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※2021年9月1日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年9月1日 日刊ゲンダイ2面
【前代未聞のしがみつき】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) September 1, 2021
奇手、ドーカツ、目くらまし 挙げ句は自爆解散に党内騒然
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/sia4k6qLqJ
※文字起こし
ポンコツ首相はいよいよ錯乱したのか――。
昨夜(8月31日)、突如「9月解散」の観測が浮上した。菅首相は、二階幹事長の交代と内閣改造・党役員人事を来週6日にも行う見通しだが、その後の政治日程として、9月17日告示、29日投開票の自民党総裁選を実施するのではなく、総裁選を先送りして、9月13〜16日に臨時国会を召集、衆議院を解散する案が出ているという。その場合、衆院選は10月5日公示、17日投開票が想定されている。
30日菅は首相官邸に二階を呼び、交代させる意向を伝えたばかり。二階もこれを容認し、菅は人事刷新で総裁選を乗り切るつもりだとみられていた。
菅が「二階切り」に踏み込んだのは、既に総裁選への出馬を表明している岸田元外相との「争点」をつぶす狙いだ。岸田は「権力の集中と惰性を防ぐ」として、党役員任期の「1期1年・連続3期まで」という党改革案を打ち出し、在任5年の二階の事実上の「幹事長外し」を明言。これが党内の中堅・若手の共感を呼び、国会議員票が岸田にドッと流れる可能性が出てきていた。
岸田から“切り札”を奪い、総裁選前に幹事長だけでなく、党役員も一新することで、党内の不満を吸収し、求心力を回復。総裁選に勝って、再選された後に、満を持して総選挙に臨む。そんなシナリオが有力になり、31日は、新聞・テレビが一斉に、「衆院を解散せず、公職選挙法に基づく『任期満了選挙』を、総裁選後の10月5日公示、17日投開票で行う」可能性を報じていた。
それが一転、総裁選先送り解散が急浮上したのは、菅が総裁選に敗北しかねなくなってきたからで、だったら、イチかバチかの解散総選挙ということ。その権力執着や恐るべしだ。
「31日幹部会を開いた最大派閥の細田派は、当選回数別に所属議員の意見を聴取したうえで、派閥としての方針を検討することになった。『菅首相では選挙を戦えない』と悲鳴を上げている若手議員が多く、31日の段階では、菅首相での一本化という話にはなっていません」(自民党関係者)
だが、田村厚労相は先月29日、「12日に緊急事態宣言を解除するのはかなり難しい」と言っていた。宣言延長なら13〜16日に解散なんてできるのか。野党が求めていた7〜16日の臨時国会召集を自民党は31日突っぱねたばかりなのに、それをひっくり返すのか。世論の反菅政権の火に油を注ぐだけだ。
菅の「9月解散」検討報道に自民党内は騒然。「これでは無理心中解散だ。党内から猛反発が出るんじゃないか」との声が上がっている。
党内の反発の大きさに慌てたのか、菅はきょう(9/1)午前、官邸で記者団のぶら下がりし取材に応じ、いったん総裁選先送り解散を否定して火消しした。「解散」については首相は嘘をついてもいいとされるが、「最優先は新型コロナ対策。衆院解散できる状況ではない」とそこまで言うのなら、早く国会を開いて対策を議論したらどうなのか。
追い込まれた菅首相が右往左往の醜悪 |
それにしても菅政権の迷走感はハンパない。そもそも総裁選の日程が決まり、対抗馬も出ているのに、総裁選の前に党役員人事に手を付けるのは、異例中の異例であり、あり得ない奇策だ。
当たり前のことだが、通常は総裁選で選ばれた「新総裁」が、その先1年間に自分の政権を支える執行部を決めるもの。それなのに、総裁選の前に人事とは、「俺が続投だ」と言わんばかりの傲慢ぶりである。
