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万死に値する菅コロナ大失政
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2021年8月23日 植草一秀の『知られざる真実』
日本の新型コロナ感染拡大第5波が緩やかにピークアウトする可能性はある。 ※拡大→http://img.asyura2.com/up/d13/5908.jpg 人流がピークを記録したのは7月22日からの4連休。 7月12日に緊急事態宣言が発出した菅内閣が五輪開催を強行した。 五輪開催強行で人々の行動抑制の糸がプツリと切れた。 「五輪強行で行動抑制のたがが外れた」 https://bit.ly/3zVGGte 五輪開催を強行しておいて人々に行動抑制を求めても聞き入れられるわけがない。 酒類提供・深夜営業の飲食事業者が激増した。 同時に7月22日からの4連休に民族大移動が発生した。 菅内閣は民族大移動をまったく制限しなかった。 アップル社が公開している人の移動指数は7月22日に最高値を記録。 人の移動指数変化が3週間後の新規陽性者数推移に反映される。 7月22日の3週間後が8月13日にあたる。 この法則通り、日本の新規陽性者数が激増した。 しかし、人の移動指数は7月22日にピークを記録して以降、この水準を更新していない。 8月のお盆休みにかけての週は長雨前線が停滞して全国的に記録的な豪雨に見舞われた。 この影響で人流拡大が抑制されたのである。 新規陽性者数の増加が鈍化する可能性はあるだろう。 しかしながら2万人を超える新規陽性者数が確認されている。 この感染拡大が医療をひっ迫させる原因になる。 安倍・菅内閣はコロナ対応を完全に誤った。 重大な三つの誤りを指摘できる。 第一は、検査と隔離という基本を守らなかったこと。 検査とコロナ対応を感染研・衛生研・保健所の検査利権ムラで独占しようとしたことが誤りの主因。 検査利権ムラは広範な検査の実施、検査の開放ではなく、感染研・衛生研・保健所の検査利権ムラによる検査独占を指向し続けてきた。 検査利権ムラによる検査独占の手法が「積極的疫学調査」。 陽性者が確認されると行動確認が行われ、濃厚接触者と認定された者には待機命令が下される。 しかし、この網にかからない人は野放しになる。 感染のごく一部に対して人海戦術で聞き取りや隔離を実施しても、網の外側に大量の感染者が漏れ出てしまう。 ザルで水を掬って水質調査を行うようなものだ。 ダイヤモンドプリンセスもこの方式で対応して大悲劇を生み出した。 第二は、コロナが恐怖の感染症であるとの印象を人々に植え付けたこと。 エボラ出血熱並みの取り扱いにしてきたことは根本的な誤り。 この取り扱いにより、コロナを取り扱える窓口が著しく狭められた。 検査利権ムラがコロナ陽性者を独占管理するための手法でもあった。 コロナによる死者は関連死を含めて季節性インフルエンザ並み。 特効薬がまだ開発されておらず、急激に重篤化して死亡する事例も報告されているから、単純に第5類指定にするべきではない。 すべてを公費で賄うこと。 中等症以上の感染者が例外なく入院治療を受けられる体制を確立することが必要不可欠。 また、家庭内感染を防ぐために、すべての感染者の入院または宿泊療養施設での保護が必要だ。 したがって、新型コロナ感染症に適用する対応を立法によって個別に対応する必要がある。 新型コロナの実情に見合うオーダーメードの法対応が必要なのだ。 しかし、エボラ出血熱並みの恐怖心を植え込むことは間違っている。 第三は、安倍・菅内閣が新型コロナ感染者を受け入れる病床と宿泊療養施設の整備を怠ってきたこと。 感染力が強い変異株の発生が警戒されてきた。 十分な病床、宿泊療養施設を確保することが必要不可欠であったのに、菅内閣は何の対応もしてこなかった。 このために医療崩壊が生じている。 新規陽性者数がピークを記録しても高水準の新規陽性者数が持続すれば、医療崩壊は一段と深刻化する。 菅コロナ大失政が選挙での菅自公連戦連敗の主因。 自分を客観的に見つめて菅義偉氏は退陣するべきだ。 客観的な評価をできずに地位に恋々とすることは日本の主権者にとっての迷惑。 早晩、首相の座から引きずり降ろされることになるのだから、そうなる前に身を引く最低限の美学を保持するべきだ。 |
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