対策に資する“グリーン”な投資先として認定する方針を示した。 これに対し、細川護熙、村山富市、小泉純一郎、鳩山由紀夫、菅直人の日本の元首相5名が、方針の撤回を求める連名の声明を1月27日付書簡としてフォンデアライエン欧州委員長に送った。 5名の元首相は、原発推進は未来を脅かす「亡国の政策」だと批判している。 声明は、東京電力福島第1原発事故により、多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ、この過ちを欧州の皆さんに繰り返してほしくないと指摘した。 同日、事故発生当時6〜16歳で福島県内に在住していた6人が、原発事故で放出された放射性物質により甲状腺がんを発症したとして、東電を相手取り、計6億1600万円の損害賠償を求めて提訴した。 6人のうち4人は手術で甲状腺を全摘している。 転移や再発が確認され、手術を複数回受けた人もいる。 元首相5人が声明を書簡として送付したことについて、岸田内閣の山口壮環境相は2月1日、福島県内の子どもへの放射線の健康影響について誤った情報を広めているとして、抗議する書簡を送ったと発表した。 また、自民党の細野豪志衆院議員は、書簡について 「最大の問題は『多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ』との記述があることだ。 科学的事実に反するだけでなく、福島の若者に不安をもたらすことを強く危惧する」 と1月29日にツイッターに投稿した。 山口壮氏と細野豪志氏はいずれも元民主党国会議員。 「転向」組だ。 細野氏は1月30日に、 「福島県の県民健康調査検討委員会もUNSCEAR(国連放射線影響科学委員会)も原発事故の放射線影響で子供が甲状腺がんになったとは考えられないとしている」 と指摘した。 日本政府が甲状腺がん多発の原因が福島原発事故であることを認めていないことは誰もが知っている。 しかし、 「政府が甲状腺がんと原発事故との因果関係を認めていないこと」 が 「甲状腺がんと原発事故との因果関係がないこと」 をまったく意味しないことを認識しておく必要がある。 細野氏は「科学的事実に反する」と記述したが大きな間違い。 (いかがわしい)科学が事実と認定したことに反するだけで、客観的事実に反していると断定できない。 ラウンドアップを製造してきたモンサントもラウンドアップ使用と皮膚がん等発生の因果関係を認めてこなかった。 サリドマイド薬害事件でも、当初、製薬会社も政府も専門家も、薬害を認めていなかった。 因果関係を認めていないことは因果関係がないことの証明にまったくならない。 新型コロナワクチン接種後のおびただしい数の急死者、重篤化者に関する評価も同じ。 明らかに異常な数の接種後急死者、接種後重篤化者が確認されているのに、政府は因果関係を認めない。 新型コロナワクチン接種と接種後急死・重篤化の因果関係は、 1.接種後急死、重篤化はワクチン接種が原因である。 2.接種後急死、重篤化はワクチン接種が原因でない。 3.接種後急死、重篤化の原因を特定できていない。 のいずれかに分類される。 現状は、3の「接種後急死、重篤化の原因を特定できていない」だが、厚労省は、このまま表現しない。 「現状では、「1.接種後急死、重篤化はワクチン接種が原因である」ではない」 と説明する。 この説明を読む国民は、 「2.接種後急死、重篤化はワクチン接種が原因でない」 であると勘違いする。 勘違いするように、 「3.接種後急死、重篤化の原因を特定できていない。」 と表現せず、 「現状では、「1.接種後急死、重篤化はワクチン接種が原因である」ではない」 と表現している。 詐欺師の説明と言える。 日本政府はいまなお「原子力非常事態宣言」を発出したまま。 この状況下で原発を推進することは誤りを超えて犯罪と表現するのが妥当である。 鳩山友紀夫元首相との対談(アジア共同体研究所主宰YouTube動画「UIチャンネル」) https://bit.ly/39BTgmd 10月5日発売の鳩山友紀夫元首相、孫崎享氏、前川喜平氏との共著『出る杭の世直し白書(ビジネス社) https://amzn.to/3hSer8a のご高覧も賜りたい。 |
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