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立憲と共産は野党共闘やらなきゃもっと負けていた…「“失敗論”は自公の思うツボ」と識者
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/296898
2021/11/02 日刊ゲンダイ
ここが、正念場(左から、立憲民主の枝野幸男代表と日本共産党の志位和夫委員長)/(C)日刊ゲンダイ
「野党共闘は不発」「共闘失敗」「共闘生かせず」――。1日の全国紙の朝刊はこぞって野党共闘について低い評価を下した。しかし、果たして今回の総選挙で野党共闘は本当に失敗したのか。
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都道府県庁がある中心部の1区は無党派層が多く与野党接戦になりがちだ。1区の星取表を前回と比較すると、2017年は野党が12勝35敗と大敗したが、今回は17勝30敗だった。17勝のうち、岩手、長崎、大分を除く14選挙区は野党一本化が実現していた。
前回、一本化できず自民に敗れ、今回一本化により野党が勝った選挙区は7つ(茨城、千葉、神奈川、兵庫、奈良、徳島、宮崎)もある。
30敗のうち6選挙区(宮城、秋田、山梨、長野、東京、愛知)は1万票差以内の惜敗。すべて野党共闘が成立していた。野党共闘が一定の効果を発揮したのは明らかである。
野党乱立72選挙区での勝利は6選挙区のみ
逆に野党乱立は与党を利し、トンデモ候補の当選を許すケースもある。東京16区ではがん患者や女性に対する暴言で知られ、落選危機が取り沙汰された自民・大西英男氏が当選したが、立憲と共産候補の票を足せば、大西氏の得票を上回っていた。
野党5党(立憲、共産、国民、れいわ、社民)が乱立したのは全国で72選挙区。与党に勝てたのは6選挙区に過ぎない。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)が言う。
「野党共闘を失敗と評価するのは間違っています。野党がまとまっていなければ、獲得できなかった議席もあるし、接戦にすら持ち込めなかった選挙区もあるでしょう。今回は競り負けた選挙区も少なくなく、力不足は否めない。選考方法など課題も多い。ブラッシュアップは必要ですが、野党が共闘に後ろ向きになれば、自公の思うツボです」
2013年の参院選1人区で野党は2勝29敗と惨敗。その後、野党共闘を進め、16年は11勝21敗、19年は10勝22敗と盛り返した。野党は「共闘」なくして、来年の夏の参院選挙は戦えない。
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