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※2021年8月16日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年8月16日 日刊ゲンダイ2面
【横浜市民に託された国の命運】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) August 16, 2021
8.22 菅下ろしの号砲が響くことに期待
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/r6ZsN0Ewmx
※文字起こし
これでは感染爆発を抑えられるはずがない。
菅首相の地元・横浜市で行われている市長選(22日投開票)について報じた読売新聞(14日付)の記事にはア然だ。前国家公安委員長の小此木八郎候補の当選のために、菅が電話をかけまくっているというのだ。記事にはこんなくだりがある。
<首相自身も連日、新型コロナウイルス対応の合間を縫って電話をかける。
「市長選を頼みます。小此木をお願いします」
約10年ぶりに首相から電話を受けた後援会員は、一地方選への首相の力の入れ方に驚き、「分かりました」と即答した>
<「全力で戦闘モードでやる」と宣言し、なりふり構わず支持を呼びかける首相の姿に、周辺は「当選回数が少なかった頃の自分の選挙並みの入れ込みようだ」と目を丸くする>
1日あたりの新規感染者数が東京5000人、全国では2万人を突破するようになり、17都府県で病床使用率が「ステージ4」の逼迫。120もの医療機関から受け入れを断られるほどの救急搬送困難事例も発生し、激増する自宅療養者からは容体急変で亡くなる人も相次いでいる。「感染拡大は制御不能」「災害レベルの非常事態」と専門家が真っ青になっているのに、首相の最優先事項が地元の市長選では、マトモなコロナ対策など望むべくもない。
8人が立候補した横浜市長選で自民党は「自主投票」となり、現職の林文子市長と小此木に支援が割れる「保守分裂」選挙を展開中。IR(カジノを含む統合型リゾート)を推進してきた菅は、これまで林と二人三脚でやってきたが、小此木がIR反対で出馬表明すると、一転、小此木支援に回った。告示直前の先月29日発行の地元のタウン誌に登場して、「小此木さんの覚悟を全面的に支援します」と宣言。党の役員会でも支援を呼び掛け、現職首相が全面介入する異例の地方選となっている。
菅が小此木支援を明言したのは、自身が先代の秘書から政界入りしたという小此木家との関係だけでなく、小此木に「勝機アリ」と読んだからだが、告示後の情勢は菅の狙い通りには進んでいない。ナント、野党が擁立した候補に負けそうなのだ。
13、14日に実施された神奈川新聞の電話世論調査では、立憲民主党推薦の元横浜市立大教授の山中竹春候補が先行し、小此木が追う展開。現職の林、前神奈川県知事で前参院議員の松沢成文候補、元長野県知事で作家の田中康夫候補が続いているという。「山中と小此木の差は8ポイント以上」(政界関係者)もあるらしい。自民党の調査やNHKの出口調査でも、山中が僅差でリードしているというから、菅の焦燥感は相当のものだろう。
菅の不人気が小此木を直撃
市長選の現場を取材しているジャーナリストの横田一氏がこう言う。
「小此木さんを支援する横浜市議は30人、林さんは6人ですから、小此木さんが圧倒的に強いはずですが、現実はそうなっていない。自民党はIRを推進してきたのに、小此木さんと菅さんが急に反対に転じたことに地元経済界の不信感は強い。さらには、コロナの感染拡大で菅政権への批判が高まり、菅首相の不人気がマイナス要因となって小此木さんを直撃している。小此木陣営も頭を抱えています。政権批判票が野党系の山中さんに流れる構図ができてきています」
現職首相が、まるで自分の選挙のごとく全面的に肩入れした候補が負けたら、その打撃は計り知れない。
ましてや衆院議員の任期が10月21日に迫り、秋には総選挙が必ず行われる。「菅首相が選挙の顔では戦えない」となって、菅降ろしの号砲が鳴り響くだろう。
