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岸田文雄が「宏池会」の看板を投げ捨てて手にした総理総裁の座 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/295668
2021/10/07 日刊ゲンダイ
宏池会の会合に臨む岸田文雄首相(C)日刊ゲンダイ
岸田文雄は確かに総裁選で勝利を得たのだが、そのために彼が、自らが9代目を務める「宏池会」の看板を投げ捨てなければならなかったのは、運命の皮肉というほかない。
これは、単なる皮肉というよりも、岸田政権が初めから抱え込むことになった深刻な矛盾であり、それが悪い方向に展開すると政権そのものが短命に終わるだろう。
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本来の話は逆さまで、安倍晋三とその亜流の菅義偉のチンピラ右翼風の対外強硬路線や対内強権主義に国民がウンザリしている中で、吉田茂に発して池田・大平・宮沢・加藤紘一と引き継がれてきた穏健リベラル主義こそが自民党の保守本流なのだという旗印を鮮やかにして、アベスガの9年間の流れを断ち切るのでなければならなかった。
例えば、岸田が総裁選中に主張した「敵基地攻撃能力を備えるべき」という議論は、安倍やその周りの軍事的タカ派がさんざん言い募ってきたことで、いくら安倍や細田派の支援が欲しいからといって、宏池会の血を引く者がこんなことを口走ってはいけない。
しかも、はっきり言って「敵基地攻撃能力」という用語自体が今は時代遅れで、北朝鮮でさえも近頃は地上基地の固定された発射台からミサイルを撃とうなどとは思っておらず、トラック型や鉄道車両型の移動式発射台や海中の潜水艦から発射するSLBMの技術を蓄えている。敵基地での準備を衛星察知して発射前に打撃しようとすること自体が無意味だというのが軍事常識だ。
外相経験の長い岸田が、安倍らのこういう議論をたしなめて、日本はあくまでも外交力でこういう危険を除去していくのだと言えば宏池会らしいのに、一知半解で勇ましいことを言っているのでは、まったく話にならない。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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