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赤木雅子さん「岸田総理への手紙」を立憲・辻元清美議員が代表質問で全文読み上げ 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/295844/2
2021/10/11 日刊ゲンダイ
手紙を手にする辻元衆院議員(提供写真)
辻元清美さん。国会で総理大臣に厳しく迫る“闘う”議員。政治にうとい私でも名前を知っている。(「私」は赤木雅子さん=以下同)
その辻元さんから人づてに連絡があった。私の夫、赤木俊夫のことを国会で質問してくれるという。夫は財務省で公文書の改ざんをさせられ、命を絶った。でも財務省の調査報告書にはその事実が書かれていない。私は再調査をお願いしているけど、国は応じてくれない。
それを国会で岸田総理大臣に問いただすからメッセージをいただけませんか、というお話だった。
総理大臣に言葉を伝えてもらえるなんてありがたいお話だ。でも私は怖かった。辻元さんは国会でもネットでもよく攻撃を受けている。メッセージを預けたら私も攻撃されるだろう。折角だけどお断りしてしまった。
でも、これをきっかけに私は自分で岸田総理大臣に直接手紙を出した。想像以上に大きく報道され、話題になった。驚いたのはヤフーニュースの「みんなの意見」。衆院選で重視するテーマは? という質問に「森友問題の再調査」と答えた人が4分の1で断トツの1位だ。
そして辻元さんからまた連絡が。国会の代表質問で手紙を全文読み上げて岸田総理に見解を聞くという。そこまでしてくださるのに逃げる訳にはいかない。9日、大阪・高槻市の地元事務所を訪ねた。
会うなり盛り上がったのは2人とも同じピンクのマスクだったこと。「あ〜同じだ!」と笑う姿は闘士のイメージとは程遠い。携帯のカバーも身の回りのどれもがピンク。男ばかりの中で頑張ってるけど、本当は可愛い人なんだと感じた。辻元さんは怖くない。怖いのは辻元さんや私を攻撃してくる人たちなんだ。
「私の裁判人生に、やっと女性が現れた」
うちとけたところで辻元さんは私の目を見て「一人で暮らしてるの?」。その言葉に、一人で闘う女性同士の心遣いを感じた。辻元さんも攻撃されれば傷つくし怖いこともあるだろう。私も同じだ。政界も裁判も財務省も周りは男性だらけ。男性に囲まれる圧迫感、攻撃される恐ろしさ。女性同士だからこそわかりあえる。私の裁判人生に、やっと女性が現れた……。
辻元さんの代表質問は11日の午後3時前後。私の総理への手紙が読み上げられる。NHKが全国に生中継する。岸田総理もだけど、全国の女性の皆さんが聞いてくださったらうれしい。
相澤冬樹 ジャーナリスト・元NHK記者
1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。
【国会中継】衆院本会議 立憲・枝野代表らが代表質問(2021年10月11日)
※2:24:42〜 辻元清美議員代表質問、「岸田総理への手紙」読み上げ
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