http://www.asyura2.com/21/senkyo284/msg/670.html
Tweet |
※2021年12月18日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
【「最後は金目」の連中ばかり】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) December 19, 2021
「札束」で「命」を踏みにじる極悪人が自民党
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/0uYrRIVN5j
※文字起こし
内閣官房参与をわずか8日で辞任した石原伸晃元自民党幹事長が、原発事故に伴う中間貯蔵施設の建設を巡って吐いた暴言「最後は金目でしょ」の“名ゼリフ”について、ジャーナリストの高野孟氏が本紙連載コラム(15日発売)で興味深い指摘をしていた。
「最後は金目」が石原の人生哲学であり、札束で頬を叩けば誰だって言うことを聞くに決まっている、と石原は考えているのだろうと思ったら、ある野党議員はさらに踏み込んで、こう語ったという。
<石原氏個人の問題ではなく、自民党政治の本質ではないか>
<与野党が意見が分かれる重要な問題の多くが、突き詰めると「カネかイノチか」の選択に行き着く。自民党はいつもイノチよりもカネでしょう。イノチに関わることもカネで押し通してきた>
「イノチよりもカネ」──。それをまざまざと裏付けたのが、森友学園問題の公文書改ざんを強要され自死した赤木俊夫さんの妻・雅子さんが国を相手に起こした裁判の結末だ。ずっと争う姿勢だった国側が15日、突然「認諾」に転じ、実質的な審理に入らないまま裁判を強制的に終わらせたのだ。雅子さん側の主張を全面的に認め、請求された損害賠償額1億700万円を全額支払う。
責任を認めて賠償金を払うと言えば聞こえはいいが、その実態は、真相究明されたくないからカネで無理やり幕引きを図る卑怯な手口。事前通告のない「認諾」には、「本当に不意打ちで、裁判官もびっくりしていました」と雅子さんが本紙の取材に語っている。
安倍・麻生コンビの責任はどうなった |
公文書改ざんという公務員としてあり得ない行為に手を染めさせられ、人ひとりの命が奪われたのである。その遺族に対し、こんな卑劣な対応があるものか。
雅子さんが裁判を起こしたのは賠償金が目的ではない。夫が自ら命を絶つに至るほどの改ざんがなぜ行われたのか。夫が反対しても無理やりやらせた責任は誰にあるのか。とにかく「真実を知りたい」という一心だった。
鈴木俊一財務相によれば、「認諾」について事務方から相談を受け、財務省として意思決定し、岸田首相に事前に報告したという。「聞く耳」自慢の首相は、雅子さんから再調査を求める直筆の手紙を受け取っている。「丁寧な対応をする」と繰り返してもいた。だが岸田も石原同様、「最後は金目」「イノチよりカネ」の冷酷な自民党議員。札束で命を踏みにじる。
国が「認諾」を表明した席で、雅子さんが国の代理人に語り掛けた言葉は悲痛だ。
「夫は国に殺されたと思っています。何度も何度も殺されて、きょうまた殺されました」
元経産官僚の古賀茂明氏が言う。
「賠償金1億円について、『税金から払うんだからいいじゃない』と捉えている感覚には驚きです。赤木雅子さんが賠償金を1億円という高額にしたのは、簡単に『認諾』されないためでしたが、財務省にとってはたいした額じゃないということなのでしょう。ただ一方で、鈴木財務相は『認諾』にあたって1億円という金額を『決裁文書改ざんという重大な行為が介在しております本件の事案の特殊性に鑑みれば妥当』『公務による心理的・肉体的負荷を原因として自死されたことについて、国の責任は明らか』と答え、普通の過労死とは違うという認識を示している。それほど重大な事案ならば、責任の所在をもっと明確にすべきですよね。佐川元国税庁長官のわずかの退職金減額だけで済まされていいのか。賠償金は税金から払うのではなく、これまで一切責任を取っていない安倍元首相や麻生前財務相に払ってもらうべきではないですか」
