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※2021年7月24日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年7月24日 日刊ゲンダイ2面
【グロテスクがここに凝縮】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) July 24, 2021
汚れた東京五輪開会式 実況生中継するTV局の正体
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/GituiqV5om
※文字起こし
いまだに国民の4割、都民の5割が「中止」を求めている東京五輪の開会式が、23日夜8時から行われた。
NHKは、夕方5時から「東京2020オリンピック開会式直前SP」という特別番組を放送し、前景気をあおっていたが、いざ本番が始まると無観客だったためか、歓声も上がらず、いまいち盛り上がりに欠けるものだった。
退屈だったのだろう、外国人選手は、式の途中で次々に帰ってしまった。前回1964年の東京五輪を知っている人も、「あの時の方が良かった」と感じたのではないか。なんだか「反対」が多い東京五輪の先行きを暗示するかのような開会式だった。
そもそも、4時間もかけて、開会式をやるべきだったのかどうか。NHKは一言も触れなかったが、あの開会式は「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」などと、ホロコーストをコントの材料に使っていたことが発覚し、“ショーディレクター”を解任された男が総合演出したものだ。ホロコーストは600万人が犠牲になり、ドイツ人でも障害者は殺害の対象になった最悪の大量虐殺である。米国のユダヤ人人権団体が、「どんな人にもナチスによるジェノサイドの被害者をあざ笑う権利はない」と非難声明を出したのも当然だった。
ところが、菅政権も大会組織委員会も、問題人物を解任しただけで、演出内容を変更することもなく、そのまま進めたのだから信じられない。
問題の発覚後、さすがに組織委の理事20人が、「開会式の中止」か「簡素化への変更」を、組織委の武藤敏郎事務総長に申し入れたが、武藤事務総長は握り潰してしまった。菅政権も「予定通り実施する」と強行突破している。これでは、ホロコーストの揶揄は、無知な一個人の問題ではなく、日本の問題になりかねない。
「もし、開会式を中止していたら世界へのメッセージになったはずです」と、法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
「ホロコーストを揶揄していた問題は、開会式が行われる前に発覚しています。中止することも演出を変更することも可能だったはず。なのに、そのまま突き進んでしまった。もし、菅首相が“わが国はホロコーストを許さない”と表明し、潔く開会式を中止していたら、日本を見る世界の目も変わったはずです。
日本は絶好のチャンスを逃してしまった。それでなくても、あの開会式は、音楽を担当していた人物がイジメ自慢をしていたことが発覚するなど、問題だらけだった。それもこれも、五輪の理念を理解しようとせず、“楽しければいいんだろう”“受ければいいんだろう”という商業的な発想で担当者を選んだからです」
森喜朗を名誉最高顧問に就ける異常な神経 |
振り返ってみれば、開会式の準備は最初からドタバタ続き、問題だらけだった。いったい何人がスキャンダルで辞めていったことか。
3月には五輪開閉会式の演出統括をしていた佐々木宏氏が、女性タレント渡辺直美の容姿を侮辱する企画を提案していたことが発覚して辞任。イジメ自慢の小山田圭吾氏も19日に辞任している。さらに、ホロコーストを揶揄していた小林賢太郎氏も22日に解任された。
「最悪だったのは、小山田さんのイジメ自慢が発覚した後も、組織委も政府も問題視せず、海外メディアの追及が強まった途端、慌てて動いたことです。結局、5日間も問題を放置してしまった。鈍感すぎます」(大会関係者)
肝心の演出の中身も、政治が介入し、不自然な形に次々に変更されていった。きのうの東京新聞によると、現場で1つの演目と出演者を固めた後、組織委や都などの有力関係者から、有名人らの出演依頼が唐突に下りてきたという。その都度、無理やり演目やストーリーを変更していったそうだ。
しかも、組織委内では森喜朗前会長と数人の取り巻きが意思決定を行い、現場の声はことごとく無視されたという。
「間違ったトップダウンのやり方に疲弊し、現場を離れた職員が複数いる」(前出の大会関係者)という。マトモな人間には耐えられない時代錯誤の組織だということだ。
当初、演出家チームは狂言師の野村萬斎氏らでつくる8人体制でスタートしたが、いまや誰も残っていない。開会式の準備が、いかにデタラメなやり方で行われているか、内部告発もされている。
東京五輪の偽善と利権、国民不在のグロテスクが、開会式に凝縮されている、ということだ。
しかも、この期に及んで森を名誉最高顧問に就ける動きが出ている。それだけで、いかに腐り切った組織か、よく分かるというものだ。
東京五輪関連の著書がある作家の本間龍氏が言う。
「森前会長を処遇するのは、結局、女性蔑視発言の問題を誰も理解していないということです。恐らく、『マスコミや世間が騒いだだけだ』という感覚なのだと思う。小山田氏の処分が遅れたのも、同じ理由でしょう。しかも、決定権を持っているのは、ほんの一握りの幹部だけ。“開会式を中止すべきだ”という約20人の理事の意見も、会長と事務総長の意思一つで突っぱねてしまった。時代錯誤、旧態依然を通り越している。これでは不祥事が続出するのも当然です」
よくもNHKは、汚れた開会式を長々と放送したものだ。
国民はとっくに五輪の正体をお見通し |
これから16日間、NHKも民放も東京五輪の感動を押し売りしてくるに違いない。菅首相も「始まれば盛り上がる」などと口にしている。
しかし、国民が黙って感動話を受け取ると思ったら大間違いだ。国民はイヤというほど五輪の正体を見せつけられてきたからだ。菅が五輪を政治利用していることも、IOC(国際オリンピック委員会)の特権意識も、とっくに見抜いている。
NHKは政府と一体となって「五輪バンザイ」と報じているが、すぐにネットやSNSに五輪の正体を暴露されるだけだ。小山田圭吾氏のイジメ自慢も、小林賢太郎氏のホロコースト問題も、火をつけたのはSNSだった。
「はやくも民放は『選手の恩師との誓い』『家族の絆』などと、競技とは直接関係のない“感動話”を流し始めています。視聴率を稼ぐためにやっているのでしょうが、どうかしています」(本間龍氏=前出)
もちろん、競技が始まり、日本人が活躍してメダルラッシュになれば、五輪に反対している国民も日本人選手を応援し、感動もするだろう。
しかし、それはスポーツの力であって、決して五輪の力ではない。夏の甲子園でも、サッカーのワールドカップでも、見ている者が胸を躍らせるのは、選手のパフォーマンスが高いからだ。
NHKと民放各局は、これから連日「日本中が感動しました」「これこそ五輪の力です」と、あおってくるだろうが、もう国民は感動の押し売りにだまされない。
「本来、スポーツは人を感動させる力があります。でも、この東京五輪は、素直に感動できないという人も多いでしょう。スポーツは公正公平でなければいけないが、コロナ禍の東京五輪は、日本人選手が圧倒的に有利だからです。本当は外国人選手も日本で合宿を行い、日本の蒸し暑い夏に体を慣らしたいはずですが、コロナ禍では難しい。コーチの帯同も人数制限されている。スポーツに詳しい日本人は、そうした事情も理解したうえで、日本人選手に声援を送るのだと思う。なのに、テレビが、“日本やった、やった”と騒いだら、逆にしらけさせるだけです」(五十嵐仁氏=前出)
このまま無批判に五輪称賛報道を続けていたら、NHKも時代錯誤の組織だと国民に見放されるだけである。
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