http://www.asyura2.com/21/senkyo284/msg/266.html
Tweet |
※2021年11月17日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年11月17日 日刊ゲンダイ2面
【よくもこんなボスを担げるものだ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 17, 2021
安倍派など茂木派など 自民党派閥の醜悪
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/ko068AeB5I
※文字起こし
衆院選で予想外の勝ちを収めた自民党は目下、党内の勢力拡大にシャカリキだ。“ポスト枝野”選びも盛り上がらない野党第1党の立憲民主党を尻目に、余裕すら漂う。
党内最大派閥の清和会は11日に細田派から安倍派(93人)へ衣替え。細田前会長が衆院議長に選ばれたタイミングで安倍元首相が9年ぶりに派閥に復帰し、満を持して会長に就いた。安倍派の看板が掲げられるのは実に30年ぶり、父親の安倍元外相が病に倒れて以来だ。
「派閥復帰、会長就任にあたって安倍元総理が『派の総意』にこだわったため、議長就任時の慣例で党や派閥を離れる細田さんが幹事会で後任に推挙し、全会一致で同意。安倍側近で事務総長を務める西村前コロナ担当相らの要請、総会での満場の拍手、という段取りを踏んで安倍派誕生と相成った。8年近くも総理をやったのに、派閥の領袖もなんて……。よくやりますよ」(中堅議員)
こんな陰口も聞こえてくるが、安倍は全く意に介さないのか、あるいは耳に入らないのか。早速ほえまくりだ。「清和政策研究会は半世紀にわたり日本の背骨を担い、ひたすら政策を鍛え、磨いてきた。さらに実践のため、団結して汗を流し続けたい」「党内最大の政策集団として責任を果たしていく決意だ」などと存在感を誇示。「総選挙が公示された日、北朝鮮がミサイル発射。中国は近年、急速な軍事費を背景に台湾に軍事的威圧をかけている。厳しい環境を直視することが求められている」「維新も国民民主党も憲法改正の議論については前向きです。議論の先頭に清和会が立とうじゃないですか」と大声を張り上げていた。
角栄彷彿の安倍元首相の動き
安倍が疑惑のド真ん中にいるモリカケ問題はくすぶり続けているし、「桜を見る会」をめぐっては検察審査会が元公設第1秘書ら2人を「不起訴不当」と議決。東京地検特捜部が改めて捜査している。「悪目立ちすれば検察を刺激するだけ。おとなしくして元総理の威厳を保てばいいものを」(与党関係者)と眉をひそめられてもお構いなしだ。
無能力者の集団と化した自民党の腐敗 |
政治評論家の本澤二郎氏は言う。
「小選挙区制で党本部がカネと公認権を握ったことにより、派閥の形骸化が進んできましたが、ここへきて21世紀型の派閥政治が復活した印象です。その象徴が安倍元首相の清和会会長就任、安倍派への衣替え。安倍元首相の動きは、ロッキード事件で追い込まれた田中角栄元首相を彷彿とさせる。権勢をふるってきた田中角栄は自身が率いた最大派閥の力をバックに、検察に対抗しようとあがいた。憲政史上最長の政権を率いた人物が逮捕、刑事被告人となりかねない現実がある。安倍元首相の痩せ方を見ても、その心労は想像を絶するものがあるのではないか。総裁選でかつて派閥を飛び出した子飼いの高市政調会長を担ぎ、河野広報本部長を潰し、岸田首相誕生の流れをつくったキングメーカーのように振る舞い、最大派閥の領袖となったのも、何としても火の粉を払いたいがためでしょう」
妙にギラついているのは、“ポスト岸田”を狙う茂木幹事長も同様だ。口利きワイロ問題は居直り、表舞台復帰に大ハシャギしていた甘利前幹事長が小選挙区で落選し、ナンバー2ポストが転がり込んできた。すると、所属する経世会(旧竹下派=51人)の茂木派への衣替えを強行。政界引退を表明していた竹下亘元復興相が9月に死去し、会長ポストは空席のままなのだ。新人議員の紹介が議題だった11日の会合で、茂木に近い笹川博義衆院議員らが「会長を決めるべきだ」と口火を切るも、参院の石井準一幹事長代理が「その前に役員を決めたらどうか」と反発。新藤義孝元総務相が「きょうの時点では『会長予定者』としよう」とまとめようとしたが、参院側の拍手はまばら。にもかかわらず、茂木は報道陣に「<会長になってくれ>との意見があり、私の下で人事を固め正式に発足する」と断言し、既成事実化した。
