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2023年1月17日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/225591?rct=national
東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電の勝俣恒久元会長(82)ら旧経営陣3人の控訴審判決が18日、東京高裁(細田啓介裁判長)で言い渡される。2019年の一審東京地裁判決は3人を無罪とした。その後の民事訴訟では、3人を含む旧経営陣4人の賠償責任を認める判決も出ており、司法判断が分かれている。高裁が3人の刑事責任をどう判断するかが注目される。(太田理英子)
【関連記事】東京電力の旧経営陣4人に13兆円賠償命令 株主代表訴訟で東京地裁判決 津波対策を放置「著しく不合理」
東京電力旧経営陣の刑事裁判 2011年3月の東京電力福島第一原発事故の刑事責任を巡り、福島県民らが東電元幹部らを告訴・告発。東京地検は全員を不起訴としたが、検察審査会は勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長の3人を2度にわたり起訴すべきだと議決。検察官役の指定弁護士が16年2月、業務上過失致死傷罪で強制起訴した。3人は公判で無罪を主張。19年9月の一審東京地裁判決は「10メートル超の津波襲来を予測できたとは言えない」として無罪(求刑・禁錮5年)を言い渡し、指定弁護士側が控訴した。
3人は勝俣元会長のほか、原発の安全対策の実質的責任者だった武藤栄元副社長(72)と、その上司だった武黒一郎元副社長(76)。原発の敷地の高さ(海抜10メートル)を上回る津波を予測できたのに対策を怠り、避難を余儀なくされた双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら44人を死亡、13人を負傷させたとされる。東京地検は3人を不起訴としたが、市民で構成する検察審査会が起訴すべきだと議決し、16年に強制起訴された。
争点は、3人が大津波を予測し、対策をとれば事故を回避できたかどうか。東電内部では08年、「最大15.7メートルの津波」の到達を予測した試算をまとめており、その根拠となった国の地震予測「長期評価」(02年公表)の科学的信頼性が焦点となった。
19年9月の一審判決は、事故を回避するには「原発の運転を停止するしかなかった」と判断。長期評価は専門家らの間で異論があるなど信頼性はなかったとし、運転停止を義務づけるほどの予測はできなかったとして3人を無罪とした。
刑罰を科す刑事裁判は「無罪推定の原則」があり、合理的な疑いを挟む余地がない精密な立証が必要で、民事訴訟よりも事実認定のハードルが高い。検察官役の指定弁護士は控訴審で、現場検証や専門家の証人尋問などを求めたが却下され、公判は3回で結審している。
原発事故の責任を問う民事訴訟でも判断が分かれる。
東電の株主が旧経営陣に対して約22兆円を東電に賠償するよう求めた株主代表訴訟で、昨年7月の東京地裁判決は長期評価の信頼性を認定。津波襲来を予測できたのに、原発建屋の浸水対策などを怠ったとし、3人を含む4人に連帯して約13兆3200億円の支払いを命じた。
一方、避難者らが国に損害賠償を求めた集団訴訟で、最高裁第二小法廷は昨年6月、長期評価や試算の信頼性、巨大津波を予測できたかについては明確に判断せず、地震は「長期評価に基づく想定よりはるかに規模が大きかった」と指摘。仮に防潮堤などの対策を取っていても、事故は防げなかったと結論づけた。
◆遺族の消えない怒り「事故さえなければ100歳まで…」
わずか3回の公判で審理を終えた東京電力旧経営陣3人の控訴審。双葉病院に入院していた父を亡くした菅野正克さん(78)=水戸市=は「裁判所に肩すかしをされた気分。おやじの無念が晴れる判決を期待したいが…」と気をもむ。
福島第一原発事故前は、原発から約4キロの福島県大熊町で精肉店を営んでいた。父の健蔵さん=当時(99)=は、95歳まで日常的にバイクに乗るほど元気で、「100歳まで生きる」が口癖だった。
2011年3月11日、原発事故が発生。認知症で自宅近くの双葉病院に入院していた健蔵さんは、長時間の避難で衰弱した。正克さんも避難を強いられ、健蔵さんと同県会津若松市の病院で再会できたのは、事故から約1カ月後だった。
かつての元気な父の姿はなく、会話はできなかった。正克さんが手帳に「ここは あいず(づ)わかまつだよ」と書いて見せると、目をパチパチさせるだけ。それから2カ月後に亡くなった。
「原発事故さえ起きなければ、おやじは100歳まで生きる願いをかなえられたはず」。事故以降、抱えてきた東電への怒りは決して消えない。
一審判決は、旧経営陣側の主張をそのまま受け入れたように感じた。「このまま終わるはずがない」。期待した控訴審だったが、予想外にあっけなかった。
検察官役の指定弁護士が求めた現地調査や証人尋問は認められず、昨年6月の3回目の公判で結審。その法廷を傍聴した。最終意見の陳述など1時間ほどで終わり、裁判長が閉廷を告げると、傍聴席からは「きちんと審理して」と声が上がった。正克さんは「これが裁判なの?」と目の前の光景が信じられなかった。
一審も含めて数回傍聴したが、ひとごとのように責任回避に終始する旧経営陣側の態度には、事故を起こした反省を一切感じられなかった。「東電の無責任体質が、多くの人の命と生活を奪った。当然、旧経営陣には責任がある。裁判所は被災者に向き合って判断してほしい」 (小野沢健太)
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