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コロナ対策を見直すべき…ルートは飛沫感染ではなく「空気感染」 どうする、どうなる「日本の医」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/296859
2021/11/02 日刊ゲンダイ
外の席で食事を楽しむ人びと(ロンドン)/(C)ロイター
コロナ感染を防ぐには、どうすべきか。政府や専門家は3密対策を強調する。唾液や咳を介した飛沫感染、ウイルスに汚染された表面からの接触感染を回避するためだ。
実は、この主張は適切ではない。最近の研究により、コロナ感染の大部分は空気感染によることが明らかとなったからだ。空中に浮遊するエアロゾルを吸入することで感染が拡大する。
エアロゾルは、通常の呼吸を介して、肺胞から空中に放出される大きさ数マイクロメートルから数十マイクロメートルの粒子だ。コロナは、口腔や鼻咽頭よりも肺で増殖するため、エアロゾルには多くのウイルスが含まれる。
エアロゾルは小さく、いったん空中に放出されると、数時間にわたって空中を浮遊しながら拡散する。閉鎖的な空間であれば、空中に蓄積する。換気システムを通じて、上下のフロアに感染が拡大したケースも報告されている。
一方、咳・くしゃみ・会話を通じて放出される飛沫は、数百マイクロメートルと大きく、いったん放出されても20センチ程度以内で地面に落下する。地面に落ちると、もはや感染しない。
飛沫感染と空気感染は求められる対策が異なる。これまで、コロナ対策では6フィート(約1.8メートル)以上の社会的距離を保つことが重視されたのは、飛沫感染を重視したからだが、このような対策は空気感染には効かない。
空気感染対策の中核は換気である。換気効率が最も高いのは屋外だ。流行当初、中国・東南大学の医師たちが、記録が残っている7324例の感染者の感染状況を調べたところ、屋外で感染したのはわずかに1例だったというのもむべなるかなだ。
日本のコロナ対策は、これまでに発表された臨床研究の結果を踏まえ、見直しが必要だ。米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは今年6月、飲食店やオフィスに設置されるパーティションは、換気を妨げるため危険と報告している。このことは、権威ある米科学誌「サイエンス」が、8月27日号に掲載した「呼吸器ウイルスの空気感染」という総説の中でも紹介している。
大声で会話するから飛沫が飛びやすいという理由で、飲食店の営業を一律に規制することも意味がない。重視すべきは換気効率だ。これは、室内の二酸化炭素濃度などを測定することで推定できる。
医療ガバナンス研究所でも、二酸化炭素濃度モニターを購入し、各所で測定している。研究所内で複数の人で会議すると、二酸化炭素濃度はすぐに上昇するが、換気すれば程なく低下する。外出するときも携帯する。飲食店や交通機関の濃度は千差万別だ。
データは説得力がある。今冬は二酸化炭素濃度モニターを購入し、身の回りの濃度を測定していただきたい。個別具体的な対応が可能となる。
上昌広 医療ガバナンス研究所 理事長
1968年兵庫県生まれ。内科医。東京大学医学部卒。虎の門病院や国立がん研究センター中央病院で臨床研究に従事。2005年から16年まで東京大学医科学研究所で、先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰し、医療ガバナンスを研究。16年から現職。
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