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※2021年9月16日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年9月16日 日刊ゲンダイ2面
【お笑い自民党総裁選】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) September 16, 2021
ヘソが茶を沸かすポエム大臣の党改革
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/0Dp4hOaojy
※文字起こし
「ポスト菅」を決める自民党総裁選が17日、告示される。勝つのはイの一番に手を挙げた岸田文雄前政調会長か、最右翼とされながら所属する麻生派の全面支援を得られない河野太郎ワクチン担当相か。高市早苗前総務相のマサカの勝利があるのか。20人の推薦人集めに奔走する野田聖子幹事長代行はエントリーにこぎつけられるのか。
投開票を迎える29日まで、「選挙の顔」を選ぶお祭り騒ぎが続くことになる。
早々に名乗りを上げた岸田、河野、高市は連日のようにテレビに出演して顔を売り、政策の小出し発表で話題をつくり、マメマメしくツイート。「我こそは」と大声を張り上げているが、安倍・菅政治にケジメもつけられない連中が目くらましの改革や政策転換をにおわせるバカバカしさといったらない。キングメーカー気取りで存在感誇示に躍起の安倍前首相と思想信条ならびに思惑が一致し、初出馬にこぎつけた「アベ印」の高市はさておき、本命視される岸田と河野の薄っぺらさにはア然である。最大派閥の細田派に影響力を持つ安倍、その盟友で第2派閥の麻生派を率いる麻生財務相の顔色をうかがい、独自の主張はどんどん鳴りを潜めている。
止まらない岸田の右ブレ |
岸田は出馬表明会見で傍若無人な二階幹事長を狙い撃ちにした党人事改革をブチ上げ、弱肉強食の新自由主義を否定するなど、イケイケドンドンで株を上げていたのに、頼りにする安倍が高市擁立に動いた途端、急ブレーキ。安倍の急所である森友疑惑をめぐる再調査も「考えていない」と修正し、憲法改正にも意欲を見せ、敵基地攻撃能力保有や防衛費増大に前のめりの右ブレ。「令和版所得倍増」と称して政治による分配を語りながら、格差を拡大させたアベノミクスを継承するという節操のなさだ。15日はJA関係者とのオンライン会合で「新自由主義的な政策からの転換を掲げており、地方や農業を守ることに軸足を置いた政策を進めていきたい。みなさんの所得を引き上げることで国民の一体感を取り戻したい」と言っていたが、この国の経済も社会もおかしくした安倍・麻生に頼ること自体が論理破綻だ。日和見による矛盾は日に日に大きくなり、胆力のなさも再び浮き彫りである。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
「岸田、河野両氏とも森友疑惑の再調査を『必要ない』としています。安倍政権下のスキャンダルにメスを入れずして、どこが改革なのか。9年間に及ぶ安倍―菅政権の総括も避けている。数々の疑惑を抱え、新型コロナウイルス対策で失策を重ねた安倍・菅政治をどう評価するのか。決別するのか否か。この点をハッキリさせない限り、どちらが新総裁に選ばれても傀儡とのそしりは免れません」
次期総裁は事実上、次期首相だ。朝日新聞の世論調査(11、12日実施)では、「次の首相は安倍前首相や菅首相の路線を引き継ぐ方がよいか」との質問に「引き継がない方がよい」が58%を占め、「引き継ぐ方がよい」の28%をダブルスコアで上回った。自民支持層でも「引き継がない方がよい」は43%で、「引き継ぐ方がよい」の44%と拮抗している。安倍・菅路線の清算を求める声が強いのは明らかだ。
「改革志向を持ってる同志」は過去不問 |
「異端児」「改革派」と評されてきた河野も往時の威勢を失い、馬脚を現している。3・11以前からの持論だった脱原発も、女系天皇容認も封印。ワクチンの供給不足による混乱は棚に上げ、口を開けばご都合主義の手柄自慢だ。「実行力、突破力というところは誰にも引けを取らないと思っている」「調整力においても優れているのではないかと自負している」「やはり河野太郎でなかったら、ワクチンはここまで来なかっただろう」――。繰り返される自画自賛。辟易するほどの自己愛ダダ漏れ。経験したことのない第5波の最大要因は菅首相のワクチン一本足打法だが、米メーカーと直接交渉したと言う河野がその危うさに気づかなければおかしい。この男は紛れもないコロナ失策の共犯なのだ。
そんな河野を支える応援団筆頭が、同じく閣内にいる小泉進次郎環境相なのも何をかいわんやだ。退陣表明した菅を「こんなに仕事をした政権はない。1年間でこんなに結果を出した総理はいない」と涙ながらに絶賛して失笑された進次郎は14日、地元の神奈川県横須賀市で会見を開き、河野支持を発表。「突破力は群を抜いている」と持ち上げ、「コロナ禍で日本も世界も変わる時に、自民党も変わらなければいけない。誰が党風一新できるか、答えは明らかだ」と力強く訴えた。しかし、肝心なところは「進次郎大喜利」でゴマカシだ。
森友再調査を不要とし、細田派や麻生派の警戒を意識して脱原発を封印した河野の姿勢について問われると、「政治家というのは限られたエネルギーとリソースをどこに最も集中をさせるのか。その集中と選択というものが必ずあります。河野さんは最も傾注すべきところを考えながら発信されたと思いますので、河野さんはちゃんとやってくれると信じています」。この文脈ではエネルギーとリソースは同義ではないのか。「森友再調査は優先順位が低いのか」との再質問には、「河野さん、私もそうですけれども、未来の、将来に向けた課題に最大のリソースを割きたいと。そういう改革志向を持っている同志ですから、そちらに私はリソースを割いていく。そういう判断だと思います」。
過去なくして、現在も未来もない。「改革」を振りかざし、歴史を軽視した安倍政権と全く同じだ。ヘソが茶を沸かすポエム大臣の「党改革」の正体見たりである。
世代交代、女性活躍でガス抜き |
お笑い草の自民党総裁選は13日間、繰り広げられる。19都道府県で緊急事態宣言が発令中のため、地方遊説や街頭演説は実施されないが、オンラインの政策討論会などのイベントは盛りだくさん。
全人口の1%ほどしか投票権を持たないが、メディアジャックするのは必至。見れば見るほど、これは壮大な国民だましの猿芝居だ。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「岸田氏と高市氏は安倍政権で、河野氏は安倍―菅政権で要職に就いている。この9年間の国政を批判すれば自分にも跳ね返るリスクをみな抱えています。石破茂元幹事長の不出馬によって政権を真正面から批判する論戦を仕掛けるような候補者は立たず、安倍・菅政治に対する評価の争点化は回避されるでしょう。お祭り騒ぎのドサクサで、負の遺産が吹き飛べば自民党にとって御の字です。安保闘争で岸内閣が倒れ、経済路線の池田内閣が誕生したのが象徴的で、危機に直面した自民党は『表紙』をガラッと変える疑似政権交代で世論をガス抜きし、多くの場面を乗り切ってきた。世代交代や女性活躍を演出できる今回の総裁選でも錯覚を引き起こせば、その先に控える衆院選で有権者がリアルな政権交代を求めることはないと踏んでいるのでしょう。総裁選はペテン装置なのです」
自民のもくろみ通り、下落の一途だった政党支持率は持ち直してきている。
野党は相変わらず影が薄い。政権交代の機運がついえたら、その責任の一端は野党にもある。
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