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嘘の帝国が「新世界秩序」の名付け親(II部):「アメリカは例外」が意味するのは世界支配
<記事原文 寺島先生推薦>
Empire of Lies Christens the New World Order. Part II: American Exceptionalism Means Global Domination
https://strategic-culture.org/news/2022/09/21/empire-of-lies-christens-the-new-world-order-part-ii-american-exceptionalism-means-global-domination/
出典:Strategic Culture 2022年9月21日
著者:ロン・リデヌール(Ron Ridenour)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年12月8日
(II部では、ロシア/ソビエト以外の民族に対する戦争を合理化するために、アメリカ・NATO・EUがつくった嘘に焦点をあてる。最後、ロシアとウクライナの衝突の最新状況の紹介)
以下は、米国の200年にわたるジンゴイズム(好戦的愛国主義)的で違法な戦争、大量虐殺、そして人類と地球に対するその他の犯罪の素描に過ぎない。米国は何のためにそんなことをしてきたのか?際限のない富を求めた遠征。そして、米国以前の奴隷商人・植民地主義諸国は、5つの大陸だけを支配したが、米国は世界の支配を目的としている。
§アメリカインディアンとの戦争
2019年の科学的根拠に基づく報告書によると、コロンブスがアメリカ大陸に侵入した日(最初はドミニカ共和国に上陸)からちょうど1600年まで、ヨーロッパの奴隷商人・植民地主義者がアメリカ先住民の90%、つまり5600万人の人間を絶滅させたことが明らかになった。 Earth system impacts of the European arrival and Great Dying in the Americas after 1492 – ScienceDirect
「17世紀から19世紀後半にかけて、北米では欧州各国政府や植民者たち、後にはアメリカ合衆国やカナダ政府、アメリカやカナダの入植者たちが、主に土地の奪取を目的として、様々なアメリカインディアンや先住民族と戦争を繰り広げた。」 American Indian Wars – Wikipedia
1778年から1871年の間に、アメリカ政府は北米のさまざまな先住民と368の条約を結び、少なくとも100の条約を破棄したと、さまざまな連邦裁判判例にある。これらの条約は、それぞれの部族が独立した国家であり、自決権を持つという基本的な考えに基づいていた。 How Many American Indian Treaties Were Broken? – HISTORY そして List of some broken native American treaty agreements. – Indigenous Peoples Opportunity Network
§アフリカ人を奴隷化
中世以降、ヨーロッパの白人政府はアメリカ大陸に兵士/船員と入植者を送り込んだ。18世紀だけで600万から700万人のアフリカ人が「新世界」に移送されたと推定する歴史家もいる。U.S. Slavery: Timeline, Figures & Abolition – HISTORY
同数のアフリカ人が拘束される際、そして船で搬送される際、死んでいる。 DEATH TOLL FROM THE SLAVE TRADE (worldfuturefund.org)
「アメリカにおける人種差別軍事帝国」(以降U.S.-ARMEと表記)は、未だに強力な存在だ。だから警察、FBI、そして多くの白人民間人が、肌の色が違うというだけでアフリカ系アメリカ人を殺しても何ら処罰されない。
§アメリカ例外主義/自明の宿命説*/モンロー主義*
自明の宿命説*・・・(19世紀)アメリカの移植者には、西部を開拓して領土を拡張する使命が与えられているとする、当時広く信じられた考え方(英辞郎)
モンロー主義*・・・モンロー米大統領(James Monroe)が宣言(1823年)。欧州諸国による米大陸への干渉を拒否する宣言。後で西半球での米帝国主義を正当化するのに使われた(英辞郎)
それは、各時代のアメリカ政府と多くの白人が賞賛し、実践してきた正真正銘の「優越宗教」である。アメリカ国旗とイエス・キリストの十字架を掲げながらアメリカは、メキシコの半分を奪った(1846-8)---現在の州で言えば次の通り:カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、テキサス州、そしてワイオミング州、コロラド州、ネブラスカ州、オクラホマ州の一部。
§スペイン-アメリカ戦争にまつわる嘘
キューバの第三次独立戦争は、1895年2月24日、「祖国の父」と呼ばれる詩人・知識人のホセ・マルティ(José Martí)に率いられて始まった。cuba history .org – Independence War (1895-1898).
キューバ国民はスペインに対する解放戦争に勝利していたので、アメリカはキューバの主権を阻むため、内政干渉する嘘を見つけなければならなかった。セオドア・ルーズベルトのような政治家とハースト(Hearst)に率いられた主流メディアは、スペインが1898年2月15日にハバナ港でアメリカ船を爆破して241人の船員が死亡したという嘘をでっちあげたのだ。メイン号を忘れるな!
