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※2021年8月1日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年8月1日 日刊ゲンダイ2面
【国民の総意は「菅、すぐ辞めろ」】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) August 31, 2021
自民党総裁選は「浅ましさ」の見本市
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/i9bRiMuEau
※文字起こし
菅首相が再選を狙う自民党総裁選(9月17日告示、29日投開票)に向け、永田町がかまびすしい。
早々に名乗りを上げ、ヤル気をみなぎらせていた下村博文政調会長は30日、出馬断念を発表。追加経済対策をまとめるか、政調会長を辞任するか迫った菅に“瞬殺”される惨めな幕引きだ。「次の自民党総裁にふさわしい人」を聞いた日経新聞の世論調査(27〜29日実施)で、下村は全体も自民支持層も「0%」(四捨五入)と全くふるわず、ネット上で「下村ゼロ文」とおちょくられるありさまだった。出たところで勝機はないし、数々の疑惑が再燃して政治生命を縮めただけだろう。
今のところ、手を挙げているのは菅、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相の3人。前回は5派閥総乗りで圧勝した菅だが、今回まとまって再選支持を決めたのは石原派のみ。二階幹事長の一存で支持を打ち出した二階派からは、選挙に弱い若手を中心に異論が噴出している。安倍前首相や麻生財務相は菅支持の構えだが、派閥をまとめきれず、竹下派もしかり。「総裁を除く党役員は1期1年、連続3期まで」とする党改革案を掲げた岸田は支持を広げるべく動き回っているが、狙い撃ちされた格好の二階は共同通信のインタビューに「幹事長に就きたいと名乗り出た覚えは一回もない。失敬だ」と反発。「現在の困難な状況で、首相は日々真剣に取り組んでいる。引き続き担うことが党のために大変良い」と牽制したという。
12万人が「自宅療養」で放置
権力を分かち合う連中の汚い思惑と反比例するかのように、内閣支持率は真っ逆さまだ。毎日新聞の調査(28日実施)では支持率は26%。7月実施の前回調査から4ポイント下落した。新型コロナウイルス対策への評価はボロボロ。「評価しない」が70%を占め、21都道府県に発令中の緊急事態宣言について「効果があるとは思わない」が64%。感染拡大の理由は「行政の責任が重い」が46%に上った。
44都道府県で感染爆発が続き、およそ12万人が「自宅療養」の名目で放置され、医療を受けられずに亡くなる事例が各地で相次ぐ。明日は我が身と、みな恐れおののいている。菅のコロナ対策はワクチン一本やりなのに、供給量は圧倒的に不足。東京都の小池知事がやっつけで始めた渋谷の若者向け接種会場に希望者が殺到しているのを見ても、医療崩壊への不安や政治不信が高まっているのは明らかだ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
「菅首相を『選挙の顔』にして衆院選に臨めば、自民党が大幅に議席を減らすのは必至です。目玉選挙での連敗や情勢調査などを見れば負けがハッキリしているのに、3Aと呼ばれる安倍前首相、麻生財務相、甘利税調会長らお歴々はなぜ菅再選に突き進むのか。菅首相との対立を避けるためです。桜を見る会の前夜祭をめぐる疑惑を封じ込めたい安倍前首相はなおさらでしょう。検察審査会が『不起訴不当』と議決し、東京地検特捜部による再捜査が行われている。官房長官として安倍政権を支えた菅首相とは一蓮托生なのです。この総裁選は茶番と言っていい」
一連のコロナ対応を見れば、この首相では命がいくつあっても足りないことは明らかだが、この期に及んで菅を支える醜悪な面々の個利個略。その菅に弓を引かずに、出馬をうかがう面々の卑しい打算が浮き彫りである。
権力闘争ドラマで悪質なコロナ隠し
