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東京で第6波の兆候が…岸田首相「コロナ対策最優先」は看板倒れ、PCR検査拡充“条件付き”に後退
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/297415
2021/11/15 日刊ゲンダイ
日本は「検査体制を拡充」と重い腰を上げたばかり…(C)日刊ゲンダイ
新型コロナウイルス対策の全体像を取りまとめた岸田首相。12日の新型コロナ対策本部で病床の確保や無料検査の拡充などを打ち出したが、東京は早くも第6波の兆候を見せている。
14日の都内の新規感染者数は22人。3日連続で30人を下回ったが、油断は禁物だ。11日の都のモニタリング会議で専門家は、100%を超えると感染拡大の指標となる新規感染者数の増加比(対前週)について、〈7週間連続して50%台で推移していた増加比が、前回70%台、今回110%台に上昇し、100%を超えたことに注目すべきである〉と注意を促した。
東洋経済オンラインによると、1人の感染者が平均して何人に感染させるかを示す「実効再生産数」は都内で1.14(13日時点)。1週間前の0.88(6日時点)より高い。すでに第6波の“入り口”に立っている可能性がある。
「上昇傾向にあるかどうかはまだ評価できませんが、入り口である可能性は否定できません。冬を迎え、今後は50人台、100人台が続く恐れもある。第6波が襲来した後、結果的に『今が入り口だった』ということになるのではないか」(西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏=感染症学)
「検査と隔離」を徹底しないのは安倍・菅政権と同じ
感染再拡大を食い止めるには検査の徹底が必須だが、日本はようやく、岸田首相が「検査も抜本的に拡充します」と重い腰を上げたばかり。しかも、自民党総裁選では〈予約不要の無料PCR検査所の拡大と在宅検査手段の普及〉とうたっていたのに、12日に示した「全体像」では〈健康理由等でワクチン接種できない者を対象とする検査を予約不要、無料とできるよう支援〉〈感染拡大時には、無症状でも無料で実施できるよう支援〉ーーと「条件付き」に後退した。
今ごろになって検査体制を拡充しようとしている日本は、欧州に比べ周回遅れ。
例えば、英国は政府が無症状者を対象に〈1週間に2回検査を受けるのが望ましい〉として無料の抗原検査キットを配布。有症状者は誰でも、無料でPCR検査を受けられる。
「結局、感染症対策の基本である『検査と隔離』を徹底しないのは、岸田さんも安倍・菅政権と同じ。来る第6波を抑えられるとは思えません」(中原英臣氏)
岸田首相は感染対策を最優先に掲げるが、看板倒れに終わりそうだ。
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