真相は機関室での誤射。メイン号船長の言 Remember The Maine | History| Smithsonian Magazine
その事実がわかっても、U.S.-ARMEは1898年6月、キューバ人が主権を持つことを阻むための侵攻を止めなかった。スペインは降伏した。キューバ人は条件を設定することを許されなかった。アメリカは、グアンタナモ州の一部(海軍基地のために)、またニッケルが豊富な土地を押収した。以降キューバ人民やキューバ政府の意向は完全に無視されている。ヤンキーは今日もこの基地を利用して人々を拷問している。
ペンタゴンは何千回も侵略/内政干渉をしている。CIAのクーデターや諜報活動も数千回に及ぶ。ロシアと中国を直接狙ったもの以外の代表的なものを以下に挙げる。
• 1953年イラン。CIAと親シャ−派のイラン軍が、民主的に選ばれたモハンマド・モサデク(Mohammad Mosaddeq)首相を打倒し、残忍な独裁者シャー・モハンマド・レザー・パーレビ(Shah Mohammad Reza Pahlevi)を再登場させた。
• 1954年グアテマラ。CIAは民主的に選ばれたハコボ・アルベンツ(Jacobo Árbenz)大統領を打倒し、独裁者カルロス・カスティロ・アルマス(Carlos Castillo Armas)を据えた。そして、左派、特にマヤ・インディアンに対する恐怖支配が始まり、数十万人が殺された。
• 1973年9月11日、チリ。ニクソン-キッシンジャー-CIAは、民主的に選出されたサルバドール・アジェンデ(Salvador Allende)を打倒し、独裁者アウグスト・ピノチェト(Augusto Pinochet)を据え、数万人のチリ人を殺害した。
「無責任な国民のせいで共産主義化する国を黙って見ている理由はない」。ヘンリー・キッシンジャー国務長官は、1970年6月27日、9月4日の選挙で社会主義者アジェンデが勝利する前に、こう言い放った。
§§1976年10月6日 :CIA長官ジョージ・H・W・ブッシュの監視下、CIAのスパイ部隊はハバナへ向かうバルバドス上空のキューバ・アビエイション455便を爆破した。キューバのジュニア・フェンシング・チーム全員を含む73人の民間人の乗客と乗員全員が死亡した。
私はそのフライトに主席スチュワーで搭乗するはずだったイグナシオ・ロドリゲス・メナ・カストリョンと知り合いになった。彼の妻、メルセデス・エレロも来る予定だった。二人ともキューバの諜報機関の覆面捜査官だった。CIAに潜入していたのだ。二人は手違いでその便に乗れなかったので、イグナシオの親友が代わりに乗った。
グナシオが私に語るには、数日後、マドリードでCIAのスパイ担当者ニコラスに会ったとき、イグナシオは彼を殴り、彼の体を揺すったのだという。その諜報員はイグナシオに大胆にも次のことを言ったからだ:「もしお前が搭乗する飛行機がまた標的になるなら、そのことはお前に事前に知らされることになる」。(彼の証言参照。Backfire: The CIA’s Biggest Burn: Ridenour, Ron: 9780962497513: Amazon.com: Books, 第2章「ディーン」)
犯人は2人のキューバ人亡命CIAスパイ部隊、ルイス・ポサダ・カリレス(Luis Posada Carriles)とオルランド・ボッシュ(Orlando Bosch)、それにベネズエラ人のフレディ・ルゴ(Freddy Lugo)とエルナン・リカルド・ロサノ(Hernan Ricardo Lozano)であった。トリニダッド警察とガイアナ外相は、爆破犯の身元を明らかにした。近々行われる裁判の裁判官は、証拠の書類があると述べた。その書類は消えてなくなった。4人の共犯者全員が、あろうことか、ベネズエラの右翼メディアに、自分たちの「反共産主義」破壊工作を自慢していた。メディアに流されたイラン・コントラゲート文書によると、ロナルド・レーガン大統領の主要な組織者であるオリバー・ノース(Oliver North)大佐は、イラン兵器販売からの利益を、1985年にベネズエラの刑務所からポサダを逃がすために使っている。 CIA terrorist Posada Carriles dead at 90 – World Socialist Web Site (wsws.org)
§1976-83 コンドル作戦
CIAは、南米のほぼ全域で軍事政権が権力を握るように仕向けた。何十万人もの独裁体制反体派が拷問され、殺害された。
ひとつの例:グレナダ
グレナダは、米国と国境を接していない(しかしウクライナはロシアと国境を接している)。「世界一の民主主義国」から4,377キロも離れているのだが、米国政府はとにかく脅威を感じていたという。1983年、グレナダの人口は96,020人だった。
