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※2021年8月14日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年8月14日 日刊ゲンダイ2面
【コロナ人災も入管の見殺しも】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) August 14, 2021
この国では平然と政治が人を殺している
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/vtQd9jsL2T
※文字起こし
連日の過去最多更新。全国規模で新型コロナウイルスの感染爆発が止まらない。そこに重ねて、この大雨だ。
日本付近で停滞する前線の影響で、西日本を中心に記録的な大雨に見舞われている。
各地で川の増水、氾濫。気象庁によれば前線の停滞は1週間ほど続く見込みで、いつどこで豪雨災害が起きてもおかしくない状況が続く。国民の不安と緊張は高まる一方だが、政府は一体、何をしているのか。
九州地方が大雨に見舞われた12日の動静を見ると、菅首相は昼近くに宿舎を出て、「The Okura Tokyo」内にある行きつけの歯科に1時間以上滞在。その後は、午後3時35分からコロナ対策の会議を35分間行っただけで、午後5時台に宿舎に帰ってしまった。
歯医者が不要不急とは言わないが、菅の行動からは、国の危機にいち早く対応するという使命感や緊迫感がまるで感じられないのだ。「安全・安心」と意気込んでみせたのは、五輪開催のためだけか。
東京都では13日、5773人と過去最多の感染者数を確認。重症者も都の基準で227人になり、4日連続で過去最多を更新した。小池知事はきのうの定例記者会見で、西日本の豪雨を引き合いに「大雨もコロナも同じです。災害になります」とか言っていたが、狡猾な責任回避というほかない。
自然災害の豪雨は避けられない猛威だが、今のコロナ感染爆発は菅や小池による人災だろう。五輪開催を強行し、五輪のために国民の安全を後回しにし、この期に及んで「外出を避けてください」「帰省は中止してください」とお願いするだけで、何ら有効な対策を講じてこなかった無能政治が、この惨状を招いたのではないか。
五輪には惜しげもなくカネも人も投入するのに、コロナ対策は病床確保も検査拡充もワクチン接種も遅々として進まない。その結果、専門家が「制御不能」とまで表現する感染爆発と医療崩壊で国民を命の危機にさらしている。そういう自分たちの責任を棚に上げて、コロナは「大雨と同じ」なんて、よく言えたものだ。
東京では自宅療養者が2万人を突破。自宅療養という言葉でゴマカしているが、実態は病床不足に他ならず、基礎疾患がなく軽症で自宅療養していた一人暮らしの30代男性が死亡する事案も発生した。自宅で容体が急変したのだ。
これに対し、小池は「若いから、何の病気もないからではなく、ぜひ基本的なことを守って」とか抜かしていた。まるで亡くなった男性が感染対策を怠っていたかのような言い草だ。「一人暮らしの方は自宅も病床のような形でやっていただく」と言いだした小池の方針が間違っていたかもしれないのに、命も自己責任にされてしまう。あまりに冷酷ではないか。
唐突な「酸素ステーション」も独断政治のなれの果て |
「このコロナ禍で政治は何をやってきたのでしょう。自粛要請と飲食店イジメだけで、1年半前と何も変わっていないのです。国民の命と安全を守ることが政治の役割なのに、菅首相も小池知事も本気度が感じられない。その場しのぎの言葉遊びと後手後手に終始し、政治の無策で多くの命が失われたことに何の痛痒も感じないのでしょうか。西村コロナ担当大臣も13日朝に靖国神社を参拝していましたが、このコロナ感染拡大時に、担当大臣がそんなことをしている場合なのか。コロナ対策より靖国参拝で、自身の存在感をアピールすることの方が彼には重要なのでしょう。本当に国民をバカにしているし、恥知らずの政治家ばかりで情けなくなります」(政治評論家・本澤二郎氏)
