http://www.asyura2.com/21/senkyo283/msg/250.html
Tweet |
自民党の政治家たちは完璧な“バブル”の中に生きている 総裁選めぐるドタバタで見えた本質 特別寄稿
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/294969
2021/09/19 日刊ゲンダイ
国民をバブル越しにしか見ていない(C)日刊ゲンダイ
自民党総裁選に出馬もできず、解散総選挙も人事刷新もできず、菅首相が退陣に追い込まれました。そこに至る過程や、総裁選に誰が立候補するのか、派閥はどうするのかなど一連のドタバタの中で、自民党という政党の本質がハッキリ見えました。
それを象徴する言葉は「バブル」。コロナ禍で開催された東京オリパラで、感染爆発を防ぐために導入されたバブル方式のことです。
オリパラでは、大会施設を「泡」で包み、外側と遮断するから完璧だと宣言していたわりに、泡はもろかった。選手や業者が内と外を行き来していることが分かり、綻びが生じました。それとは対照的に、絶対に綻びない強靱なバブルの中に生息しているのが自民党の政治家たちなのだと、総裁選をめぐる騒動でつくづく思いました。
完璧な泡の中にいるから、コロナの、この大変な状況下でも、何事もないかのように当たり前に党則に従って総裁選を実施する。そして、内輪でチマチマとした駆け引きに血道を上げる。さらには、総裁選の結果いかんで、衆院選に向けたスケジュールを、自分たちの都合のいいように決めようとしている。総裁選より国会を開いて、国民のためにいまできることを超党派で考えるべきだ、という発想は一切出てこない。
安倍前政権も菅政権も、どうしてまともな国会論戦ができず、あんなにチンプンカンプンなことを言うのか、世間と感性が噛み合わないのか、ずっと疑問でしたが、いま、この「バブル」という言葉が出てきて、初めてその理由を理解しました。バブルの中に生きている彼らは、バブル内でしか通用しない言葉をしゃべり、バブル越しにしか、我々外の者を見ていないのです。だから、外側にいる者にとってはあり得ないことでも、彼らは何の矛盾も不可思議さも感じない。
政権与党として長らくバブル内にいることで、内部の空気はよどみ、毒性が充満しています。それでもバブルの中の繁栄を謳歌している集団は、我々とは違う空気を吸って平然と生きている。そんな人たちに、これ以上、この国の政策責任を担わせるわけにはいきません。それを、改めて確信した次第です。
野党も、「スカノミクスおやじ」という打倒すべき的がいなくなって焦っている場合じゃない。アホやスカがいなくなっても、バブルは厳然として存在しています。鉄壁のバブルのどこに攻め込む余地があるのか、知恵を絞ってほしい。スカの次が誰になろうが、バブル人間たちに政権を任せておいたら日本人の命が危ない。そんな構えでいてもらいたい。問題意識をしっかり共有して、野党が一致団結する格好のチャンスなのかもしれません。
浜矩子 同志社大学教授
1952年、東京生まれ。一橋大経済学部卒業後、三菱総研に入社し英国駐在員事務所長、主席研究員を経て、2002年から現職。「2015年日本経済景気大失速の年になる!」(東洋経済新報社、共著)、「国民なき経済成長」(角川新書)など著書多数。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK283掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK283掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。