「経世会出身の幹事長は野中広務さん以来で、21年ぶり。経理局長には渡辺博道元復興相が就き、経世会が公認権もカネも握った。力を見せつける茂木さんになびくメンバーもいますが、政界引退後も参院竹下派に影響力を保つ青木幹雄元参院議員会長は『茂木会長』を了としない。事務所への出入りを禁じているほど遠ざけているのは、傲岸不遜な茂木さんの人間性に原因があるようです」(自民党関係者)
当選10回を数える茂木は東大経済学部を卒業後、丸紅に入社。その後、読売新聞を経てハーバード大ケネディ行政大学院に留学し、帰国してマッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務した。頭脳明晰なのは誰もが認めるところで、英語も堪能。政調会長、経産相、経済再生担当相、外相などを歴任し、その実力は折り紙付きだが、パワハラ体質でも知られる。週刊誌によれば、内閣府や外務省などの歴代担当者が申し送りしてきた“茂木対応マニュアル”には、海外出張などの際に「通常の接遇対応に加えて留意すべき点」がまとめられ、〈水は可能な限り「エビアン」を用意〉〈「タバコ喫煙可能場所リスト」を作成〉〈「メガシャキ」「葛根湯ドリンク」「ユンケル」の3本セットを日本から持参〉など、事細かく注意書きされているという。政治とカネの問題もある。昨年末、茂木の政治団体で1億2000万円の使途不明金があると共同通信に報じられたほか、選挙区で1冊600円の「衆議院手帖」や線香も配っていたという有権者買収疑惑もくすぶる。
安倍派にしろ茂木派にしろ、よくもこんなボスを担げるものだ。政治評論家の森田実氏はこう言う。
「自民党は国民を裏切り、国会軽視もはなはだしい。人徳のない政治家がのさばれば、政治はますます腐敗します。ひと昔前の経世会であれば、参院側が人徳も人望もない『茂木会長』など蹴っ飛ばして分裂したでしょうが、派閥は大きければ大きいほどいいという根性ナシがいるのも事実。政治家ほど信念が求められる職業もないというのに、もはや自民党は無能力者の集まりですよ」
「安倍終わり」麻生派転換
もともと自民党の派閥といえば国民愚弄の疑似政権交代でポスト欲しさの権力闘争・団交集団だが、それでもかつてのボスにはそれなりの力量、信念があったものだ。
「中選挙区時代の派閥は事実上の政党で、自民党は政党連合のような性格を帯びていた。派閥に新人が入れば幹部が教育し、選挙のやり方から政治家としてのマナーまで徹底的に指導して鍛え上げたものです。親分を総理総裁に押し上げようと激烈な派閥間抗争を繰り広げたため、カネがかかり過ぎる弊害も確かにあった。ですが、中選挙区時代は候補者一人一人が有権者に評価され、無所属でも勝ち抜ける環境だった。たくましい政治家が養成される側面もあったのです。それが小選挙区制への移行で候補者個人は重視されず、党首の人気が結果を左右するようになった。派閥の親分よりも総理総裁に忖度し、ゴマをすり、時には金を貢いでまで公認を得るヤカラまで出てきて、まるで“買われた命”みたいなヒラメ議員がいかに多くなったか」(森田実氏=前出)
コロナ失策で世論からも党からも見放され、1年で政権から引きずり降ろされた菅前首相もグループの派閥化をにおわせ、11日のグループ会合に珍しく顔を出した。こうした動きに岸田はピリピリしているという。二階元幹事長の失権で弱体化した二階派(44人)と菅グループがひと固まりになるとの観測も消えない。スネ傷、嘘つき、疑惑まみれの人でなしらが蠢く昨今の浅ましさと、こうした動きをシタリ顔で解説する大マスコミの派閥記者たちもどうかしているんじゃないか。
「かつてとは性質を異にする派閥をあたかも政策集団のように報じるのは、ちゃんちゃらおかしいですよ。領袖を尊敬して集うメンバーが一体どれほどいるか。いよいよ大宏池会構想が実現するかもしれません。岸田派(42人)を率いる岸田首相の悲願であり、安倍元首相の盟友で麻生派(53人)領袖の麻生副総裁も『安倍時代は終わった』とばかりに方向転換しようとしている。二階派、菅グループ、そして菅前首相が目をかける麻生派の河野広報本部長はどう動くのか」(本澤二郎氏=前出)
存続が危ぶまれる最小派閥の石原派(7人)や石破派(12人)は草刈り場になるのか。立憲の代表選より耳目を集める自民党派閥の醜悪。むなしい政治がいつまで続くのか。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK284掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK284掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。