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ポンコツ岸田政権で日本の「ワクチン敗戦」再び…3回目接種遅れは厚労省のブレーキが元凶
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299753
2022/01/11 日刊ゲンダイ
新型コロナワクチンの3回目接種を受ける男性(C)共同通信社
新型コロナウイルスはオミクロン株の猛威で感染者が倍々ゲームで拡大中。欧米の状況から「オミクロンは軽症」という認識が広がっているが、欧米と日本には大きな差があることを忘れちゃならない。抗体量が25倍や37倍に増えるとされる3回目接種が、日本は圧倒的に遅れているのだ。厚労省が立てた接種計画すらクリアできていない。
◇ ◇ ◇
2回目接種から8カ月後を前提にした厚労省の計画では、昨年12月には104万人の3回目接種が完了しているはずだった。さらに、岸田首相は医療従事者や高齢者施設の入所者らを対象に2カ月の前倒し接種を指示、12月中に接種できる人は約880万人になっていた。
ところが、首相官邸の発表によれば、今月7日時点の3回目接種完了者は75万2799人。対象者のわずか8%にすぎず、当初計画の104万人にすら達していないのだ。
後藤厚労相は、接種券が届く前に接種し、集計システムに登録されていない人がいるとして、「公表の接種実績が実際より少ない可能性はある」と苦しい言い訳だったが、ワクチン自体の供給不足もあるからか、どうも3回目の加速への本気度が見えない。
今月に入り、オミクロンの急激な拡大で高齢者施設でのクラスターも発生し、自治体によっては一般高齢者の3回目接種を早める動きも出てきた。そのひとつ、7日から接種を始めた東京・世田谷区の保坂展人区長に話を聞くと、3回目接種が遅れている理由についてこう言った。
世田谷区長「厚労省がブレーキをかけ1カ月を無駄にした」 |
尾身会長らは祝日に首相公邸へ(C)共同通信社
「高齢者を守るため、世田谷区では昨年11月5日に『3回目前倒し接種』を厚労省に働きかけました。その後、いったん前倒しが進む状況になるかと思われましたが、11月16日に厚労大臣が、自治体間の競争を避けるとして『勝手な前倒しはできない』とブレーキをかけてしまったのです。本来なら12月から前倒しを加速させられたのに、1カ月、時間を無駄にし、それが今の遅れにつながっています」
オミクロンの足音に慌てたのか、12月末になって厚労省が「高齢者施設の先行接種完了の見通しが立てば、一般高齢者の1月中の前倒しを認める」と方針転換したため、今月になって前倒しを表明する自治体が相次いでいるというわけだ。
岸田首相がファイザーCEOとワクチン供給を早める交渉をしたが失敗。堀内ワクチン担当相はポンコツのうえ存在感ゼロ。10日は祝日にもかかわらず政府分科会の尾身会長らが首相公邸で岸田首相と面会し、「高齢者への3回目接種を最優先で推進」するよう要請した。
安倍・菅政権のワクチン確保の遅れに続き、岸田政権も「ワクチン敗戦、再び」である。
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