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※2021年12月21日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年12月21日 日刊ゲンダイ2面
【安倍も菅も「どのツラ下げて」が国民感情】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) December 21, 2021
この国ではなぜ、政権をブン投げた連中がのさばるのか
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/4zatACkJXv
※文字起こし
権力を私物化して国家を食い物にし、この国をとことんダメにした元首相2人の厚かましさといったらない。言うまでもなく、安倍元首相と菅前首相だ。岸田首相が割におとなしいのをいいことに、あっちこっちで言いたい放題。安倍にしろ、菅にしろ、「どのツラ下げて」が国民感情だ。この国ではなぜ、政権をブン投げた連中がのさばるのか。
「最大の試練だった衆院選で261議席という大勝を収め、安定政権となる基盤ができたのではないか。これからは実行力が問われる」
「おおむね国民にも評価されていると思う。感染力の強いものは完全に防ぐのは難しくなる可能性がある。ワクチン、治療薬の開発と承認をスピードアップしていく必要がある」
岸田の政権運営や新型コロナウイルス対策について、時事通信(19日配信)のインタビューでこう答えていたのが安倍。「実行力」だの「おおむね評価」だの、一体どの口が言うのか。自民党の党則を変更してまで総裁に3選して首相のイスにしがみついたくせに、モリカケ桜疑惑にコロナ失策が重なって追い込まれると、2度目も政権をブン投げるマサカの大失態を演じた。人並みの羞恥心があれば表には出てこられないであろうに、キングメーカー気取りで影響力の誇示に躍起。計画通りに党内最大派閥の清和会の会長に就いて以降、明らかにハッスルしている。
だいたい、憲政史上最長まで引き延ばした7年8カ月の安倍政権が「実行」したのは国民生活の劣化、民主主義や立憲主義の破壊だ。円安株高で大企業とカネ持ちだけが潤うアベノミクスによって格差は拡大し、コロナ禍でそれは深刻を極めている。安倍が掲げた「GDP600兆円」という無理筋の目標を実現するため、国の基幹統計である厚労省の「毎月勤労統計」や国交省の「建設工事受注動態統計」の書き換えや二重計上が横行していたのは疑いようがない。森友疑惑をめぐり、安倍が「私や妻が関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」と国会でタンカを切ったことに端を発し、財務省が民主主義の根幹をなす公文書の隠蔽・改ざんに走ったのと同じ構図である。
検察に向けて吹く必死のラッパ
そうして、積み上がる疑惑の追及にビビった安倍は、憲法53条に基づく野党の臨時国会召集要求を「国会がお決めになること」とうそぶいて徹底無視。デタラメな法解釈の変更で検察庁法を改正し、“官邸の守護神”と呼ばれた元東京高検検事長の黒川弘務氏を検事総長にねじ込もうとして失敗した一方、世論の大半が反対する安保法制を通し、集団的自衛権を行使して米国と一緒に戦争のできる国につくり替えた。かたや、「内閣の最重要課題」に掲げ続けた北朝鮮による拉致問題は解決の糸口をつくるどころか、政権維持を優先してひねり潰した。つまるところ、人気取りに利用していただけなのだ。安倍がデカい顔をする理由はひとつも見当たらない。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「安倍元首相の振る舞いを見る限り、マトモな精神構造をしているとは思えない。不明を恥じて蟄居するのが筋なのに、まるで権力欲の化け物です。公金私物化が疑われる桜を見る会をめぐり、公選法違反などで再捜査中の東京地検特捜部に対して権勢を見せつけ、萎縮させる思惑で必死にラッパを吹いているのでしょう。このところ『台湾有事』を盛んにたきつけ、対中危機をあおっているのも目くらましです。嫌中ネトウヨの支持を高め、財界のオトモダチの支援も得続けようという魂胆なのでしょう。安全保障が脅かされているとのシナリオで、自民党が目指す防衛費のGDP比2%以上が既成事実化されようとしています。2021年度補正予算には過去最高の7738億円もの防衛費が盛り込まれ、当初予算の歳出額と合わせて初めて6兆円を突破した。これにニンマリなのが、安倍元首相と近い三菱重工業をはじめとする防衛産業なのです」