統治側に立つ左翼勢力に内紛が起きたとき、レーガン大統領は帝国を拡大するチャンスと考えた。レーガン大統領は、グレナダ島に留学している600人の米国人医学生が危険にさらされていると主張したが、援助を求める医学生は一人もいなかったのだ。しかし、レーガンは、キューバの干渉を防ぎたかった。グレナダには784人のキューバ人がいた。636人が英国の建設労働者とともに空港を建設していた。英国とキューバの共同事業だった。レーガンは、英国の投資事業に目もくれなかった。
1983年10月25日、アメリカ陸軍、空軍、海軍、海兵隊からなる7,600人の侵攻軍は、グレナダの抵抗を数日で打ち破った。その後、米国は傀儡政権を樹立し、すべてのキューバ人と少数のロシア人外交官・顧問を追い出した。
アメリカに対する制裁はなかった。国際裁判も開かれなかった。グレナダやキューバの死者に対して欧米が涙を流すことは一切なかった。(私はコペンハーゲンで、「死の大使館」の正面の大きな窓を2つ、石ころで壊し、短期間刑務所に入った。私は1万ドルの損害賠償の支払いを拒否したのだ。面白いことに、外務省はこの問題を取り下げた)。
アメリカによる戦争、軍事介入、政権交代は何千回とあるが、「制裁」されたのは、国際司法裁判所によるものだけである。1986年6月27日、国際司法裁判所は、貿易を阻止する目的でマナグアの港に機雷を仕掛け、民間人などを殺害したとして、米国を有罪にしたのである。
米国は、国際司法裁判所(ICJ)の時もそうだったが、いかなる国際的な法廷にも出廷しようとはしない。また、損害賠償は一切行っていない。 Judgment of the International Court of Justice of 27 June 1986 concerning military and paramilitary activities in and against Nicaragua :
• 1980年代を通じて、レーガンはエルサルバドルの軍事独裁政権を援助しているが、この軍事政権は大司教オスカル・ロメロ(Oscar Romero)や多くの司祭、修道女を含む一般市民を無慈悲に殺害している。ニカラグアでは、レーガンは非常に残忍な「自由の戦士」であるコントラに、度を超した援助をしている。彼は、それらの拷問者に武器を提供する場合、議会に諮らなければいけないという手続きすら省略している。レーガンは、米国の同盟国イラク(サダム・フセイン率いる)と戦争状態にあった米国の敵、イラン・イスラム国に武器を売った。コントラへ武器を提供する資金調達のためだった。
• 1990年代、クリントン/NATOはユーゴスラビアに戦争を仕掛け、5つの国に分割し、アルバニアからコソボを切り離した。アルバニアにおける米/NATOと同盟関係にあったのはコソボ解放軍で、これは麻薬密輸、臓器売買、そして武器密輸で米国とEUのテロリスト名簿に載っている集団だった。
「ギャング国家」を率いたのは、コソボのKLA(コソボ解放軍)指導者で首相のハシム・サチ(Hashim Thaci)である。2010年、欧州評議会の調査は、KLAがセルビア人の囚人を殺害し、その腎臓を売っていたと報告した。この報告書はFBIの情報源まで引用している。 Kosovo PM is head of human organ and arms ring, Council of Europe reports | Kosovo | The Guardian
いずれにしても、CIAはテロリストのKLAに資金を提供し、武装させた。彼らは78日間で5千から1万8千人のセルビア人を殺害し、1万5千人を負傷させ、2万5千の家屋と数十の学校と教会を破壊した。アメリカはそのテロリストたちを新しい「国家」コソボの新政府とし、その最大の基地の一つであるボンドステル基地を手に入れた。
クリントン/NATOは、セルビア・ユーゴスラビア大統領スロボダン・ミロシェビッチを国際裁判所に逮捕させた。西側勢力に手足を縛られた状態の裁判所は、心臓が弱かったミロシェビッチを心臓専門医に診せることを拒否した。代わりに看守が、本人にそのことを知らせないまま錠剤を飲ませ、「心臓発作」で死亡したのが2006年3月11日。10年後の2016年3月24日、ユーゴスラビアに関する国際刑事裁判所(ICTY)は、ミロシェビッチの告発された罪状については無罪であることを突き止めた。しかし、この経緯について2,590ページに及ぶ判決文の1,303ページに埋もれるように記載されているだけだ。Trial of Slobodan Milošević – Wikipedia
§1990 イラクに対する湾岸戦争
U.S. war crimes in Iraq | Mary Scully Reports