菅の「二階切り」にしても、自民党内では衝撃をもって受け止められている。安倍前首相が健康問題を理由に政権をブン投げた後の昨秋の総裁選で、いち早く「菅後継」の流れをつくり、今回も早々に「菅再選支持」を表明していた二階は、菅と一蓮托生とみられてきた。二階は「容認」とはいえ、すんなり引き下がるとは思えない。
政治評論家の野上忠興氏が言う。
「50年以上永田町をウオッチしていますが、人事は総裁選の後に行うもので、前にやるなんて聞いたことがありません。裏を返せば、菅首相がそれだけ追い込まれているということ。安倍前首相や麻生財務相が幹事長交代を求めていましたからね。総裁選において、安倍氏の出身で党内第1派閥の細田派(96人)と第2派閥の麻生派(53人)の『数』はやはり脅威です。二階派内でも『菅首相では選挙に勝てない』という声が広がり、結束力に陰りが見えていた。二階氏は82歳となり、引き際を考えているタイミング。息子を後継にしたがっているので、菅首相がその確約をするなど、幹事長退任をのむにあたって、何らかのバーター条件があるのではないですか。何でもアリの密室談合ですよ」
とにかく、菅は「人事」こそが権力の源泉と考えているのだろう。総裁選出馬に意欲を見せていた下村政調会長の存在が自身の再選の邪魔になると見れば、「総裁選に出るなら政調会長を辞めろ」とドーカツしたのにも、菅の強権体質がよく出ている。
世論調査で内閣支持率が3割を切り、7割近い人が菅に対して「9月末で首相を辞めてくれ」と大合唱なのに、前代未聞のしがみつき。そのために「解散が先」「いや総裁選が先だ」「違う。やっぱり解散が先だ」と二転三転、右往左往は、醜悪すぎる。
ジャーナリストの山田惠資氏はこう話す。
「任期満了選挙や総裁選先送り解散など観測気球が次々と上がるのは、『菅首相が政局の主導権を握っている』という意思表示のためなのか。いずれにしても、政権を失うかもしれないという強い危機感の表れでしょうが、自民党議員は『奇手に頼ってまで政権を維持しようとしているということが有権者に見えたら、衆院選は玉砕選挙になる。最悪のシナリオ』と言っていましたよ」
内閣総辞職させられた海部首相を思い出す |
新型コロナ対策そっちのけの権力闘争にかまける菅や自民党に国民は呆れ果てている。
感染拡大は、一時に比べ鈍化傾向にあり、東京や大阪では1日の感染者は減ってきているが、重症者数は2110人で、31日も過去最多を更新した。東京都医師会の尾崎会長が、「まだ光が見えているとは思いません」と菅の8月25日の記者会見での発言を当てこすったように、自宅療養者はいまだ全国に12万人、20代や30代の自宅死も相次いでいる。
一本足打法のワクチンも異物混入ラッシュで、国民の不安が高まる。3回目のブースター接種はどうなるのか、異なるメーカーのワクチンを打つ交差接種は解禁されるのか、課題は山積だ。
「GoToキャンペーン」で感染を拡大させ、五輪強行で医療崩壊を招き、菅が普通の神経であれば、自分の無能に気づくものだが、「俺は勝負に強い」の勘違いと楽観論の愚。
前出の野上忠興氏が言う。
「菅首相は『俺は叩き上げだから国家観がない』と政治家として恥ずべきことを平然と言うような人物です。政治は権力であり、権力さえ握れば何でもできると思っている。東京オリパラで政権浮揚させて解散総選挙という戦略が崩れ、次々と目くらまし策を考え、権力維持に汲々としていますが、そもそも世論は菅首相を評価していないのです。人事を刷新しようが、何をしようが、衆院選の厳しさは変わりません」
「菅総裁」での選挙は、自民党議員の“大量死”を意味する。30年前に当時の海部首相が「重大な決意」を口にして解散総選挙をにおわせ、党内の反発を招いて、内閣総辞職に追い込まれたことを思い出さずにはいられない。
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