http://www.asyura2.com/22/iryo9/msg/727.html
Tweet |
感染研はなぜ隠す? 東京五輪期間中に海外から流入したコロナの実態 どうする、どうなる「日本の医」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/311223
2022/09/13 日刊ゲンダイ
パラリンピック閉会式が終わり、密集して集合写真を撮るパフォーマーやスタッフら(C)日刊ゲンダイ
東京五輪・パラリンピック(オリパラ)が閉幕し、1年が経過した。コロナ対策の検証結果の発表が続いている。
8月3日、東京大学医科学研究所の井元清哉教授を中心とした研究チームが、オリパラ期間中に、日本国内で独自に進化したAY.29デルタ株が少なくとも20の国や地域で確認され、55の独立した変異株が日本から海外に拡散されたと発表した。オリパラの開催が、世界に変異株の拡散を後押ししたことを証明したことになる。
このリスクについては、昨年7月、西浦博・京都大学教授らの研究チームが「ユーロサーベイランス」誌に報告しており、彼らの懸念が現実化した。
実は、東京五輪のコロナ対策の問題は、これだけではない。もう一つの懸念は、オリパラ期間中の海外からの変異株の流入だ。この時期にコロナに感染したオリパラ関係者は約800人で、国立感染症研究所は全員のウイルスゲノムを調べている。彼らが、どのような変異株を我が国に持ち込んだかについてはデータが存在する。ところが、その結果を公開していない。
政府が情報公開に消極的でも、公開情報を用いることで、変異株の流入については、ある程度、推計することができる。その際に利用するのは、「GISAID」という国際ゲノムデータベースだ。
2006年の鳥インフルエンザの流行の際に必要性が指摘され、2008年の世界保健機関(WHO)総会で設立が決まった。パンデミック中に原因ウイルスのゲノム配列を同定した研究者が自発的に登録し、蓄積されたデータは誰でも解析することができる。
コロナに関するゲノム情報も収集しており、9月6日現在、1296万6979のコロナゲノム配列が登録されており、誰でもダウンロードして分析することが可能だ。
約900のコロナ配列が「取得場所不明」
知人の情報工学者が調べたところ、オリパラ期間中に、日本国内から登録され「取得場所不明」とされる約900のコロナ配列が登録されていた。多くは、前出の日本国内で独自に進化したAY.29デルタ株だが、日本ではそれまでに流行が確認されていなかった61の変異株が存在した。これは、オリパラ関係者が国内に持ち込んだと考えるのが妥当だ。
この61株の情報は重要だ。どのような変異株だったのか、どの程度感染が拡大したのか、臨床像はどうだったのかを明らかにしなければならない。
ところが、国立感染症研究所は、これらに関する情報を一切、公開していない。なぜ、彼らはオリパラ期間中に海外に流出した変異株については情報を公開するのに、流入株については「隠す」のだろう。公開することで、何か不都合が生じるのだろうか。このような変異株が、日本国内に蔓延し、少なからぬ死者を出したという疑念が高まるばかりだ。
上昌広 医療ガバナンス研究所 理事長
1968年兵庫県生まれ。内科医。東京大学医学部卒。虎の門病院や国立がん研究センター中央病院で臨床研究に従事。2005年から16年まで東京大学医科学研究所で、先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰し、医療ガバナンスを研究。16年から現職。
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。