米英は1991年から長年にわたり、イラク上空で「飛行禁止区域」を実施した。彼らは「目標」を自由に空爆した。1995年までに、50万人のイラクの子どもたちがこれら侵略者たちによって殺された。1996年5月12日、マドレーン・オルブライト(Madeleine Albright)国連大使は、CBSの番組「60 Minutes 」で、「その犠牲は相応の価値のあることだった」と語った。クリントンは彼女を国務長官に昇格させた。 (574) Madeleine Albright – The deaths of 500,000 Iraqi children was worth it for Iraq’s non existent WMD’s – YouTube
U.S.-ARMEが主導した3回のイラク戦争(湾岸戦争、有志連合によるイラク戦争、イラク戦争)のせいで、100万人以上が死亡し、(メソポタミア)文明の発祥地から最高の財宝が破壊され、略奪されることになった。米国の納税者が負担した費用は、様々な情報源から2兆ドルから3兆ドルと見積もられている。Iraq War – Wikipedia
イラクが元に戻ることは決してないだろう。今日、イラクは絶え間ない政治的抗争で荒廃している。4,450万人の人口の半分以上が貧困にあえいでいる。2021–2022 Iraqi political crisis – Wikipedia と Iraq Poverty Rate 2006-2022 | MacroTrends
私たちの未来は、長期間、分裂と戦争が繰り返される世界となるだろう。
ほぼすべての主流派ジャーナリストたちは、現在、反ロシアの集団思考的プロパガンダになだれ込んでいる。彼らは、米国-ARMEの嘘をオウム返しにするだけだ。このことは功を奏し、ウクライナにおける彼らの代理戦争のための支援を、ほぼすべての西側資本主義世界から取り付けることになった。ウォール街・欧州の兵器産業は莫大な利益を享受している。彼らは皆、戦争をロシアのせいにしている。しかしロシアは、十分に装備された主権国家が主権を守るために行うようなことを行っているのだ。プーチン大統領は、エリツィンとは違う。エリツィンは、世界のいじめっ子警察(アメリカ)がロシアをほぼ支配下に置くことを許した。
この戦争を文脈的に捉えるためには、多くの情報が必要である。例えば、親ファシストのヴォロディミル・ゼレンスキーの役割などである。彼は、ユダヤ人、特にドイツのナチスとウクライナのファシストによって殺された何百万人もの人々を裏切っている。当時のウクライナ・ファシストたちの子孫が、今日先駆けとして動いているのだ。
大統領になっても、ゼレンスキーは税金を払いたがらない。英国支配者層を代弁するThe Guardian 紙ですら、彼が富を海外に隠していることを記事にした。この2021年10月の記事は、ロシア軍がウクライナの国境から200キロ離れたところで演習を行っていたときに掲載された。この演習について西側は、口を極めて不満の声をあげた---西側諸国は、まるでロシアを標的に軍事演習をしたことがないとでもいうような言い草だ。Revealed: ‘anti-oligarch’ Ukrainian president’s offshore connections | Volodymyr Zelenskiy | The Guardian
NATOへ加盟して核兵器を保有したい、と公言したゼレンスキー。2022年2月19日、彼はミュンヘンで、5分以内にモスクワを攻撃できる核兵器を配備すると脅迫した。これに対して、プーチン大統領は、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の主権的独立をついに承認した。2月24日、プーチン大統領は「特別軍事作戦」を開始した。こういった一連の行動で、彼はゼレンスキーの核武装誓約に触れた:「彼の言葉は空威張りとして片づけられない。」
もしロシアがこの声明の前に「特別軍事作戦」を、実際、計画していたなら、歴代の財務大臣たちが愚かにも西側の金融センターに置いてしまった金と外貨の半分を取り戻せただろう。そう、西側はロシアの富を盗んだのだ。ロシアは、嘘の帝国に「言って聞かせる」には他に方法がないと真っ当な感じ方をした。プーチン大統領が、ついに、アメリカを名指しで、その本質を非難したのはそういうことだ。Dumbshit Russians? | (paulcraigroberts.org)
欧米の政治家や主流メディアは、大統領が「特別軍事作戦」を開始する2カ月前2021年12月17日に、プーチン政府が平和条約を提示したことを告知しない。Treaty between The United States of America and the Russian Federation on security guarantees – Министерство иностранных дел Российской Федерации (mid.ru)