「衆院選に勝って、総裁選で無投票当選」が菅の必勝シナリオだったが、すでに自民党の中堅・若手からは「衆院選前に総裁選を」という声が上がっているし、下村政調会長など執行部でも同調する意見がある。
横浜市長選で敗北したら菅政権はもたない。政界の一部では「小此木も林も負け、山中が勝ったら、菅首相は辞意を表明するのではないか」という見方すら出てきている。
野党の推す山中が勝ったら菅の命脈は絶たれる |
いまや横浜市長選は、一政令指定都市の首長選挙ではなくなっている。菅内閣の支持率は、時事通信の世論調査で危険水域とされる「30%割れ」に突入したのに続き、朝日新聞(28%)、NHK(29%)でも3割を割ってしまった。「もう菅首相は勘弁」という全国の人々の視線が横浜の趨勢に注がれているのである。
コロナ感染は拡大の一途のうえ、政権運営の命運がかかる市長選も赤信号のため、菅は破れかぶれなのか、先週金曜(13日)の官邸でのぶら下がり取材時の記者とのやりとりは酷かった。「感染拡大を招いたこれまでの総括や反省がなければ、国民に政治の声は届かない」と問われると、「高齢者への7月中のワクチン接種は実現させていただいた。世界でロックダウンをし、外出禁止に罰金を科しても、なかなか守ることができなかったじゃないですか」と逆切れ。コロナ無策だけでなく、国民を納得させられる言葉を持たない首相に、これ以上の舵取りは無理だ。
思い返してみれば、菅は首相就任当初から、リーダーの言動とはほど遠いことばかりやってきた。
日本学術会議の任命拒否問題では、気に入らない学者を人事でパージする反知性主義。長男が絡む東北新社の接待問題の発覚と接待を受けた総務官僚の大量処分は、総務省が菅の“天領”であるからこそ起きた不祥事だった。NTTや放送局など、携帯電話や電波をめぐって行政が歪められた疑惑も浮上した。
その一方で、国会や記者会見では真正面から質問に答えず、官僚原稿を棒読みするだけの国民愚弄。広島原爆の日の「平和記念式典」の挨拶で原稿の一部を読み飛ばす失態に至っては、開いた口が塞がらない。
最初から器じゃなかった
ポンコツ首相の正体と危うさは、もはや誰の目にも明らかだ。自宅療養中の死亡者が続出するような災害レベルのコロナ感染爆発の中、ウイルスは感染力の強いデルタ株(インド株)に置き換わり、南米ペルー由来のラムダ株の日本上陸も確認された。
ワクチン2回接種後に陽性となる「ブレークスルー感染」による死者も出ている。このままポンコツに任せていたら悲劇は終わらない。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「トップリーダーの最大の責務は国民の命を守ること。パンデミック下で国民に適切な医療を提供できないようでは、責務を果たすことができていない。それでいて、責任を問われると、マトモに説明せず、官房長官時代からやってきたように、質問を遮断して逃げる。そんな人物が首相では国民は不幸です」
だから自民党は、4月の衆参3つの補欠選挙・再選挙で全敗し、7月の東京都議選でも過去2番目に少ない議席しか獲得できなかった。菅政権では、首長選も含め、あらゆる選挙で負けてきた。今度の横浜市長選もその流れにある。
最初から首相の器じゃないのが分かっていたのに、自民党内の派閥の論理や利権、安倍前首相の「モリカケ桜隠し」のために選ばれたのが菅なのだ。自民党内が沈黙するなら、有権者が「トドメの民意」を突きつけるしかない。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「22日の横浜市長選後の26日に、自民党の選挙管理委員会が総裁選の日程を決めることになっている。市長選で小此木氏と林市長の両者が敗れ、野党が推す山中氏が勝利したら菅首相の命脈は絶たれる。総裁選への出馬断念が視野に入ります」
菅政権への鉄槌が下されるのかどうか。この国の命運は横浜市民に託された。
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