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3期目習近平政権が連呼する「中国式現代化」とは何か…? 米国撤退後のアフガニスタンから米中対立の今後を考える/現代ビジネス
近藤 大介 によるストーリー ? 8 時間前
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14億国民に向けた大号令
3月に3期目を発足させた習近平政権が、まるでカタツムリのようにガチガチの社会を目指し始めた。いわゆる「中国式現代化」である。
先週は中国もGW(労働節暇日)だったが、4月30日、習近平主席が14億国民に向けて、大号令をかけた。
「広範な労働者たちが、模範労働精神、労働精神、工匠精神のビッグパワーを高揚させ、誠実労働と勤勉活動、鋭意創新と敢為人先(あえて人の先を為す)の精神で、労働の創造によって、しっかりと中国式現代化を推進することを希望する。強国建設と民族復興の新たな道程において、主力軍の役割を十分に発揮することを希望する」
中国人はGW連休の前に、お上に鎮座する絶対的権力者から、こんな号令をかけられたのだ。そしてGWが終わった5月5日、習近平主席は第20期中央財経委員会第1回会議を招集し、次のような重要講話を述べた。
「人口の発展は、中華民族の偉大なる復興に関連した重要事である。必ずや人口の全体的な質の向上に着手し、人口の質を上げる発展によって中国式現代化の支えとしなければならない」
GWの前も後も「中国式現代化」。まことにいまの中国の世は、「中国式現代化」の時代なのだ。
いまから3ヵ月あまり前の2月7日、習近平総書記は、「党の第20回大会の精神を学習貫徹する研究討論班の結成式」を主催。9671万人の中国共産党員(日本の自民党の約90倍!)のトップクラスにあたる205人の党中央委員と171人の党中央委員候補を招集し、力説した。
「中国式現代化は、『現代化=西洋化』という迷信を打破し、現代化のもう一つの風景を展開したのだ!」
これは、中国が今後、「わが道を行く」という宣言とも言えた。「わが道」とは、「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」に導かれた「中国式現代化」の道である。
アメリカに対抗していくために
「中国式現代化」とは、簡単に言えば、「政治を民主化させないまま『共同富裕』を実現させていく」という、強権国家的な社会発展モデルだ。「中国式」とは、「習近平同志を核心とする党中央が全党全軍全民を指導する」という意味である。
また「共同富裕」とは、1953年に毛沢東元主席が打ち出した概念で、「国民が平等に豊かになる」という社会主義的スローガンだ。習近平主席も、中国共産党成立100周年を経た2021年8月から、強くこの概念を唱えている。
先月(4月)13日にも、広東省視察で地元の幹部たちを集めてこう力説した。
「全体人民の共同富裕は、中国式現代化の本質的特長である。地域の協調発展は、共同富裕の必然的要求を実現することなのだ」
3期目の習近平政権は、かつての皇帝時代や毛沢東時代に似てきたとも言える。中国の伝統に立ち返ってきたということだ。
だが習近平政権は、「中国式現代化」を国内で敷設するだけでなく、広く海外へ「輸出」しようともしている。中国が輸出するのは、電気製品や日用雑貨品ばかりではないのだ。
中国は、主にアメリカに対抗していくため、「グローバルサウス」と呼ばれる第三世界に、「中国式現代化」をどしどし売り込んでいこうという方針である。これは20世紀後半に、ソ連が「ソ連式社会主義」を世界中に浸透させようとしたことを髣髴させる。
その一例として、以下にアフガニスタンのケースを、詳細に見ていこう。
中国が仕切った「サマルカンド宣言」
アフガニスタンは、周知のように2001年の「9・11事件」直後に、アメリカが戦争を起こして、当時のタリバン政権を崩壊させた。そして親米の傀儡政権を樹立したが、20年にわたる紆余曲折の末、2021年8月にアメリカが撤退。またもとのタリバン政権に戻って、現在に至っている。
タリバン政権はロシアとも、1979年に旧ソ連に侵攻された屈辱から、相性が悪い。そんな経緯から、「3大国」の中でアフガニスタンが頼るのは、もっぱら中国なのだ。
4月13日、第4回アフガニスタン周辺国外相会議が、ウズベキスタンのサマルカンドで開かれた。参加したのは、国名のアルファベット順に、中国、イラン、パキスタン、ロシア、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの7ヵ国の外相である。
だが事実上、この会議を仕切ったのは、北京から駆けつけた秦剛(しん・ごう)国務委員兼外相だった。秦剛外相を中心に、「サマルカンド宣言」がまとめ上げられた。
〈 アフガニスタンは平和で統一された主権独立国家となり、テロや毒品の脅威から逃れなければならない。各方はアフガニスタンが広範で包容力のある統治システムを構築する重要性に注意する。それは、アフガニスタンの社会各界の利益が反映されたものとなるべきである。
各方は、アフガニスタンのテロを防止する安全情勢は依然として厳しいことに注意する。そしてアフガニスタンの隣国間に、反テロリズムの協力を強化し、反テロリズム統一戦線を打ち立てていくという認識で一致を見た。(以下略)〉
このように、当のアフガニスタン政府代表も宣言に加わらないまま、中国の仕切りで「サマルカンド宣言」を出したのだ。
アフガニスタン問題に関する中国の立場
中国はアフガニスタンと、わずか92.45kmの国境を接している。これは中国と陸の国境を持つ14ヵ国の中で最短だ。だが、この国境ルートは、一昨年夏にアメリカが撤退して以降、アフガニスタンに多くの物資を運ぶ「黄金ルート」に成長している。
4月12日の中国外交部定例会見で、汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は、中国とアフガニスタンの「蜜月関係」を誇った。
3期目習近平政権が連呼する「中国式現代化」とは何か…? 米国撤退後のアフガニスタンから米中対立の今後を考える
3期目習近平政権が連呼する「中国式現代化」とは何か…? 米国撤退後のアフガニスタンから米中対立の今後を考える
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「アフガニスタンは中国西部の重要な隣国だ。2021年8月、アフガニスタン情勢に根本的な変化が生まれた後も、中国は引き続き平和共存の5原則と『親誠恵容』の周辺外交理念を堅持し、平等尊重の方式で、アフガニスタン臨時政府と接触往来を保持してきた。
中国は実際の行動で、アフガニスタンの経済、民生の困難を緩和するよう助け、アフガニスタンと多くの国の協調に密接に関わってきた。特に、3度にわたるアフガニスタン隣国外相会議を推進し、アフガニスタン情勢の平穏な橋渡しに積極的、建設的な役割を発揮してきた。
アフガニスタンは経済が溢れんばかりに芽吹き、多くの事業が勃興を待ち、まさに混乱から統治への重要な時期を迎えている。
そんな中、中国の政策、主張を全面的に系統立てて説明するため、また国際社会と地域の国々が安定してアフガニスタンを助けるという協力のコンセンサスをコンパクトにまとめるため、中国は『アフガニスタン問題に関する中国の立場』を制定、発表した」
汪報道官が述べた「アフガニスタン問題に関する中国の立場」は、同日発表された。中国がこのような自国の「立場」を発表するのは、ロシアによるウクライナ侵攻一年にあたる2月24日に、「ウクライナ危機の政治的な解決に関する中国の立場」を発表して以来のことだ。
「アフガニスタン問題に関する中国の立場」は、「ウクライナ危機の政治的な解決に関する中国の立場」(「中国の12の立場」)に較べると、ほとんど話題にもなっていない。その骨子は、以下の通りである。
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