重要点。 第1条 「締約国は、不可分、平等及び完全な安全保障の原則に基づき協力し、これらの目的のために:他の締約国の安全保障に影響を与える行動をとり、又は活動に参加し、若しくはこれを支援してはならない。」
第3条 「締約国は、相手国に対する武力攻撃の準備又は実行その他の相手国の安全保障上の中核的利益に影響を及ぼす行為を目的として、相手国の領土を使用してはならない。」
第4条 「アメリカ合衆国は、北大西洋条約機構の更なる東方への拡張を防止し、旧ソビエト社会主義共和国連邦の国々が同盟に加入することを拒否することを約束するものとする。」
第5条 「締約国は、その軍隊及び軍備を、国際機関、軍事同盟又は同盟の枠内を含め、相手国がその国の安全に対する脅威と認識し得る区域に展開することを、締約国の自然的領域内におけるその展開を除き、慎まなければならない。」
米国、NATO、ウクライナがこの真の和平提案を無視し、嘲笑さえした後、プーチン大統領はロシアの存在に対する米国・NATO・ウクライナの侵略を防ぐために軍隊を送り込んだ。
ダニエル・コバリク(Daniel Kovalik)は、国連憲章第51条が「一方的な戦争行為」に反対しているだけでなく、国家の主権が危うくなった場合の自衛についても規定しているとの主張をする国際法学者の一人である。
コバリクからの引用:
「ロシアが、米国、NATO、そしてウクライナにおける過激派の代理人たちによる具体的な不安定化工作によって、かなり深刻な形で脅かされていることは間違いない。ロシアは丸8年間、そのような脅威にさらされてきた。そしてロシアがその間目撃してきたのは、イラクからアフガニスタン、シリア、リビアに至るまで、そうした不安定化工作が他の国々にとって何を意味するか、だ。つまり、機能している国民国家としての国がほぼ完全に消滅させられる事態を目撃してきたのだ。
「国家を防衛するために行動する必要性について、これほど切迫したケースはないだろう。国連憲章は一方的な戦争行為を禁じているが、同時に第51条で「この憲章のいかなる規定も、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない・・・」。そして、この自衛権は、実際の武力攻撃だけでなく、差し迫った攻撃の脅威に対しても、各国が対応することを認めると解釈されてきた。
「以上のことから、この権利は即座に発動され、ロシアは自衛のために、米国とNATOの代理として、ウクライナ内のロシア民族だけでなく、ロシアそのものへの攻撃となったウクライナに介入する権利があったと私は判断している。これと反対の結論は、ロシアが直面している悲惨な現実を単に無視することになる。」
Why Russia’s Intervention in Ukraine is Legal Under International Law | Algora Blog
コバリクは、ロシアの自衛権に関する別の記事を書いている。 Russia’s Invasion Signifies The End Of An Era Of Unipolar American Power – PopularResistance.Org
「フランシス・A・ボイル教授のような国際法の専門家は、ウクライナ軍がロシアとウクライナに住むロシア系住民(その多くはロシア国民である)にとって現実的かつ差し迫った脅威であることから、ロシアはウクライナ作戦を通じて国連憲章51条の自衛規定内で行動したとコメントしている。(ところで、ボイルは、ウクライナにある米国の生物研究所は間違いなく生物兵器施設であり、生物兵器禁止条約の起草を手伝った自分は知っていて当然だ、とも主張している)」。
ロイターと国連人権高等弁務官によると、8月までにおそらく3万人が殺害され、その約半数はロシア人である。それにもかかわらず、ゼレンスキーは「プーチンは戦犯だ」「アドルフ・ヒトラーよりも悪い」(ヒトラーのせいで亡くなった死者数は、およそ8500万人いるのだが)と主張している。Explainer: Blood, treasure and chaos – the cost of Russia’s war in Ukraine | Reuters
ロシアがウクライナへ防衛的に兵を進めて以来、米国とその属国はウクライナのために2000億ドルから3000億ドルの現金を使い、さらにポーランドを通じて、ウクライナの手元には既に数十億ドル相当の武器が送られている。新しい兵器は製造中である。欧米はさらに数十億ドルを、約七百万人のウクライナ難民の収容と食料調達のために費やしている。個人的な寄付もメディアを視聴している人々によって集められている。
