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日大背任事件“アベ友”逮捕が狼煙なのか…自民党「3A」が怯える菅前首相の反撃開始説
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/295799
2021/10/09 日刊ゲンダイ
官房長官時代の菅前首相(C)日刊ゲンダイ
「これが反撃の狼煙なのか……」
日本大学医学部付属板橋病院(東京・板橋区)の建設工事をめぐる背任事件を受け、永田町でこんな声が流れている。
同事件では、東京地検特捜部が7日、同大理事で関連会社役員の井ノ口忠男(64)と医療法人「錦秀会」(大阪市)の籔本雅巳前理事長(61)の両容疑者を背任容疑で逮捕。今後、事件の全容解明に向けた本格的な捜査が始まるとみられるが、永田町が注目しているのは、逮捕された籔本容疑者が安倍晋三元首相(67)と親しい関係にあったことだ。
「籔本容疑者は安倍さんが首相時代の新聞動静にも頻繁に登場し、2人で並んだ写真もネット上でみられる。誰が見ても2人が親しい関係と思うでしょう。良し悪しは別として、これまでの検察であれば、まずは官邸にお伺いを立てていた案件ですが、今回はあっさりと逮捕されてしまったため、与党議員らは『ん?』と。そこで、もしかして『ガースーの反撃開始か』といううわさが流れているのです」(与党担当記者)
「ガースー」とはもちろん、菅義偉前首相(72)のことだ。歴代12番目の短さで首相の座を追われ、支持を明言した河野太郎・前規制改革担当相(58)も総裁選で敗れるなど、今や無役の一兵卒となった。総選挙の当選も難しいのではないかと「引退説」も流れているが、意外なことに本人は意気消沈するどころか元気ハツラツだという。
「無役だから注目されていないということもありますが、『元気』という情報だけで菅さんの詳しい動静が何も伝わってこない。これはかなり不気味ですよ。官房長官時代、森友、加計問題を闇に葬り去り、桜を見る会の疑惑の追及をかわすために奔走した菅さんにとって、第二次安倍政権以降の長期政権を支えたのは『俺のおかげ』と自負しているでしょう。そんな功労者を引きずり下ろした安倍、麻生、甘利の『3A』を苦々しく感じているのは間違いありません。それこそ、これまでの悪事が書かれた岸田ノートならぬ、菅ノートを出したら……。菅さんの性格を考えると、このまま黙って引き下がるとは思えないのです」(前出の与党担当記者)
福田赳夫元首相の秘書を務めた中原義正氏がこう言う。
「菅ノートの存在はともかく、安倍政権で起きた数多くの悪事については頭の中にすべて叩きこまれているだろう。甘利幹事長のUR(都市再生機構)をめぐる現金授受もそうだし、森友疑惑、桜を見る会の問題も全容を知っているはずだ。岸田首相のおひざ元である広島の参院選をめぐる1.5億円の使途についても、自分が関わっていたのだから言うに及ばず。つまり、『3A』の弱みを握っているのも同然で、今後、その情報をどう効果的に使うか考えていても不思議ではない。二階前幹事長と組んで“逆襲”に出る可能性もあるだろう」
「政界、一寸先は闇」である。
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