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また日本は一人負けか…世界はワクチン不足への対応に動きだした どうする、どうなる「日本の医」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/292421
2021/07/27 日刊ゲンダイ
ようやく菅首相は米ファイザー製薬首脳(ブーラCEO)と面会(C)共同通信社
ワクチンが足りない。毎日新聞は7月22日の朝刊1面トップに「11月完了6割見通せず」という記事を掲載した。なぜ、こんなことになるのだろうか。
それは、世界でワクチン需要が高まっているからだ。きっかけはイスラエルが7月11日から、免疫力が低下している人に3回目の追加接種を開始したことだ。英国も9月から高齢者に追加接種をする方向で調整を進めている。
我が国では両国が感染拡大のさなかに規制を緩和したことが大きく報じられるが、彼らはそこで思考停止するほど能天気ではない。この方法が通用するのは、夏場のデルタ株だけかもしれず、今冬はどうなるかわからないからだ。準備に余念がない。
そのひとつが追加接種だ。ファイザーによれば、2回目の接種から6カ月後に3回目の追加接種を受けた場合、抗体価は5〜10倍増加する。同社は7月8日に追加接種の承認を米食品医薬品局(FDA)に申請する方針を明かした。
例外は米国だ。7月8日、米疾病対策センター(CDC)とFDAが、現時点で追加接種は不要という共同声明を発表している。ただこれは、国内にmRNAワクチンの開発に成功したファイザーとモデルナが存在するからだ。mRNAワクチンは開発・製造が容易だ。ファイザーは8月からデルタ株対応のワクチンの臨床試験を開始する予定で、いざという時には米国に優先的に配給される。
ワクチン不足に悩むのは日本だけではない。十分なワクチンが確保できないなら、手持ちのワクチンを有効活用するしかない。この点についても世界では研究が進んでいる。
例えば、血栓症の副反応が問題となったアストラゼネカ製ワクチンの活用だ。英、独、スペインなどの研究グループが、ファイザー製とアストラゼネカ製を併用しても副反応は問題とならず、むしろ強い免疫反応が誘導されたという研究結果を英「ランセット」誌などに発表している。この結果に基づき、英国は3回目接種でアストラゼネカ製ワクチンを活用する予定だ。
これは、アストラゼネカ製ワクチンの在庫を抱える日本にとってありがたい。ところが、加藤勝信官房長官は6月29日の記者会見で、「1回目と2回目で、異なるワクチンの使用を積極的に推奨する状況ではない」と発言し、自ら選択肢を狭めてしまった。
これ以外にも7月9日には、英「ネイチャー」誌は「モデルナ製ワクチンは4分の1の量でも強い免疫をもたらす」という論文を掲載するなど、ワクチン節約のための多くの研究が発表されている。
ところが、このあたりについて日本で議論されることはない。これこそ、日本が先進国で一人負けする理由だ。科学的で合理的な視点から見直しが必要である。
上昌広 医療ガバナンス研究所 理事長
1968年兵庫県生まれ。内科医。東京大学医学部卒。虎の門病院や国立がん研究センター中央病院で臨床研究に従事。2005年から16年まで東京大学医科学研究所で、先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰し、医療ガバナンスを研究。16年から現職。
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