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※2021年10月13日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年10月13日 日刊ゲンダイ2面
【もう正体が見えた薄っぺら】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) October 13, 2021
「成長も分配も」という詐欺師の口上
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/pDtVFyS3pJ
※文字起こし
岸田政権がスタートしてからまだ1週間。始まったばかりだ。
ところが岸田首相は、総裁選で掲げていた“目玉政策”をいきなり撤回、棚上げしている。わずか就任1週間で看板政策を引っ込めるのは異例のことだ。立憲民主党の辻元清美副代表が「1週間で白旗をあげてどうするんですか」と国会で呆れたのも当然である。
総裁選で「新しい資本主義」という壮大な構想を掲げた岸田は、格差是正や分配重視を前面に打ち出し、その具体策として“金融所得課税の強化”を実施すると公約していた。金融所得課税は、金持ち優遇と批判を浴びている税制である。
ところが、10日のテレビ番組で「当面、金融所得課税に触ることは考えていない」と封印、11日に行われた代表質問でも「分配政策としてやるべきことはたくさんある」と、金融所得課税の強化を引っ込めてしまった。
どうせ株価下落に慌てふためき、党内と財界の反対の声に抗しきれなくなって凍結してしまったのだろう。
しかし、金持ち優遇の見直しは総裁選時に訴えていた数少ない具体策だったはずだ。格差是正の象徴だった。撤回してどうやって「新しい資本主義」を実現させるのか。総裁選の時に掲げていた「令和版所得倍増計画」にいたっては、いつの間にか消えてしまった。
この1週間で分かってきたことは、総裁選で「新しい資本主義」という大風呂敷を広げていたが、その中身は空っぽだったということだ。なにしろ、いつまで待っても具体策が出てこない。
「すべて総裁選に勝利するためだったということです。国民の多くは“安倍政治”からの脱却を求めている。そこで、かつて所得倍増を掲げていた『宏池会』のイメージをふりまけば有利だと考えたのでしょう。でも、付け焼き刃だから底が浅い。予算委員会の開催を嫌がったのも、具体策がないと発覚することを恐れたからでしょう。そもそも、本気で格差是正や、分配重視といった宏池会らしい政策を実行しようと考えていたのかどうか。本気だったら、高市早苗さんを政調会長に就けないはずです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
どうやら、コロナ対策の目玉だった<予約不要の無料のPCR検査所の拡大>も断念してしまったようだ。
それにしたって、たった1週間でメッキがはげるとは、薄っぺらいにも程がある。
“超格差”を生んだアベノミクス継続を明言 |
いかに、この男が薄っぺらいか、よく分かるのが、コロコロと変わる「分配」と「成長」を巡る発言だ。
総裁選中は分配を最重視していた。先月29日の総裁選後の会見では、「分配なくして次の成長もなし。これもまた偉大な事実だ」と語っていた。分配の財源についても「当面は国債に頼らざるを得ない」と、借金をしてでも分配を優先すると約束していた。
ところが、2週間も経たない10日のテレビ番組で「成長なくして分配はない。まず成長をしっかり考えていく」と“成長優先”に百八十度、方針転換している。「国あっての国民」と「国民あっての国」とでは正反対なのと同じだ。
その揚げ句、11日の代表質問で、野党から分配より成長を優先する姿勢を責め立てられると、苦し紛れに「『成長も分配も』が基本だ」などと言い出す始末だ。これじゃ、詐欺師の口上である。ほとんど「元本保証と超高利回り」をうたう怪しげな金融商品と一緒だろう。
そもそも、岸田が総裁選の政策集に書き込んだ「成長と分配の好循環」は、安倍元首相がこれまで衆参本会議で55回も使った言葉とまるきり同じ。
岸田は「新しい資本主義」なんて言っているが、やることは、結局、アベノミクスの継続なのではないか。実際、所信表明で強調した「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進」は、アベノミクスの「3本の矢」と一言一句違わない。共産党の小池晃書記局長は「三番煎じの出がらしだ」と批判していたが、その通りだ。どこが「新しい資本主義」なのか。
しかし、アベノミクスを続けて岸田が掲げる「中間層への手厚い分配」が実現できると本気で思っているのか。政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「一握りに富が集中し、“超格差”を生んだのがアベノミクスです。非正規社員が増加し、トリクルダウンも起きなかった。『成長』すれば『分配』できるという考えは、絵に描いた餅だともはや証明されている。そもそも、岸田首相は、新自由主義からの脱却や所得倍増など、アベノミクスとは違う道を目指すと言ってきたはずです。総裁選中、主張を聞いた多くの国民がそう思ったでしょう。この期に及んでアベノミクスを継続するなど、とても理解できません」
岸田が総理に就いた意味は一体何だったのか。
「岸田カラー」はどこにもない |
いったい、この政権のどこに岸田カラーがあるのか。組閣人事も党人事も“安倍・麻生・甘利”の3Aに忖度し、岸田カラーはほとんど見えなかった。総裁選で掲げた「新しい資本主義」まで中身が空っぽだとすると、岸田カラーは本当にどこにもないことになる。
かつて小渕恵三元首相は、相手の主張をなんでも受け入れ“真空総理”などと揶揄されたが、それでも高い熱意で沖縄サミットを実現させ、外相時代には外務省の強い反対を押し切って対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)を締結している。
はたして岸田カラッポ総理に本気でやりたいことや、実現させるための熱意や知恵があるのだろうか。4年7カ月も外相をやっていたが“岸田外交”と呼べるものは1つもない。安倍官邸の指図通りに動いていただけだ。
以前は「選択的夫婦別姓制度」の導入にも積極的だったのに、首相に就いた途端、3Aの怒りを恐れて一転、消極的になっている。
本人は「特技は人の話を聞くこと」などと胸を張っているが、要するに、自分というものがなく、ただの「御用聞き」なのではないか。
結局、人の話を聞いているだけの岸田が首相では、3Aの傀儡政権になるだけだ。安倍・菅政権の9年間と何も変わらない。
「3Aの声に耳を傾けてばかりでは、いずれ収拾がつかなくなり、迷走するだけです。キングメーカーが1人ならまだしも、忖度する相手が3人もいたら、支離滅裂になり、何をやりたいのか、何を目指すのか、よく分からない政権になってしまうでしょう。外交・安全保障でトンデモナイ間違いを犯してしまう恐れもあります。岸田首相の出身派閥・宏池会は穏健保守を掲げ、国民のコンセンサスを重視することをよしとする名門派閥です。本来、安倍元首相が牛耳る細田派(清和会)とは水と油です。庶民の生活は破滅に向かってしまうのではないか」(本澤二郎氏=前出)
中身空っぽの男に、この国のトップは任せられない。
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