17日、雅子さんは財務省を訪問し、手書きの抗議文を提出した。このまま幕引きなんて許されるはずがない。
金で恫喝する政治をいつまで続けるのか |
「イノチよりもカネ」──。コラムで高野氏は、原発政策と沖縄問題についても、自民党政治の本質を突いていた。
<原発がまさにそれで、ひとたび事故を起こせば取り返しのつかないイノチの危機が生じ、しかもそれが何年でも何十年でも続くと誰もがうすうすは知っていても、原子力ムラは地元に巨額の交付金や補助金や協賛金を浴びせかけて抗議や疑問の声を封じてきた>
<辺野古をはじめとする沖縄の米軍基地も同じで、少女が暴行されたり女性が殺されたりヘリが墜落したり、米軍によって県民のイノチが脅かされているというのに、「特定防衛施設周辺整備調整交付金」をどんどん増やしてカネの力で「オール沖縄」の希望を打ち砕こうとする>
福島原発事故から10年が経過しても、いまだ故郷に戻れない被災者が4万人以上いる。それでも、原発を抱える自治体への財政支援はいまだ手厚く、「原発地域振興特別措置法」が今年3月、10年延長された。あれほどの事故があっても「イノチよりもカネ」の原発推進政策が続けられているのである。
沖縄についてはさらに醜悪だ。
在日米軍基地の7割を抱えて、常に事故と隣り合わせの生活を送る沖縄県民が、幾度となく突き付けた「辺野古NO」の民意を自公政権はガン無視。それどころか、沖縄振興策という金目をぶら下げ、辺野古反対の「オール沖縄」が支える玉城デニー知事の沖縄県政を揺さぶる。
来年実施される知事選での県政奪還に向け、最近も自民党は、茂木幹事長や遠藤選対委員長ら幹部が続々、沖縄入り。今後、どれだけのカネがばらまかれることか。
世論の決起が必要 |
沖縄国際大学教授の前泊博盛氏が言う。
「『最後は金目』は自民党の中にある長年の体質です。沖縄について『ZOOセオリー』という言葉があるのを聞いたのは20年ほど前。ZOO=動物園。ZOOセオリーというのは、『猛獣すらもエサで飼いならすことができる』という意味で、つまり、沖縄は沖縄振興策(予算)でどうにでもコントロールできるということです。沖縄を貧困に陥れ、金を見せて言うことを聞かせる。これが民主主義なのか、と怒りに震えました。沖縄振興策の根拠法となる『沖縄振興特別措置法』は現在10年単位の適用ですが、来年度から5年単位に見直す案が浮上しています。5年に1度、沖縄を脅そうということでしょう。金で恫喝する政治をいつまで続けるのか。これは沖縄に限った問題ではなく、同様のことが全国の地方で行われている。あまりに品がない。施し経済と物乞い経済から抜け出し、政治に品格と風格を取り戻さなければなりません」
石原も岸田も世襲政治家。安倍や麻生は言うまでもない。世襲議員がはびこる自民党は、苦労したことのないボンボン上級国民ばかりだから、札びらで国民の頬を叩くことに疑問を感じないのだろう。
だが言っとくが、雅子さんへの1億円の賠償金も、原発自治体への交付金も、沖縄振興予算も、原資は全て税金だ。国民から巻き上げた血税を、さも自分たちの財布のように振る舞う。「金で黙らせればいい」と思っている国民愚弄の極悪政党にこれ以上、政治を任せていいのか、答えは歴然だ。
「雅子さんが国を訴える裁判を起こしたのは賠償金が目当てではない、ということはいまや多くの国民が理解しています。ところが、自民党の人たちはそうしたマトモな感覚が理解できない。全ての物事を金で解決し、金になびいてきた人たちですから、『金さえ渡せばおとなしくなるだろう』と思っているのでしょう。だから、平気で『1億円やるから裁判を終わりにしろ』などという冷酷な仕打ちができる。『最後は金目』という感覚は、雅子さんが『ふざけるな』と言ったように、世論の怒りの火に油を注ぐだけです」(古賀茂明氏=前出)
自民党政治では「命」は軽んじられるばかり。世論の決起が必要だ。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK284掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK284掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。