寄付金の一部は個人の手に渡り、それ以外の多くはすぐに使われてしまう。ゼレンスキーはN.Y.証券取引所に投資を依頼したばかりだ。つまり、「自分の国を略奪し、市民の労働権を粉砕していることになる。」Zelensky rings New York Stock Exchange bell as Euro dips below dollar – The Grayzone
このため、欧米諸国はロシアに制裁を加える分野をさらに増やすことになるだろう。米国傘下の少なくとも40カ国は、すでに数百の制裁を行っている:@ロシアとの貿易をほぼゼロに、Aロシアの国際的金融資産に罰則を科す、Bロシアからドイツ、そしてその先のヨーロッパまで、1224kmのパイプを通して天然ガスを流すロシア・ドイツ間のノルドストリームIIを妨害する。これはロシアにとって、まず110億ドルの損失である。また、「自由な市場競争」にも反している。
それにもかかわらず、欧米諸国はロシアが主戦論者たちに天然ガスを送り続けることを期待している。ロシアは供給を減らしてはいるが、もしロシアがこれら攻撃者たちに相応の対応をするならば、彼らへの燃料をすべて断つべきだろう。
北欧は平和な民主主義国家ではなく、バーニー・サンダースが唱える程度の社会主義にさえ近いわけでもない。
ロシアに対する自主的な制裁措置があまりにも広範囲に及んでいるため、制裁をしている側はかえって「しっぺ返し」状態になっている。ガス、石油、電気の料金は時間単位で通常の2倍から11倍に高騰している。私の住むデンマークでは、学校の教室の暖房温度を下げたり、夜間の街灯を消したりしている市町村もある。これはロシアの天然ガスを減らすためで、「ウクライナと連帯するため」だと政治家は言う。一部の市民は、暗い町並みは泥棒や強姦魔を助長すると憤慨している。
ドイツとイギリスでは、汚い石炭の採掘量が増えている。ドイツとスウェーデンでは原子力発電所が再開されつつある。化石燃料の中で最も汚染をもたらすものの一つである頁岩の破砕は、アメリカではビッグビジネスとなっており、その液体ガスをヨーロッパに輸送している。イギリスも液体ガス輸送禁止を解除している。 Fracking – Fuel for Human Safety (wordpress.com)
化石燃料や電気料金の大幅な値上げに伴い、食料品の価格も上昇。インフレが加速している。金持ちはさらに金持ちになる。世界最大の海運会社であるモラー・マースク(Møller-Mærsk)などの大資本家は、記録的な利益をすくい上げている。デンマークの海運会社やその他の大資本家は溢れるほどの利益を手にしているが、政府は彼らに追加課税をしない。それどころか、現在の選挙運動では、一部の政党が金持ちへの減税を訴えている。
医療従事者によると、不安やストレス、将来への不安は健康上の大きな問題だという。最近の調査では、10代の少女の半数が自分のことが好きではない、という結果が出ている。心理的な援助を受けるには、1年から2年の待ち時間が必要。福祉制度は縮小された。保健師や教師になるための勉強を希望する若者は、以前より少なくなっている。保健制度は資金不足で崩壊し、過剰労働の看護師や医師は疲労困憊状態だ。こういったことすべて、世界の半数の政府が、世界の警察官であろうとする狂信的U.S.-ARMEを支援することが最善と考えていることが理由だ。
デンマークの社会民主党政権は、ロシアがいつかは自国の主権を守るために戦うかもしれないことを予見していたようだ。プーチン大統領が、ウクライナのNATO加盟と核武装を阻止すると発表する2週間前、メッテ・フレデリクセン(Mette Frederiksen)首相は、外国軍隊を停泊させないという国の長年の方針を覆し、大半のデンマーク国民は寝耳に水と感じた。政府は米軍に対して、デンマークに軍隊と巨大な兵器を恒久的に派遣するよう要請した、つまり、米軍からそう言われたのだ。そのためには、西デンマークのエスビエル港を拡張して、巨大な軍艦を停泊させる必要がある。さらに数百万ドルが流出することになる。
同時にデンマークは、デンマークの武装傭兵がポーランド経由でウクライナに入国することを許可している。デンマークはウクライナに数百万ドルの現金を送り、船舶を破壊するミサイルなどの武器を倉庫に保管した。自国の軍事予算を倍増させ、NATO予算を国民総生産の2パーセントに増やし、70億ドルを投じて自国の戦艦を「超大国の海軍」に作り直す準備を進めている。
制御不能な自由市場価格の上昇の埋め合わせとして、政府はエネルギー企業に対して120億ドルの銀行融資保証を提示した。メディアはエネルギー企業の利益がかつてないほど大きかったと言っているのに、これは何だ!
