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「日本のアフターコロナ」ルール
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) September 9, 2022
世界から一周おくれ!
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欧米では「コロナ禍は過ぎたもの」 慎重な日本の対応は“一周遅れ”なのか
https://www.news-postseven.com/archives/20220908_1791709.html?DETAIL
2022.09.08 19:00 女性セブン NEWSポストセブン
猛暑の屋外でも日本のマスク着用率は100%に近い(時事通信フォト)
終わりが見えない新型コロナウイルス感染拡大の第7波。しかし世界では、コロナ禍以前と同じような日常“アフターコロナ”の社会が浸透し始めている。大きく後れをとっているとされる日本と各国のルールを比較することで、日本の課題も見えてきた。
8月31日、新型コロナウイルスに感染していた岸田文雄首相が、10日間の療養期間から復帰し、対面での公務を再開した。記者会見ではワクチンについて言及し、「4回目を済ませていたことで軽い症状で済みましたし」と、国民にもワクチン接種を促した。
夏休み期間中には新規感染者数が連日20万人を超え、9月2日には347人という過去最悪の死者数も記録。第7波の猛威はいまだ収束の見通しがつかない。世界保健機関(WHO)が8月25日に出した21日までの集計では、新規感染者数は日本が5週連続で世界最多、週間死者数はアメリカの2714人に次いで2番目の1624人となった。
新型コロナ関連の報道を見かけない日はないが、現在の日本の状況が世界のスタンダードでは決してない。フランスのパリに在住するジャーナリスト、羽生のり子さんが話す。
「フランスでは、今年1月をピークに、1日の新規感染者数が激減しました。それによって新型コロナに関する緊急衛生法が7月末で全面廃止となっています。マスコミが新規感染者数を報じることもなく、『コロナ禍はもう過ぎたもの』というのが国民の一般的な感覚です」
同じヨーロッパのイギリスでも、新型コロナ関連の規制は撤廃され、新型コロナウイルスとの共存を意味する、本当の意味での「ウィズコロナ」の時代がスタートしている。岸田首相は会見の中で水際対策の緩和も表明し、9月7日以降、入国者数の上限が現行の1日2万人から5万人に引き上げられる。G7の水準に並ぶことを目指すとしているが、世界と日本の「アフターコロナ」の常識には大きな差が生じつつある。
電車でもノーマスク
8月21日に開催された国内の音楽フェスティバルでは、出演したロックバンド「ONE OK ROCK」のボーカリスト・Taka(34才)が、マスク着用の上、歓声や会話が禁じられている観客に対し、「声出し」を煽ったことで炎上した。翌日には、本人のインスタグラムに謝罪コメントが投稿されている。
だが世界に目を向けると、6月23日にイギリスのロンドンで開催されたダイアナ・ロス(78才)のコンサートでは約2万人の観客が集まり、年配者も多く見られたが、マスクの着用者はゼロに近かったという。4月にアメリカで開催された世界最大規模の音楽フェスティバルでも、密集した観客の中にマスク着用者の姿はない。アメリカ在住の医師・大西睦子さんが指摘する。
「(ペンシルベニア州にある)アネンバーグ公共政策センターが最近行った調査では、アメリカ人の10人に4人が『パンデミック前の日常に完全に戻った』と答えています。医療現場以外でのマスク着用の義務はほとんどなく、屋外でマスクをしている人はほぼ見かけません。しかし、夏休みを利用してボストンに滞在している日本人を見ると多くの人がマスクを着用しているので、その違いに驚きました」
今年4月に米・カリフォルニア州で開催された「コーチェラ・フェスティバル」ではマスク着用者はほぼいない(写真/GettyImages)
フランスの羽生さんも言う。
「地下鉄の車両を見渡してもマスクをつけているのは2〜3人。他人のすぐそばで咳き込んだり、平気でものを食べる人もいます」
記録的猛暑となり、国が屋外ではマスクを外すよう推奨しても、着用率ほぼ100%の日本では考えられない。
ワクチンパスポートも撤廃
関西で暮らす50代の女性は、夫が新型コロナ陽性となり苦労したと話す。
「私と中学生の娘が濃厚接触者になりました。5日間の自宅待機となったのですが、夏休み中だった娘は友達とテーマパークへ出かける予定があり、文句は言わなかったものの、その落胆ぶりはかわいそうなものでした」
現在、日本では新型コロナ陽性者が10日間の自宅療養、濃厚接触者が5日間の自宅待機となる。無症状の場合は療養期間が7日間に短縮され、濃厚接触の場合も陰性であれば3日目から待機解除となるが、他国と比べると期間が長い印象は否めない。
入国の規制については、日本ではワクチン3回接種完了の証明がある場合のみ、72時間以内に検査した陰性証明が9月7日から不要となった。そのため、日本に滞在を希望する人の中には、3回目のワクチン接種を検討するという人も少なくない。一方で、イギリスやフランスではワクチンパスポートがすでに撤廃されている。
「フランスでも3回目のワクチンを打つ人は多かった。打たなければワクチンパスポートが無効になる可能性を政府が示唆したからです。しかし、ワクチンパスポートが撤廃された現在、4回目のワクチンを打ちたくないという人が増えています」(羽生さん)
日本でもワクチン接種への賛否は分かれているが、それは海外でも変わらないようだ。コロナ禍を「過ぎたもの」として“日常”に戻りつつある諸外国と比べ、日本の対策は後れをとっているのだろうか。国際未病ケア医学研究センター長の一石英一郎さんが言う。
「第6波までに感染爆発を経験した欧米などの諸外国では、感染によって得られる『N抗体』を持っている人が多い。一方、マスク着用やソーシャルディスタンスなどで感染対策を徹底してきた日本人は、ワクチン接種で得られる『S抗体』は高いものの、『N抗体』が極端に低いことがわかってきました。
『S』と『N』を併せ持つ『ハイブリッド免疫』を身につけるため、日本もどんどん規制を緩和して『N抗体』を作るべきであり、その方が経済も活発になると考える人もいるかもしれません。
しかし、ハイブリッド免疫を目指すことが医療崩壊の引き金となり、重症化リスクを高める恐れもある。他国と日本人では免疫の状況がまるで違うことを理解した上で、アフターコロナの規制緩和は慎重に進める必要があります」
新型コロナの感染状況も“多様化”を迎えている。全員が歩幅を合わせられる時代になるには、もう少し時間がかかるかもしれない。
岸田首相は4回目接種後に感染した(時事通信フォト)
※女性セブン2022年9月22日号
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