国民に自粛を求める西村コロナ担当相は、靖国参拝の前日にも「お盆の季節も自宅でステイホーム」と要請していた。庶民が実家の墓参りをすることは不要不急なのに、西村の靖国参拝は「必要火急」という判断なのか。それとも、国会議員は特権階級だから、会食も外出も自由だとでもいうのだろうか。
全国の感染者数が2万人を初めて超えたきのう、官邸で関係閣僚会合が開かれた後、記者団の取材に応じた菅は「帰省や旅行は極力避け、不要不急の外出をできるだけ控えるよう政府としてもお願いしたい」と言っていた。それなら、靖国に出かけた西村や、多くの国会議員が2カ月以内にある総選挙に向けて帰省し、地元回りをしていることについてはどう考えているのか。
また、菅は唐突に「酸素ステーション」を整備するとも言っていた。自宅療養者が必要とする場合、酸素投与を可能にする酸素ステーションを整備するよう関係閣僚に指示したというのだ。
燃料電池車(FCV)向けの水素ステーションじゃあるまいし、酸素が必要なほど症状が重い患者がどうやってステーションにたどり着くのか。陽性者が外出するということか。一人暮らしの人は這って行くのか? そこまで自助を押し付けるなら、政治は何のためにあるのか。
「酸素ステーションは、あまりに場当たりな愚策です。なぜ、他国のように突貫工事でコロナ専門病院をつくって病床を確保するという方向に行かないのでしょうか。お友達企業に中抜きで税金を落とせないからなのか。人権より自分たちの利権が優先で、一部の政治家の思い込みや思い付きに現場が翻弄され、国民が虐げられる構図は、専門家の意見も聞かず、物申す官僚を左遷させてきた独断独裁政治の成れの果てです。名古屋入管での虐待ともいえる措置でスリランカ人女性が亡くなった痛ましい事件が問題になっていますが、根っこは同じで、今の日本政府には人権や命を守るという意識がない。そういう国が『おもてなし』などと言って五輪に興じていたことは悪い冗談としか思えません」(本澤二郎氏=前出)
適切な医療を受けられず冷たい床に放置される人権無視
入管で亡くなったスリランカ人のウィシュマさんは、遺族が真相解明を強く求めてきたことで、生前2週間分の監視カメラの映像を約2時間分に編集したものが遺族に開示された。
それはあまりにショッキングな内容で、遺族は半分程度しか見られなかったという。
開示可能なものだけ編集しても、それだけ恐ろしい映像だったのだ。看守は苦しむウィシュマさんを冷たい床に放置し、動物やモノのように扱っていたという。体調悪化で点滴を求める悲痛な訴えも聞き入れられなかった。
これが「法治国家」を標榜する日本の実態であり、それは、入院できずに自宅闘病を余儀なくされるコロナ患者の現状とも重なる。政治は「制御不能」と開き直り、見殺しにされた患者が適切な医療を受けられずに自宅で亡くなっても数字としてカウントされるだけ。人間としての尊厳は守られず、この国では政治が人を殺して平然としている。
憲法学者で慶大名誉教授の小林節氏が近著「『人権』がわからない政治家たち」で、日本の民主主義、法治国家の基本原則が破壊されつつあることを指摘している。劣化した政治家の無知、人権への無理解。その政治家に忖度するヒラメ役人の欺瞞性。無能で強欲な政治家が増長し、国民の権利と命が脅かされる。そこに台頭する自助論と人権制限という暗黒社会。今だけ、自分だけの弱者切り捨てで、上から下までのモラル崩壊である。
「この政府・政権には国民に対して真摯に向き合おうという姿勢がない。困っている人を救うという政治の基本が感じられません。形だけ繕うその場しのぎだから、式典で原稿を読み飛ばすようなことも起きる。コロナ対応のために国会を通年で開いていてもいいのに、菅首相は閉会中審査にも出てこないで、自分の言葉で国民に丁寧に説明する気もない。与党内からは『総理は疲れている』とかばう声も出ていますが、自分が責任を取らなくていいように逃げているだけに見えます」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
そんなに疲れているなら、国会議員も辞めて休養してくれて一向に構わないのだ。それが菅にとってもいいだろうし、何よりも国民のためである。
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