そのうち、もっと手の混んだウソがわかってくる。たとえば、ウクライナは、アメリカの経済制裁に賛同してオデッサからの穀物輸出を停止したはずなのに、ロシア軍からの攻撃を受けてオデッサを封鎖したと、撃退したロシア軍艦の写真をみせる。マリウポリは廃墟になり民間人の死体が散乱し、コレラの発生が懸念されるというウクライナの発表があったあとで、大きく破壊された建物を背景にコレラ患者を収容する救急車の映像が流される。実際は、ロシア軍、ボランティアが住民、老人、子どもたちに食料、飲料、薬、お菓子などを無料で配布して大きな行列ができていることがロシア側のチャネルで公開されているはずなのに。クリミア半島と本土をつなぐ４車線の橋が炎上し、破壊されたというニュース映像が突然出現する。しばらくのちにアメリカ軍のミサイルが橋の破壊を実行したかもしれないという推測やらNATO海軍が黒海での演習を開始するというニュースが流される。事実がわかっていれば騙されることはないが、事実をしらなければ、また「一部報道によると」という魔法の言葉で、間違ったニュースソースが拡散されるかもしれない。

ただ、欧米のフリーのジャーナリストが集まって、政府側の一方的な情報をそのまま取材することは、政府・軍関係者の世論操作に加担することではないか、公平な報道を目指すフォーラム、自由なジャーナリストのチャネルも見つけることができた。しばらくしてワシントンポストでのロシア軍の暴力行為を証言する避難民は、実は俳優であった。弁解の余地はない明らかなヤラセが発覚し、西側のデマ体質は疑うことのない事実でもあった。

結局、ゼレンスキーが大統領に就任して以来、海外投資が止まり、GDPが低迷し、ヨーロッパでも最貧国に分類されて、ウクライナの国内経済は破綻の危機にあったという明白な経済的事実がある。その危機を打開するため、ロシアを挑発して攻撃させ、ロシアを打ち破って西側からの経済援助、ロシアからの賠償を実現しようとした。ゼレンスキのトラタヌ、とらぬタヌキの皮算用だ。西側メディアは、反対にロシアは経済的危機にあり、ロシアは危機打開のために侵略を開始したとまったく逆の説明をしている。日本の新聞、テレビ、一部のYouTuberは今頃恥ずかしくて町をあるけないでしょう。

とりあえず、ロシア軍はドネツ地区の南側で大規模な包囲を完成させ、また一歩解放地域を増やした。他方、バイデン大統領は、日曜日に起こした自転車落車で、アメリア中をマウンテンバイクで走り回り、ホワイトハウス内を落車しない三輪車で走り回るというピエロぶりを（映像上の当てこすりで）発揮している。自転車なら毎週高値を更新しているガソリンを買わなくてもいいとのオチか。自ら発動したロシア経済封鎖の影響がだれの目にも明らかになり、ロシアが原因ではないという認識が広まっている。「自分の足を撃つ」つまり西部劇でホルスターから拳銃を抜く前に引き金を引いてしまうお粗末、慌てぶりが歴然だ。

政府、CIA、電通が作り上げた仮想空間で生き、間違った先入観を補強する二次情報だけを与えられている日本人。はたして、日本は、この仮想空間を打ち破り、外部空間に逃れることができるのか。イギリスでは数千人規模の反NATO,経済危機解消のデモが発生しているようだ。生活危機解消の方向性を明確にして力をあわせることが必要だ。