どおりで中国にまた拳を振り上げるわけだ。
「救急車のサイレンが不安で眠れない」という菅の“実像” |
安倍の片棒をさんざん担いで後継となったものの、デルタ株の感染爆発を招いてたった1年で政権から引きずり降ろされた菅も、反省の色ゼロで露出を増やし始めている。右寄りで知られる月刊誌「Hanada」(2月号)の表紙には「退任後初の独占インタビュー 菅義偉 私は間違っていなかった」の大見出し。TBS系の「報道の日」(19日放送)にも出演し、コロナ対策をめぐって何かと対立していた政府分科会について「メンバーが多すぎた」「議論する時というのは、15人とか20人くらいじゃないでしょうか。それよりはるかに多くなっていたと思います」と混乱の責任を押し付け。日経新聞電子版(20日付)のインタビューでも、見切り発車で発表した「ワクチン1日100万回接種」の目標について「省庁は縦割りで、役所は常に責任を考える。役所では目標をたてられない」と居直り、地方交付税を握る総務省を使った圧力についても「市町村をあげて取り組まなければならないのが課題だった」と正当化。衆院選の応援演説で「ワクチンが切り札となり、あれだけ猛威を振るっていたデルタ株の勢いがなくなった」とドヤ顔を見せていたのは本心だったようだ。
菅の番記者を6年あまり務めたという日本テレビ政治部の柳沢高志記者がまとめた著書「孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか」には、お盆休み返上をめぐるくだりがある。医療崩壊が現実になり、自宅療養者が10万人を超えた時期。疲労困憊を見かねてホテル静養を提案する秘書官に対し、菅はこう応じたという。
〈秘書官に優しく言い聞かせるように諭した。
「夜になると、宿舎にいても救急車のサイレンが聞こえてくるんだ。そうすると、もしかしたら搬送先がなくて、たらい回しになっているんじゃないかと不安で、眠れなくなってしまう。国民がそんな状況のときに、私だけホテルで休むなんてできないんだよ」〉
憲法に縛られず、強まる思い上がり
国民に平然と「自助」を強要した菅が、そんなに国民の命をおもんぱかっていたのだろうか。東京五輪の熱狂に乗じて衆院選で勝利を収め、総裁選で無投票再選を果たし、政権基盤を強固にする「楽観シナリオ」に固執していた人間と同一人物なのだろうか。15日に出演したBS11の番組で「派閥をつくるのか」と問われ、「へへっ」と下卑た笑いを漏らした後、「いろいろ言われるが、政策を実現するには賛同してくれる人が必要だ。政策を掲げて、そこに集まって物事を進めていく方が大事だ」とはぐらかしていたが、タイミングの問題だ。
それにしても不思議な国だ。自らの無能と破廉恥によって政権運営に行き詰まり、政権を投げ出した失格政治家がノド元過ぎるとしゃしゃり出てくる。ひとりは派閥会長に収まり、もうひとりは派閥立ち上げの噂も飛び交っているが、あり得ない話だ。
「永田町の常識は世間の非常識とはよく言ったもの。首相の座を離れれば憲法に縛られることなく、『元首相』あるいは『派閥領袖』の権威を押し出し、これまで以上に好き勝手ができると思い上がっているのでしょう。自民党内にたしなめるような人物も見当たらない。とりわけ安倍元首相についてはもう一度挽回したいとの思いも透けて見える。だからこそ、あらゆる問題に絡んで発言し、サビついていないと殊更にアピールし、隙あらば返り咲きを狙っているのではないか。彼らの発言を無批判に垂れ流すマスコミもそうした思惑に加担し、つけあがらせている」(立正大名誉教授の金子勝氏=憲法)
ケジメをつけられない無責任国家はこうして朽ち果てていく。
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