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ペロシ下院議長の行動はバイデン政権の政策に合致、その中心にはサリバン補佐官
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202208020002/
2022.08.02 櫻井ジャーナル
ナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問、蔡英文総督と会談することで「ひとつの中国」政策に挑戦しようとしている。リチャード・ニクソン大統領が1972年2月に中国を訪問、国交を回復させる際に中国を承認、台湾は中国の一部だと認めたが、これを否定することを意味する。台湾の問題を内政と理解している中国政府は容認しない。
そこでアメリカと中国との間で緊張が高まり、アメリカ海軍は2隻の空母、「ロナルド・レーガン」と「トリポリ」を台湾の周辺へ派遣したが、それに対して中国はやはり2隻の空母「遼寧」と「山東」を台湾海峡へ派遣、その一方で中国軍は地上軍を沿岸へ移動させ、軍事演習も始めている。
ジョー・バイデン政権はペロシ米下院議長に対して台湾訪問のリスクを説明したが、ペロシは説得に応じなかったとされている。そのバイデン政権には極めて好戦的な人物がいる。国家安全保障補佐官を務めているジェイク・サリバンだ。
サリバンは2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントン陣営の上級政策顧問を務め、ヒラリーが当選すれば国家安全保障補佐官に就任する予定だったとされている。ドナルド・トランプが大統領にならなければ、4年前に現在のような状態になっていた可能性がある。
トランプはアメリカ軍の情報機関DIAの局長を務め、バラク・オバマ政権がアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)を支援していたことを熟知しているマイケル・フリンを国家安全保障補佐官に据える。有力メディアがフリンを激しく攻撃した一因だ。NSC(国家安全保障会議)のCIA人脈からも妨害工作を受けたとされている。
サリバンは2019年10月、インタビューの中で中国を世界の脅威だと信じさせる「パール・ハーバー」的な出来事が必要だと語っている。これはネオコンが2000年の段階で主張していたことだ。
これはアメリカの情報機関が得意とする手口。例えば、1960年代前半にアメリカがキューバへの軍事侵攻を正当化するために計画した偽旗作戦「ノースウッズ」、あるいはイタリアで配下のグラディオを使い、1960年代から80年代にかけて実行された極左を装った爆弾テロを行なった作戦だ。
昨年3月15日にアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースチン国防長官は日本を訪問、茂木敏充外相や岸信夫防衛相と会談した。その際にブリンケン国務長官は中国の「威圧的で攻撃的な姿勢」を批判し、オースチン国防長官は3月18日に朝鮮を威嚇している。アメリカ軍は朝鮮を「今夜にでも攻撃する準備ができている」と口にしたのだ。
3月18日と19日にはアメリカと中国の外交責任者がアンカレッジで会談している。アメリカ側の要請だったという。アメリカからブリンケン国務長官と国家安全保障補佐官のサリバンが、また中国からは中央外事活動委員会弁公室の楊潔篪主任と王毅外交部長がそれぞれ出席。その場でアメリカは中国を威圧しようとしたのだが通用せず、逆効果だった。この時、バイデン政権はロシアも恫喝しているが、これも通用せず逆効果だった。
アンカレッジ会談の4日後にロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が中国を訪問、桂林で王毅外交部長と会談し、両国の同盟関係を世界に対してアピールした。その翌日に中国とロシアは貿易決済で自国通貨を使うようにすることで合意、つまりドル離れを確認している。
ペロシの行動はバイデン政権が進めてきた政策の延長線上にある。その中心にいるのはおそらくサリバンだ。
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