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2023年2月3日 21時22分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/229204?rct=national
原子力規制委員会事務局の原子力規制庁は3日、原発の運転期間見直しを巡って、規制庁と、経済産業省資源エネルギー庁の職員が非公開で情報交換していた問題を受け、検討過程の資料を公開した。エネ庁が規制庁に提供した資料は一切公開せず、規制庁内部の検討資料も3枚だけで大半が「黒塗り」とされた。情報公開に後ろ向きな姿勢が際立ち、原発を推進するエネ庁側の見解が、規制制度の検討に影響を及ぼしたのかどうかは明確にならなかった。
◆規制庁は「必要な説明は尽くした」と繰り返した
公開したのは、「原則40年、最長60年」と規定された運転期間の見直しに向けた規制庁内部での検討状況。規制庁はエネ庁から法改正のイメージ図などを受け取ったが、「開示の可否は作成者のエネ庁が判断するべきだ」として、エネ庁が作成した資料は一切公開しなかった。
規制庁内部の検討資料は運転期間に関係する法改正のパターンを複数想定し、それぞれの利点や課題などが記載されているとみられるが、大半は非公開となった。会見した規制庁の黒川陽一郎総務課長は「資料を作成した担当者の見解が書かれ、組織としての見解とかけ離れており、公開することで国民に混乱を招く」と説明した。
報道各社から黒塗り部分の内容を問われた黒川課長は、必要最小限の条文修正にとどめる案の利点の欄には「文字面の上ではほぼ変わってないように見える」と記載されていたと明かし、「そもそも運転期間の規定を変更するのだから『ほぼ変わっていない』というのは不適切。恥ずかしいような表現があり、公開するのは適切ではないと判断した」と述べた。
会見では、公開が不十分との指摘が相次いだが、黒川課長は「必要な説明は尽くした」と繰り返した。
規制庁は、規制委から昨年10月に運転期間についての規制制度の見直しを指示される前、7〜9月に少なくとも7回、エネ庁職員と面談して情報交換していた。(増井のぞみ)
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