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家庭内別居を維持する不誠実
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2021年11月23日 植草一秀の『知られざる真実』
立憲民主党代表選が11月30日に投開票日を迎える。 11月22日には日本記者クラブ主催の討論会が開催された。 立候補者は 逢坂誠二元首相補佐官(62) 小川淳也元総務政務官(50) 泉健太政調会長(47) 西村智奈美元厚生労働副大臣(54) の4名。 代表選は10月31日の衆院総選挙で立憲民主党が大惨敗し、枝野幸男代表が引責辞任したことに伴って実施されるもの。 衆院総選挙惨敗の原因を明らかにし、その原因を克服しなければ党勢回復は見込めない。 立憲民主党の衆院総選挙における最大の論争点は野党共闘のあり方だった。 端的に言えば共産党を含む野党共闘の是非が論争の焦点になった。 総選挙結果を2017年選挙と比較してまとめると次のようになる。 2017年「立憲+希望」 選挙区36 比例69 2021年「立憲+国民」 選挙区63 比例44 他方、自民党は 2017年 選挙区218 比例66 2021年 選挙区189 比例72 立憲・国民は選挙区での当選者を大幅に増加させた一方で、比例代表での当選者を大幅に減らした。 立憲民主党は議席を減少させたが選挙区では多くの議席を確保した。 共産党が多くの選挙区で候補者擁立を取り下げ、野党共闘を実行されたために選挙区での議席確保に成功した。 しかし、比例代表での得票を大幅に減らした。 選挙に際して立憲民主党の枝野幸男代表は 「「野党共闘」というのは皆さんがいつもおっしゃっていますが、私の方からは使っていません。 あくまでも国民民主党さんと2党間で連合さんを含めて政策協定を結び、一体となって選挙を戦う」 と述べていた。 共闘の対象は国民民主党と連合であって、共産、社民、れいわとは共闘しないことを強調していた。 しかしながら、野党共闘実現で最大の利益を享受したのは立憲民主党である。 枝野立憲の「コウモリ」対応が主権者の立憲離れを加速させた。 連合の芳野友子会長は共産党の閣外協力について「あり得ない」と述べていた。 枝野幸男氏の言動は連合に阿(おもね)るものだった。 言ってみれば立憲民主党の対応は「二枚舌」だった。 この「二枚舌」姿勢が主権者の強い不信を招いたと言える。 この結果を受けての代表選だ。 論争点を明らかにして、基本方針を明確に定めない限り、立憲民主党の党勢回復はないだろう。 共産党とも連携して共闘体制を強化するのか。 共産党を共闘の対象から外して国民民主党や維新との連携を深めるのか。 この問題は単なる野党共闘あり方問題ではない。 政党の基本政策路線に関わる根本的な問題だ。 国民民主と維新の主張は自公の主張と完全に重なる。 維新の場合は極右の主張と表現しても差し支えないだろう。 維新と国民民主は自民と連携して憲法改定を強行するスタンスさえ示し始めた。 政党の根幹に関わる基本政策路線上の対立が表面化している。 この問題に対して明確なスタンスを提示し、党の新たな方向を定めるのが今回代表選の意味だ。 ところが、各候補がこの根本問題について明言しない。 基本路線を明確にせず、あいまいな対応、二枚舌対応ですり抜けようとして失敗したのが今回衆院総選挙。 共産党を含む野党共闘体制を構築して自公政治刷新を目指すのか。 共産党を排除して国民民主や維新と手を携えて第二自公の塊構築を目指すのか。 両者の相違は決定的であり、これを混在させたまま進むなら、主権者の不信は増大することがあっても低減することはない。 立憲民主党があいまい路線を継続して主権者の不信が増幅することを既得権勢力が大歓迎している。 鳩山友紀夫元首相との対談(アジア共同体研究所主宰YouTube動画「UIチャンネル」) https://bit.ly/39BTgmd 10月5日発売の鳩山友紀夫元首相、孫崎享氏、前川喜平氏との共著『出る杭の世直し白書(ビジネス社) https://amzn.to/3hSer8a のご高覧も賜りたい。 |
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