推薦人集めに奔走する高市にしたって、出馬宣言した月刊誌の寄稿でシャアシャアとこう書いていた。
〈菅内閣の支持率が一%になったとしても、その任期中は支え続けることを自らに誓っている。なぜならば、代議制民主主義の下、国民の皆様の代わりに、国会議員にとって最も重い「首班指名」の一票を、本会議場で菅義偉氏に投じたからだ。与党の国会議員全員が総理を選出した責任を担っており、総理の活動を応援することが国会議員としての矜持である〉
菅政権がグラグラなのは〈自民党員や国民の皆様の十分な信任を受ける機会がなかったから〉などとサラッと片づけて、批判は一切なし。国民の最大関心事であるコロナ対策への言及も一切なし。この国の経済をズタボロにし、格差を拡大させたアベノミクスをもう一度とか言っているから度し難い。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「総裁選はコップの中の争い。国民の方を全く見ていない。その一方で、役者が揃わなくてもテレビなどが動向をそれなりに報じるので、権力闘争のドラマに世間は引きつけられてしまう。コロナ禍から国民の目を背け、批判を弱めようという意図も感じます。悪質なコロナ隠しです」
どの世論調査でも「次の首相」の期待が高い石破茂元幹事長はどうするつもりなのか。感染爆発を念頭に、当初は「自民党がフルスペックの総裁選をやっていること、その間はおそらく政治は止まるんでしょう。国民の理解を得られるとは思っていません」と正論を吐き、衆院選後へ先送りを主張。コロナ対策に必要な法案や予算案を審議するため、臨時国会を召集すべきと訴えているが、失策への追及を嫌がる菅政権は見送る公算大。石破はきのうも「全くの白紙だ」と強調したものの、前提条件が崩れたことで姿勢を変化させつつある。
情勢を見てフラつく石破もどうにもならないし、そんな菅を続投させて総選挙をもくろむ野党の浅ましさにもア然だ。
国体戦術に絡めとられるマヌケ
“専門知”を軽視し、極度の楽観論に取りつかれ、国民の暮らしも命もないがしろにして平然としている菅に、正面から挑めない野党の情けないことといったらない。
野党4党は憲法53条に基づく臨時国会の早期召集を7月から求めてきたが、立憲民主党は予備費を積み増す補正予算を通すための臨時国会を9月7〜16日の会期で開くよう改めて要求。その狙いは緊急事態宣言が期限を迎える12日から総裁選告示日まで国会を開いておき、菅に解散チャンスを与え、不人気首相と衆院選に突入して有利に戦うというものだ。衆院選で勝ち、総裁選無投票再選を「必勝シナリオ」としてきた菅に塩を送るいやらしい手まで使ったものの、一蹴されるアホらしさ。だいたい、菅のお膝元の横浜市長選で勝利を収めて風が向いてきているのに、衆院選に向けた野党共闘はいまだたなざらし。立憲と共産党の候補者一本化はちっとも進展せず、70もの小選挙区で競合したままだ。「降ろせ」と一方的に迫る立憲に、共産が首を縦に振らない膠着状態に陥っている。
「菅首相続投は立憲にとって御の字。衆院選後の結果がどうあれ、『コロナ救国内閣』と称して大連立もアリと考えているフシがある。流れに乗り遅れまいと、国民民主党も与党との連携を言い出し始めた。大連立となれば、有権者の批判は免れず、野党第1党の立憲は再び四分五裂するでしょう。これこそが自民党の国対戦術で、まんまと絡めとられそうな雲行きです」(与党関係者)
国民の総意は「菅、すぐ辞めろ」なのに、自民党総裁選は永田町ぐるみの「浅ましさ」の見本市である。ここにきて、「10月5日公示、17日投開票」を軸とする任期満了選挙が浮上。衆院選日程を先に決めて総裁選を押しのけようという菅の算段だ。衆院選前の幹事長交代案も持ち上がっている。二階の首に鈴を付けたくても付けられない3Aとの取引材料にするつもりか。岸田を空席に滑り込ませて丸く収めるとの情報も飛び交う。保身のためには何でもアリの菅を延命させたら、国民の命はどんどん危うくなる。マトモな政治家はこの国から消え失せたのか。
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