さらに何百万ドルもかけて、政府は「ロシアの侵略からバルト三国とポーランドを守る」ために、戦闘機2機と戦車を含む大量の兵器、そして千人の軍隊を送り込んだ。ロシアが、愚かにも、NATO加盟国一国にでも侵攻するようなことがあれば、他の30カ国のNATO加盟国は報復に出るだろう。そんなことを政治家や主要メディアは考えもしない。そのような状況になれば、一国が徹底的に潰されることになるだろう。
これだけの無駄遣いをしながら、政府は八十代のバイキング女王マルグレーテ(Margrethe)の年俸を1250万ドルから1300万ドルに増やし、彼女の家族も同様に400万ドルに増やしている。さらに、女王は多くの城や荘園、自家用飛行機、国営船、そしてどこへ行くにも有給旅行を利用することができる。
デンマークの分析家たちの中には、社会民主党が、より好戦的なブルジョア政党(Venstre)の上を行っているのは昔からだ、と考えている人もいる。その元首相アンデルス・フォグ・ラズムッセン(Anders Fogh Rasmussen)は、イラクが大規模な破壊兵器を持っているという嘘でイラクと戦争した後、NATOのトップに昇格した。彼の2期目の後、同じスカンジナビア諸国の首相であるノルウェーのイェンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)がその役職に就いたが、彼は平和的解決を見出すためのロシアの提案をすべて拒否したという栄誉に浴している。
デンマークの旧植民地で、33万人が軍隊を持たずに平和に暮らしているアイスランドでさえ、ゼレンスキー版ウクライナを受け入れているのである。5月6日、ゼレンスキーはアイスランド議会で演説し、いつものように資金援助と軍事援助の強化を求めた。8月までにアイスランドは850万ドルの援助を送り、スロベニアからウクライナに軍備を輸送するための貨物船を送っている。
アイスランドで唯一の反NATO政党は左翼緑の党で、その党首は現首相のカトリン・ヤコブスドッティル(Katrin Jakobsdóttir)である。ゼレンスキーの演説に続く賛辞の中で、彼女はこう言った:
「ウクライナとアイスランドは バイキングの時代にまで遡る共通の歴史がある」。 どうやら彼女は、ノルウェーのバイキングが(多くの国の中から)アイルランドを侵略し、多くの人を殺害し、富を略奪し、その人々の一部を奴隷にし、一部を無人島であるアイスランドに航海させたことを忘れているか、受け入れているかのどちらかであるようだ。874年、彼らは現在レイキャヴィーク(Reykavik)となっている町を作り始めた。Could Icelanders Herald Path to Economic Equality with Prosperity and Peace? – CovertAction Magazine
19世紀に描かれたピーター・ラードシグの絵で、アイルランド人奴隷を指揮するインゴルフ・アルナーソン。
長い間中立だったスカンジナビア諸国のスウェーデンとフィンランドについて、NATO加盟が進行中である。ヒステリックなプロパガンダが、ついに両国民の大多数を戦争屋NATOに加わることを説得させたからだ。フィンランドは第二次世界大戦中、3年間ロシア国内でドイツのナチスと肩を並べて戦った。ロシアと1300キロの国境を接しており、ロシアにとって大きな脅威となるだろう。
欧米(そして日本と韓国)がロシア国民に大規模な制裁を加えているにもかかわらず、彼らの生活環境は極端には悪化していない。
9月7日、ウラジオストク経済フォーラムで、ウラジーミル・プーチン大統領は楽観的な発言をした。以下はロイターの翻訳。 Putin speaks at forum in Russia’s Far East region (yahoo.com)
「私たちは何も失っていないし、これからも失うことはない。私たちが得たものという点では、主な収穫は我々の主権の強化であると言えるでしょう。」
「もちろん、世界でも国内でも、ある種の二極化が起こっていますが、これはプラスに作用するだけでしょう。不必要なもの、有害なもの、そして私たちの前進を妨げるものはすべて拒絶されるからです。」
「ロシアは、この問題を平和的に解決する試みは何回もやってきました。しかし、今、私たちは潜んでいる敵対者(アメリカ)と同じように、報復的な対応をすることにしました。...私たちのすべての行動は、ドンバスに住む人々を支援することを目的としています。これは私たちの義務であり、最後までやり遂げる。これは最終的に、我が国を内部から強化し、その外交政策の立場を強化するものです。」
「パンデミックに代わって、全世界を脅かすグローバルな課題が出現しています。欧米の、熱に浮かれたような一連の制裁措置のことです。恥知らずにも他国に行動モデルを強引に押し付け、主権を奪い、自分の意のままに従わせようとします。これは何も今に始まったことではありません。これは、西側諸国が何十年にもわたって、一丸となって追求してきた政策なのです。」
