http://www.asyura2.com/22/kokusai32/msg/497.html
Tweet |
2023年2月17日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/231560?rct=world
中国が、ウクライナに侵攻したロシアとの貿易を拡大している。ロシアには日米欧が経済制裁を科しており、中国は貿易拡大によって制裁に巻き込まれるリスクもあるが、米国との関係が悪化する中でロシアとの関係維持は欠かせないと判断したもようだ。中ロ国境の街では新たな橋が開通し、協力強化への期待が高まっていた。(黒竜江省黒河こくが市で、白山泉、写真も)
◆中ロ双子の街 友好の橋
アムール川(黒竜江)の対岸、700メートル先に巨大なロシア国旗が揺れていた。黒河市街の服飾店や貿易会社の看板には中国語とロシア語が併記され、地元住民は「この街はロシアとの貿易や旅行で成り立つ。関係が良くなるほど、街の経済や生活は良くなる」と話す。
昨年6月、黒河市とロシア・ブラゴベシチェンスクを結ぶ全長約1キロの黒竜江大橋が開通した。2020年に開通予定だったが、新型コロナウイルスの影響で遅れていた。開通はウクライナ侵攻を巡って国際社会がロシアに制裁を強める最中となり、密接な中ロ関係の象徴となった。
氷点下15度の2月中旬、橋につながる道路の両側には多数のトラックが停車していた。地元住民は「ロシアに輸出される車両」と話す。中国紙、環球時報によると、新型コロナにともなう水際対策が撤廃され、10日に通関業務が正式に始まった。訪れたのが日曜日だったためか橋の通行量は少なかったが、同紙はこの街の活気が「すぐに戻るだろう」と期待を伝えた。
市内の歴史記念館は、この橋について「中ロ双子の街 友好の橋」と紹介する。ロシア極東から黒河を経由して上海に通じる計画の天然ガスパイプラインなどもアピールしていた。
ロシアのウクライナ侵攻は、昨年2月4日の中ロ首脳会談で「中ロの友好に制限はない」と蜜月をアピールした直後の同24日だった。中国はロシアへの批判を避け、経済制裁に反対してきた。武器輸出など直接的な支援には踏み込んでいないとみられるが、貿易拡大を通じて戦時下のロシア経済を支える。
◆米国の報復招く懸念
中国税関総署によると、22年の中ロの貿易総額は前年比29.3%増の過去最高。とりわけ中国の輸入は43.4%増で、エネルギーの増加が目立つ。経済制裁によって値下がりしたロシア産原油は割安となった。欧州連合(EU)に代わり、ロシアにとって最大の原油輸出先となっている。
中国メディアによると、中ロをつなぐ新たな天然ガスパイプラインを建設し、30年に運用を開始する計画もある。ロシアメディア・スプートニクによると、中国の張漢暉ちょうかんき・駐ロシア大使は昨年12月のロシア天然ガス国際フォーラムで「ロシアの天然ガスを受け入れる十分な市場がある」と輸入拡大を示唆し、エネルギー分野を軸に関係を深める考えを示した。
しかし米国はロシアを支援しないよう警告しており、中国企業が対ロ経済制裁の巻き添えを食う可能性もある。独立系シンクタンク安邦智庫は「ロシアとのエネルギー貿易を続ければ、米国の報復を招く懸念がある。ウクライナ問題は中国のエネルギー安全保障の不確実性を高めた」と指摘する。
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。