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※2021年10月9日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年10月9日 日刊ゲンダイ2面
【アベノミクス批判封印】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) October 9, 2021
ヘタレ岸田首相 空っぽ所信表明の腰砕け
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/0xQH5bzONL
※文字起こし
「ピンチをチャンスに変え、我々が子供の頃に夢見た、わくわくする未来社会を創ろうではありませんか」
「明けない夜はありません。国民の皆さんと共に手を取り合い、明日への一歩を踏み出します」
8日、第100代内閣総理大臣として、初めての所信表明演説に臨んだ岸田首相。頼りない印象を払拭するかのように、早口で声を張り上げていたが、演説の中身はボンヤリしていて具体策ゼロ。こんなんで国民が「わくわくする未来」を思い描けるわけがない。総裁選で掲げ、岸田の売りだったはずの「令和版所得倍増計画」も原稿から消えていた。それで「新しい資本主義」と言うのだが、自身の経済政策について、岸田が真っ先にこう説明したのには耳を疑った。
「最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げます」
「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努めます」
どこかで聞いたようなフレーズ――。安倍元首相の演説原稿とウリ二つではないか。岸田の経済政策は結局、アベノミクスの焼き直しということだ。
「岸田首相は新自由主義からの脱却を訴えていますが、その一方でアベノミクスを評価すると言っているのだから支離滅裂です。格差を拡大させる新自由主義から分配重視に変えるという理念はいいのですが、それなら市場原理主義の大罪や行き過ぎた規制緩和を徹底糾弾し、まずはアベノミクスとの決別を宣言すべきです。
そうした総括や反省もなく、安倍元首相に気を使うような表現に終始しているようでは先が思いやられる。この調子では、リベラルな宏池会らしさを発揮することもなく、安倍政治の延長に終わりそうです」(政治評論家・本澤二郎氏)
ヘタレの岸田は、4日の就任会見で言及していた「金融資産課税の強化」も所信演説では封印。投資家心理への影響を考慮したようだが、そもそもマーケットは岸田政権に何の期待感も持てないでいる。だから、総裁選勝利のご祝儀相場もなく、8日連続で株価が下がり続けたのだ。
また口先だけの政治が続く
8日の東京株式市場も、前日の米国市場が上昇したことを受けて前場は前日比597円31銭高まで持ち直したものの、午後2時からの所信表明が近づくにつれてズルズル下げ、岸田の演説を受けてもう一段下げて、前日比370円73銭高で引けた。
「経済政策では新自由主義から分配重視に転換する姿勢を強調してはいましたが、それをどうやって実現するかの道筋が分からない。ゼロ成長の日本では、分配するにもパイに限度がある。足りない分は財政出動で賄うのでしょうか。それもさっそく、現職の財務次官が文芸春秋誌で『国庫には無尽蔵にお金があるかのような話ばかりが聞こえてくる』『このままでは国家財政が破綻する』と批判しています。分配の原資がなければ増税ということになりかねません。そこをハッキリさせないと、政策の実現性に乏しい。『成長と分配の好循環』は安倍元首相も唱えていましたが、中小企業はそう簡単に賃金を増やせない。口先だけの政治が安倍政権から続いているように感じます」(経済評論家・斎藤満氏)
安倍元首相は大企業にベースアップを要請するなど“官製春闘”のプレッシャーまでかけて賃上げを演出していたが、実質賃金は下がり続けている。気づいたら給与水準が欧米の半分程度の貧しい国になっていた。
安倍・菅政治と違う部分を探す方が難しい |
経済政策だけでなく、岸田の所信表明からは安倍・菅路線と違う部分を探す方が難しいくらいだ。
「ミサイル防衛能力など防衛力の強化」「普天間飛行場の一日も早い全面返還を目指し、辺野古沖への移設工事」「条件をつけずに金正恩委員長と向き合う決意」……。なぜ踏襲するのか、どこまで本気で言っているのか、安倍・菅政権を踏襲するだけで岸田の真意が分からない文言が並んだ。
菅前首相が掲げた「2050年カーボンニュートラル」はむしろ後退だ。菅政権で策定した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」は「温暖化対策を成長につなげる、クリーンエネルギー戦略」に書き換えられた。濁点があるかないかで大違い。グリーン=再生可能エネルギーではなく、「クリーンエネルギー」とは原発再稼働を進めるという意味だ。
「所信表明では『被爆地広島出身の首相として、核兵器のない世界を目指す』とも言っていた。それなのに原発再稼働だから、本気度を疑わざるを得ないし、東日本大震災の原発事故から何を学んだのかと言いたくなる。しかも、同じ日に発表された自民党の政権公約には、防衛費をGDP1%にこだわらず『2%以上も念頭』と書かれている。安倍元首相と思想が近い高市政調会長の主張を取り入れた形ですが、この公約は岸田総裁も了承しているのです。軍拡路線なのか、平和主義なのか、フラフラしすぎでまったく信念が感じられません。自民党内ではハト派とされる宏池会の岸田首相でもこうなのだから、ハッキリしたのは自民党政権である限り何も変わらないということです。候補者一本化で立ち向かう覚悟もない野党の不甲斐なさに助けられて、巨大与党にあぐらをかき、金権まみれ幹事長でも選挙に勝てるとタカをくくっている。安倍・菅路線が続けば国民生活は苦しくなる一方です」(本澤二郎氏=前出)
本格論戦もないまま衆院選に突入
岸田政権発足を受け、共同通信が実施した世論調査では、「安倍・菅政権の路線を転換すべきだ」が69・7%に上った。こう回答した人たちは、岸田の所信表明に納得しているのか。岸田政権で何か変わると考えているのだろうか。
岸田は「国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明」と言うが、言葉を丁寧にすればいいという話ではない。
所信表明演説を受け、週明けの11日から衆参両院で各党の代表質問が行われる。立憲民主党など野党は、甘利幹事長の現金授受問題など「政治とカネ」問題を徹底追及する構えだが、本格的な論戦もないまま、14日には衆院解散で総選挙になだれ込むことになる。
岸田政権に対する判断材料は少ない。まだ何もやっていないからだ。ただ、今回の所信表明でキングメーカーの顔色をうかがう岸田の腰砕けはよく分かった。
表紙をすげ替えるだけで前例踏襲なら自民党政権の首相は人型ロボットの「ペッパーくん」でも十分、務まる。嘘と利権にまみれた自民党政権の安倍・菅路線継承で本当にいいのか。有権者はしっかり判断する必要がある。
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