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忍び寄る新型コロナ第6波の恐怖…海外事例から浮上する「2つの懸念」を上昌広氏が解説
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/296521
2021/10/26 日刊ゲンダイ
英国は新規感染者が5万人、再び感染拡大…(朝の通勤風景=ロンドン)/(C)ロイター
新型コロナウイルスをめぐって、海外で気がかりな事象が2つ起きている。必ず来ると言われる第6波が心配になってきた。
【デルタプラス】
ワクチン接種率7割を超える英国は新規感染者数が4万〜5万人と再び感染が拡大中だ。保健当局が警戒を強めているのがデルタ株から派生した「デルタプラス」だ。デルタ株より10〜15%感染力が強い可能性を指摘する専門家もいる。急速に拡大し、すでに感染者の10%を占めるという。
23日まで死者数が5日連続過去最多を更新したロシアでもデルタプラスが確認されている。
「感染力が強い変異株が先行株に置き換わるケースは日本の第4波、第5波でも起きました。デルタプラスが第6波の流行の主流になる可能性は否定できません」(医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏)
英国でデルタプラスがシェアを伸ばしていった場合、日本の水際対策を強化して食い止める必要がある。アルファ株やデルタ株では政府は何もしなかった。松野官房長官はさらなる水際緩和に前向きな意向を表明しているが、デルタプラス次第で規制強化へと方向転換できるのか。
3回目接種も後手対応(堀内ワクチン担当相)/(C)日刊ゲンダイ
【ブースター接種】
世界で最も早くワクチン接種を実施したイスラエルでは、効果が薄れるのも早かった。夏に感染が再拡大し、致死率も上昇。大急ぎで3回目接種を進めた結果、致死率は大幅に低下したという。
「イスラエルは感染者数よりも致死率を重視しているようです。時間が経過し、ワクチンの効果が低下することで高齢者や基礎疾患持ちの人は死に至ると察知して、イスラエルは5月ごろ、ブースター接種に踏み切りました。現在、日本ではワクチン接種に余裕が出てきている。死亡リスクの高い人に対して、すみやかに3回目接種を行わないと、手遅れになります」(上昌広氏)
政府は年内に医療従事者、年明けに高齢者を対象に3回目接種を始める方針だが、第6波に間に合うのか。ちょっとは海外から学んではどうだ。
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