「欧米諸国は、自分たちにだけ有利な旧世界秩序を維持しようと必死です。自分たちが勝手にでっち上げておいて、自分では守ろうとしない悪名高いルール、その時の状況に合わせて自分たちの都合のいいようにいつも変えてしまうルール。そんなルールをすべての人に強制しているのです。」
「春には、多くの外国企業が、ロシアは他国よりも被害を受けるだろうと信じ込み、ロシアからの撤退を急ぎました。しかし、今、私たちは、ヨーロッパでの生産と雇用が次々と閉鎖されていく様を目の当たりにしています。その大きな理由の1つは、もちろんロシアとのビジネス関係の断絶です。EU当局が自ら、利用可能な原材料、エネルギー資源、そして販売市場を奪っているため、欧州企業の競争力が低下しているのです。」
「(エネルギー燃料)契約と矛盾するような政治的決断はあるのでしょうか?そう、私たちはその契約をただ遂行しないというだけなのです。私たちの利益に反するものであれば、一切供給することはありません。ガスも、石油も、石炭も、暖房用オイルも、です。何ひとつ供給することはありません」。
「ドイツでは、ノルドストリーム 2の稼働を要求するデモが行われています。私たちは、ドイツの消費者の要求を共有しています。明日にでも実行する準備はできている、ボタンを押すだけでいいのです。さて、私たちはノルドストリーム2に対して制裁を課してはいません。彼らがやったのです。それもアメリカからの圧力で。」
結論
ウクライナは、3月にロシアが占拠したザポリージャ原子力発電所(ZAPP)を砲撃していた。それを叩くミサイルは、以前も今も、米国/NATOから供給されたものだ。同原発では、いくつかの小さな火災が起こり、それは消火された。プーチン大統領が国連の原子力監督機関IAESに調査を依頼してからかなり時間が経った9月9日の時点で、4基の原子炉のうち3基が閉鎖され、最後の1基もまもなく停止する見込み。その結果、ウクライナの電力の5分の1が断たれることになる。
「砲撃により、原発を運営するスタッフが住む市内の電力インフラが破壊され、原子力施設にも脅威を与える完全な停電が発生している。砲撃が増加し、継続していることから、この原子力発電所へ外部から信頼できる電力を再確立する可能性はほとんどない」とIAESのラファエル・マリアーノ・グロッシ(Rafael Mariano Grossi)は、報告した。Ukraine: Shelling in nearby city putting Zaporizhzhya nuclear plant at risk | | UN News
米/ウクライナは、そこを警備し、そこに住んでいるロシア人に責任があると主張している。発電所にいるロシア人たちが自殺するというのは、完全にねじ曲がった論理だ。もしザポリージャ原発が爆発すれば、大河ドニエプル川と近くの黒海が汚染される。ヨーロッパはもちろん、それ以外の地域も放射能で壊滅的に汚染されるだろう。
「私たちは占拠地を管理し、ロシアの軍人がそこに配置されています。私たちは自分自身を撃っているというのですか、何なのですか?まったくナンセンスです」Putin speaks at forum in Russia’s Far East region (yahoo.com)
国連は弱い。米国を非難する勇気もない。アントニオ・グテーレス事務総長は、現在の戦争は自殺行為であると警告しているが、誰が悪いのかに言及することはない。グテーレス事務総長は、「世界は核兵器による滅亡の一歩手前だ」と言えるだけ、と感じているのだ。
新世界秩序には、いくつかの前向きな進展がある。世界のより多くの人々が、米国が病んでおり、道徳的に崩壊していることに気づいている。その多くの理由のうちの4つが以下:
@ 毎日2件の大量殺人(4人以上死亡)がある、
A 学校での銃乱射事件が毎週起きている、
B 人口は世界の4パーセントなのに囚人の数は世界の4分の1、
C 最大の死因は処方薬と違法薬物/オピオイド。
ラテンアメリカでは、最近の大統領選挙でいくつかの進歩的な社会主義政党が勝利している。ホンジュラス、チリ、ボリビア、ペルー。ボリビアは再び勝利した。ボリビアのエボ・モラレス元大統領は、ロシアの自衛権を支持し、NATOを排除するための世界的なキャンペーンを呼びかけている。Evo Morales supports Vladimir Putin and calls for mobilization against NATO — MercoPress
6月のマドリッドサミットで、NATOに反対する25,000人強のデモ隊は、NATOの終焉を訴えた。元支配者層にいた政治家や諜報部員の何人かは、ウクライナへの武器供給を中止し、交渉を行うことを要求している。
ヤンキー、ゴー・ホーム!ヤンキーは自分の家から外へ出るな!
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