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8月わずか4日間で8人の異常事態 東京の“自宅死ラッシュ”はすでに始まっていた!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293000
2021/08/06 日刊ゲンダイ
とうとう5000人を突破(=5日)/(C)日刊ゲンダイ
東京の新規感染者は5日、とうとう5000人を突破してしまった(5042人)。5日開かれた都のモニタリング会議では、現在の増加ペースが続いた場合、2週間後の今月18日には、1日当たりの人数(直近7日間平均)が1万909人に上るという試算が示され、1万人突破が現実になりつつある。いまから懸念されるのがコロナ患者の自宅死ラッシュだ。
◇ ◇ ◇
5日時点での東京の自宅療養者は1万6913人、入院・療養等調整中は1万543人。計2万7456人だ。患者があふれているこの状況下で、政府が打ち出した「入院制限」を実行に移したら、誰もが恐れる自宅療養中の犠牲者が続出しかねないのだが、それは既に始まっていることが分かった。
5日にFNNが流した衝撃的なニュース。8月になって都内で自宅療養中の感染者とみられる死亡者が、少なくとも8人いたというのだ。全員男性で、30代1人、40代1人、50代6人。昨年12月から今年7月までの8カ月間で都内で自宅療養中に死亡した感染者は11人だったから、今月のわずか4日間での8人死亡は異常事態である。
病床逼迫の東京都では、政府方針を踏まえた入院基準の見直しに着手したが、さすがに現場の医師らから「ヤバイ」との声が出たのだろう。5日一転、中等症患者の入院を継続する方針を示した。モニタリング会議メンバーの猪口正孝・都医師会副会長は入院の判断について「単純ないくつかの指標で仕分けすることはできない。医師が患者の全身状態を見て決めていく」と強調した。
入院制限は間違いなく自宅死を増やすだけだ。現状の2万人を超える自宅療養者にさえ、保健所は対応できていない。
一転して、中等症入院を継続すると発表(小池百合子都知事)/(C)共同通信社
菅政権の入院方針転換でさらなる悲劇必至 |
5日の日経新聞で都医師会会長の尾崎治夫氏がこう言っている。
「8月に入って保健所から私のクリニックに『自宅療養者への連絡に3日ほどかかるので、その間は検査した医師が見守ってほしい』と要請があった」
つまり、保健所がパンクしているということだ。
今春の第4波で19人の自宅死があった大阪府の吉村知事は、政府の方針転換が発表された翌3日、「正直申し上げて、保健所は全員を見られない」と明言している。
加えて、コロナ感染の病状悪化は自覚症状がなく進むケースもあり、気づくのが遅れる懸念もある。それに、たとえ病状悪化を訴えても、この感染爆発局面では受け入れ先が見つからない可能性が高い。東京の救急搬送困難事案は、7月26日から今月1日までの1週間だけでも、前週比60%増の533件に上っているのだ。
今月中に自宅死が何件発生するのか。考えるだけでも恐ろしい。菅首相は一体、どう責任を取るのか。
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