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※AERA 2021年9月13日号 紙面クリック拡大
共産・志位和夫委員長が「野党共闘」に本気 「国民民主党とも協力」政権交代目指す
https://dot.asahi.com/aera/2021090900077.html
2021.9.12 08:00 AERA dot.
インタビューに答える志位和夫委員長。「本気の共闘の態勢をつくり、政権交代、新しい政権をつくる選挙にしていきたい」/8月30日、日本共産党本部(撮影/写真部・高野楓菜)
菅義偉首相が3日、一転して自民党総裁選に出馬しないと表明。衆院選が迫る中、「野党共闘」はどうなるのか。AERA 2021年9月13日号で、共産党・志位和夫委員長(67)に聞いた。
* * *
──衆院選では、共産党は「野党共闘」を強くアピールしています。特に立憲民主党には、かねて「野党連合政権」を呼び掛けてきました。
菅自公政権への批判が国民からこれだけ広がっていたわけですから、野党の姿勢も問われていると思います。
──「共闘」となると、政策はどうしていきますか。
わが党は、新自由主義からの転換、気候危機の打開、ジェンダー平等、憲法9条を生かした平和外交、立憲主義の回復などを争点として訴えていきます。他の野党と、かなりの部分で方向性は一致すると思います。
──では、一致できない部分はどうしますか。特に日米安保条約に関しては、共産党は「廃棄」ですが立憲民主党は「日米同盟を外交の基本」としています。天皇制についても、共産党は「天皇制のない民主共和制」を目指し、一方の立憲民主党は「象徴天皇の維持」を掲げています。
政党が違うのだから、政策が異なるのは当たり前です。不一致点は共闘には持ち込みません。共闘は一致点を大切にして前進させるという立場を堅持します。天皇の制度については、天皇条項も含め「現憲法の前文をふくむ全条項を守る」ということがわが党の立場であり、この点では一致するでしょう。
■閣内外の協力あり得る
新自由主義からの転換で言えば、昨年5月、立憲民主党の枝野幸男代表とオンライン討論会でご一緒した時、枝野代表は、新自由主義から抜け出していくことが重要だと思っているとおっしゃっていました。この点でも方向性は共有できるのではないか。野党が共通で掲げる政策を大切にしながら、党独自の政策も大いに訴えていく。二段構えで進むというイメージです。
──政権交代をしたら、共産党は連立政権に加わりますか。
「閣内協力」か「閣外協力」か、どちらもありうると一貫して言ってきました。話しあって決めていけばいいと思っています。
──では仮に、「閣内協力」となった場合、日米安保や天皇制ではどのような立場を取りますか。
わが党から入閣した閣僚が、日米安保条約や自衛隊への対応などで政府の統一した立場に従った行動をとることは当然です。
──それにしても、2009年に民主党が野党から与党になった時、ここまで共産党は柔軟な姿勢ではなかったと思います。
私たちが変わったことは間違いありません。今までは独自の道をゆくやり方でやっていましたから。しかしそれでは、あまりにひどくなった今の政治に対応できないと考えました。
特に15年の安保法制の強行成立は、日本の政治にとって非常に大きな分水嶺(ぶんすいれい)でした。憲法9条のもとでは集団的自衛権は行使できないという憲法解釈を一夜にしてひっくり返し、自衛隊を米軍と一緒に海外で戦争できるようにするという、立憲主義の根本からの破壊でした。破壊された立憲主義を回復することは、国政一般の問題とは違う次元の問題として捉え、この年に共闘路線に舵を切ったのです。
■国民民主とも協力する
──党員からの反対は。
この間、党大会や中央委員会総会など、節々で、党の方針を話しあって決めてきました。ですから、党の確固たる路線として進めています。
──とは言え、立憲民主党は「保守」を自認しています。その保守と、「筋金入りのリベラル」の共産党とが共闘を組むのは水と油のようにも映ります。
1960年代から70年代の統一戦線は、共産党と社会党の統一戦線、革新統一戦線でした。今回は保守の方々と共産党との共闘が当たり前になっている。これは現政権がまともな保守ともよべない反動政権に堕していることを示していると思います。
──また、撤回はしましたが、国民民主党の玉木雄一郎代表は連合との政策協定に盛り込まれた「全体主義」が共産党を指すと述べるなど、国民民主党との間に溝を感じます。
国民民主党とも協力してやっていきたいと思っています。「全体主義」発言については、玉木代表は事実上撤回されましたし、先日「協力してやっていきましょう」とお電話もしました。
色々と難しい問題もありますが、大局に立った協力が大切です。菅自公政権に、これだけ多くの批判が噴き上がっているのですから。この政権を代えて、新しい政治をつくることで協力していくことが大切です。
──野党共闘で戦う上で不安材料はないのでしょうか。
共闘を成功させるには、「対等平等」「相互尊重」が大事だと考えています。今年4月に広島、北海道、長野で行われた国政選挙でも、8月の横浜市長選でも、勝利を勝ち取ったことは大きな成果ですが、「対等平等」「相互尊重」は今後の課題となりました。衆院選は、この二つの基本姿勢をしっかり踏まえてこそ、一番力ある共闘になるし、成功すると考えています。
■6年の積み重ねで楽観
──対等平等でもなく相互尊重もされていなかったら、共闘はやめるのでしょうか。
そう単純なものじゃありません。ただ、本当に力を出すには「対等平等」「相互尊重」はどうしても必要だということです。
──ますます野党共闘への本気度を感じます。
報道ではよく野党共闘はうまくいっていないとか、他の野党には「共産党アレルギー」があるなどと書かれています。
しかし私は、大局的には楽観しています。なぜかといえば、この6年間、国政でも地方でも一緒に戦ってきた積み重ねがあるからです。私も立憲民主党の候補者を応援したことがありますし、逆に、立憲民主党などの議員の方々がわが党の選挙応援に駆けつけてくれることもありました。それを通して、日本中に「友人」ができたという思いがあります。
──枝野代表との信頼関係は。
私は信頼感を持っています。
──楽観と言うと、菅義偉首相も「楽観主義」だと批判されてきました。
菅さんのような根拠のない楽観主義ではありません(笑)。6年間やってきた、根拠のある楽観主義です。衆院選までさまざまな困難もあるかもしれません。だけど、必ず乗り越えることができると信じています。
(構成/編集部・野村昌二)
※AERA 2021年9月13日号より抜粋
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